バス運転手がきついと言われる理由とは?人手不足が深刻化するバス業界。

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バス運転手といえば、まず思い浮かぶのが地域の「路線バス」でしょう。土日や祝日、年末年始も関係なく稼働している、最もポピュラーな移動手段です。

そしてバスを運行するためにはもちろん、「バス運転手」が必要になります。免許を持っていて健康であれば定年を迎えるまで働き続けることができることから、安定した職業のひとつと言われています。

ただ、「安定した職業である」という一方で、「長時間労働がきつい」「給与が思ったほど上がらない」という現実に疲れてしまい、バス運転手を退職する人も増えているようです。

そこで今回は、バス運転手が「きつい」と言われる理由やバス運転手の仕事を楽しめる人の特徴、そしてバス運転手のストレス解消法などについて紹介していきます。

辞める人が増えている?バス運転手が「きつい仕事」と言われる理由

バス運転手は「バスを運転しているだけなんだから、そんなに大変ではなさそう」「好きなバスが運転できてお給料までもらえるなんてうらやましい」という人がいます。

しかしそれは大きな間違いです。バス運転手として働き続けることは、人が思うほど簡単なことではありません。バスを運転しているだけ、バスが好きなだけで務まるような仕事ではないのです。

それでは、バス運転手を辞める人が増えているのはなぜなのか、そしてバス運転手がきつい仕事であると言われる理由に迫っていくことにしましょう。

家には寝に帰るだけの生活?拘束時間の長さが最大のネック

バスは「1年365日、毎日運行しているもの」であり、雨の日も雪の日も利用できる交通手段として誰もが便利に活用している乗り物です。

つまりバスが年中無休で動いているということは、バスを動かす運転手にも、決まった休みはほぼないということができます。実際のところ、バス運転手の休みは月に4日~6日ほどであると言われています。

また、1日当たりの労働時間・拘束時間は乗車前後の点検やバスの車内清掃・運転業務などを含めて10時間以上ということはあまり知られていません。

さらに欠勤者が出れば誰かが代わりに出勤・代行運転をしなければいけなくなりますから、さらに休める日は限られてきます。

このように、バス運転手という仕事は他の職種に比べても拘束時間の長さが際立ち、「仕事がきつい・つらい」と感じられる大きな要素になっています。

常に監視されているというプレッシャー

今は乗用車をはじめとした車の事故が多発しており、万が一の時のことを考えてドライブレコーダーを導入するケースが増えています。

そうした動きはバス業界も同様です。バスは一般的に見て安全な乗り物であると認識されていますが、危険な運転をすれば乗客の命が危険にさらされることは言うまでもありません。

それぞれのバスにはドライブレコーダーが設置され、非常時に備えています。バス運転手は安全にバスを運転しているか、その行動に落ち度はないか、常に監視されているというわけです。

こうした「いつも見られている」というプレッシャーは、バス運転手に大きな精神的ストレスを与えます。必要な措置であるとはいえ、「きつい」と感じてしまうのも無理はないでしょう。

乗客からの苦情に悩まされることもある

時には乗客からの苦情に悩まされることがあるのも、バス運転手がきついと言われる原因のひとつです。多くの乗客を運ぶという仕事柄、バス運転手は「サービス業」であることを忘れてはいけないのかもしれません。

どうしても防ぎようのない天候の不具合や渋滞などによるバスの遅れに苦情を言われることもあるでしょう。そんな時でもバス運転手は黙って謝罪の言葉をくり返すしかありません。

また、バスが大きく揺れる・道を曲がる時のアナウンスなど、乗客への細やかな気遣いやアナウンスが求められます。気配りを怠れば、それはブーメランのように自分に返ってくるのです。

連日バスを利用している乗客から苦情がくるような時は顔と名前を憶えられている場合も多く、バス会社から厳重注意を受けて重い処分を受けたり、最悪の場合は退職に追い込まれることもあると言います。

このように、乗客からの苦情に悩まされることが多い点からも、バス運転手が「きつい仕事」だということが分かるでしょう。

本当にきつい?バス運転手という仕事を楽しめる人の特徴

勤務時間の長さや乗客からの苦情といった悩みが尽きないバス運転手という仕事を「きついからもう辞めてしまいたい...」と感じて実際に会社を去っていく人は少なくありません。

しかしその一方で、「バスの運転手が楽しい!きついなんて思ったことがない」という人も存在するのです。それでは、バス運転手という仕事を楽しむことができる人の特徴について考えていくことにしましょう。

上司や同僚とのやりとりは最小限!ひとりで仕事をするのが好き

一般的なオフィスワークと違い、バス運転手は基本的にひとりでバスを運転する仕事です。つまり、上司や同僚たちとのやりとりはほぼありません。

事務所に帰って細々とした事務仕事を片付ける際には多少のやり取りがあるかもしれませんが、それ以外はほとんど上司や同僚たちと関わる場面はないと言って良いでしょう。

そのため、「ひとりで仕事をするのが好き」「わずらわしい人間関係に悩まされたくない」という人は、バス運転手という仕事を楽しめるかもしれません。

逆に同僚たちと協力し合いながら仕事を進めていきたいと考える人にとっては、バス運転手という仕事は「きつい」と思えるのでしょう。

運転すること以上に「バスが好き」

バス運転手というのは、車・バスを運転することが好きでなければ務まらないでしょう。しかしバス運転手の勤務実態について考えれば考えるほど、「運転が好き」というだけでは続かないということが分かってきます。

運転すること以上に「バスそのものが好き」という気持ちがなければ、バス運転手として長く勤め続けるのは難しいかもしれません。

バス運転手は365日休むことなく運行しているバスの運転席に乗って人々を目的地まで運ぶのが仕事ですから、何よりもバスが好きで・バスに乗れることに喜びを感じられるタイプであることが望ましいのです。

バスが好きで運転するのも好きだという人がいれば、その人はバス運転手としての職務を楽しめることはあっても、「きつい」と言うようなことはないでしょう。

「お客様を安全に目的地に届ける」という使命感がある

「お客様を安全に目的地に届けるのだ」という、仕事に対する使命感を持っている人も、バス運転手を「きつい」と言ってバス会社を去ってしまうようなことはないでしょう。

最初は「人に喜んでもらえる良い仕事だ」と思っていたけれど、「次第にバスを運転することが生活の一部になってきて、義務感でバス運転手をしているというふうになってくると、次第に「きつい」と感じられてきます。

バス運転手としてのキャリアが長くなればなるほど、使命感は薄れて「きつい・辞めたい」という気持ちの方が強くなってくるかもしれません。

しかし、仮にバスがなくなってしまったら、ほとんどの人が生活に支障をきたすことになるのです。バス運転手は「今の世の中になくてはならない職業」であるということを覚えておきましょう。

きつい業務を少しでも楽しく!バス運転手のストレス解消法

バス運転手という仕事は決してラクにこなせるものではなく、むしろ多くの苦労がともなう職業のひとつです。

そのため、「バス運転手の仕事がきついから辞めたい」と言う人が減らないのも理解できます。ただ、うまく気分転換をすることができれば、きついバス運転手の業務を楽しめるようになるのではないでしょうか。

そこでここからは、きつい業務を少しでも楽しくするための、バス運転手におすすめのストレス解消法について見ていくことにしましょう。

筋トレがおすすめ!体が鍛えられ精神力もアップする

バス運転手は勤務時間の大半をバスの運転席に座って過ごします。ずっと同じ姿勢でいるために、腰痛や背中の痛みに悩まされることも多いと言います。

そこでぜひトライしてみてほしいのが「筋トレ」です。ジムに通ってしっかりとトレーニングするのも良いですが、まずは自宅に帰って毎日10分~15分ほどのストレッチと筋トレに取り組んでみましょう。

カチコチに固まった筋肉が少しずつほぐれ、血行が良くなることによってリンパの流れが改善、体内に溜まった老廃物も次第に体の外に排出されていきます。

筋トレをすることで体はもちろん精神的な部分も強化されますから、きついバス運転手という仕事を続けていくうえでもプラスになるでしょう。

自分へのご褒美!美味しいものを食べてぐっすり眠る

バスの運転手をしていて特に疲れた・きついと感じる日には、自分へのご褒美を用意しておくのも、良いリフレッシュになります。

美味しいものをたくさん食べて、早めに就寝・ぐっすり眠ることは、疲れた心と体を癒すための最良の方法です。「たったそれだけのことで...」と軽く考えず、ぜひ実践してみてください。

カラオケで熱唱!日頃のストレスを楽しく発散

ふだん乗客を相手に笑顔を作ったり、強く注意したいところをグッと我慢しながら職務を遂行しているバス運転手は、自分の気持ちを素直に表す場面がありません。

不満があってもそれを顔に出してはいけませんから、ストレスは溜まる一方です。ですから、時には日頃のストレスを発散するべく、カラオケに行ってみてはいかがでしょうか。

好きな歌を大きな声で歌うことによって、日頃のストレスを楽しく発散することができ、また新たな気持ちで仕事に向き合うことができるでしょう。

「きつい仕事」と分かったら...バス運転手を辞める決断をしたっていい

バス運転手が「きつい」と言われる理由やバス運転手の仕事を楽しめる人の特徴、そしてバス運転手のストレス解消法などについて紹介してきました。

バス運転手は「運転することが好き」という気持ちだけでは決して続けることができない大変な仕事です。ですから、自分なりに頑張ってみたけれど、仕事がどうしてもつらい...という場合は無理をしないことが大切です。

「つらい・きつい」という気持ちから目をそらさず、これまでのバス運転手としての経験を活かした職種への転職を考えてみてはいかがでしょうか。

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