大人になるとはどういうこと?経済面から見える3つの変化

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大人と子供の境界にいる人のことをマージナル・マンといいます。

境界にいる人、という意味の英語で感じで書くと境界人、主に18歳から22歳くらいまでを指した言葉です。

実は心理学的や社会学的には、成人していても大人になれるとは限らず、この境界の時期を経て大人になると言及されているんですね。

言われてみれば、子供っぽいおじさんもいれば大人っぽい子供もいますから、何が大人で何が子供なのかという点については明確な区分はないのかもしれません。

それでも、大人になる上でこの境界人としての時期を通りますから、アイデンティティの確立という言葉もあるように経験すべきこと、おとなになることで明確に区分されることがいくつかあります。

もしあなたが、これから大人になろうという年頃なのだとしたら、大いに迷ってこの記事にたどりついたのでしょう。

ここに書かれていることが全てではありませんが、ぜひ参考にしてこれからの大切な時間を過ごしていってください。

大人と子供で明確に変わることって?


普通に生きているだけでも結構な変化が起こりますが、最も大きな変化と言えるのはやはり社会制度も含めた経済面での変化でしょう。

今回は経済的な変化に伴う意識の移り変わりに焦点をあてて、3つのトピックから解説していきたいと思います。

大きく分けると

  • 支出面での変化
  • 収入面での変化
  • 貯蓄面での変化

に分けられます、想像はつきそうでしょうか。

それぞれ見ていきましょう。

支出面での変化

大人になる、というのを就職&一人暮らしだと定義すれば、あなたは自分で社会保険に加入し、年金や健康保険、雇用保険といった自分の未来への支出に備えた積立を行うことになります。

いわゆる「給与天引き」というものですね、額面のお給料からこうした積立分を差し引かれ、自分の手取りのお金を受け取って毎月生活していきます。

一人暮らしであれば家賃や水道光熱費も自分で支払うことになりますから、毎月生きているだけでだいたい6万円くらい消えていきます。

そこに上記の未来への積立(給与天引き)を加えると10万円くらいでしょうか、そこに食費や携帯代、通信費を加えると15万円くらいが1ヶ月で必要なお金です。

イメージできそうですか。

これまではこうした金額をあまり意識することなく「交際費」や「被服代」を捻出していたかもしれませんが、これからはこうしたお金を払った残りのお金でやりくりしていかなければなりません。

支出面での大きな変化は、この15万円という生きていくために必要なお金が、遊んだり飲んだりしなくても財布から自然と消えていく状況になる、という点です。

どうでしょう、これまでとはお金の使い方が一変する予感がしませんか?

大人になるとまずは生きていくためのお金を支払い、その残りで好きなことをするという引き算的な思考が常になります。

収入を増やすか、支出を減らすか、全体的なお金の流れを把握するようになっていくと無駄な支出を嫌うようになっていきます。

いきなり収入を大きく増やすことはできませんが、スマホを格安SIMに変えたり自炊したりすることで支出をコントロールすることは可能だからです。

こんな話をしていると、稼いだ分を全部おこづかいにしていた頃が懐かしく、戻りたくなるものですね。

収入面での変化


これまでアルバイトなどで給与所得を得ていた人が大半だと思いますが、これまでとは違いフルタイムの勤務形態で働くことになります。

つまりは1日8時間、週5日の勤務ですね。

当然、もらえるお金もこれまでの比ではありません。

毎月20万円近いお金を手にすることになりますし、ボーナスや副業が組み込まれれば更に大きなお金を手にすることになります。

おそらく、これまでほど値札を見て買い物する必要はなくなってきますし、欲しいものを買うまでのハードルがぐんと低くなりますから、衝動買する回数も増えます。

クレジットカードも手にするでしょうし、ローンも組めるようになります。

欲しいものがなんでも手に入るようになって、初めは嬉しいかもしれませんが、ある時を境に「昔ほど感動していない」ことに気づきます。

手に入れるハードルが下がった分、悩まなくなった分、手にしたときの喜びが少なくなっていくのです。

欲しい服があるけれど値段を見て数十分、数時間悩んだという経験、ありますよね。

そうした悩みを経て手に入れた洋服は、着るたびあなたに幸せを運んできてくれませんでしたか。

そう、こういった悩む時間が減ることで、愛着の湧く「いい買い物」がしづらくなるのが、大人になること、お金を手にすることの弊害です。

子供のころ数時間悩んで手にしたものの輝きは、もう金銭ではカバーできません。

何でも買えるから何でも買うのではなく、何でも買えるけどこれが良い、と思える目と価値観を養いましょう。

貯蓄面での変化

支出や収入を見てきましたが、当然余るお金もでてきます。

大人になると、そうしたお金を貯蓄していくことになります。

これまでもバイト代やお年玉を貯蓄に回していた方もいらっしゃると思いますが、大人の貯蓄というのはもう少し複雑で賢さが求められるようになります。

いまの段階では貯蓄と聞いても、おそらく定期預金や普通預金の口座にお金を預けておく形以外に思いつかないのではないでしょうか。

大人になると頻繁に「利回り」や「元金」「利率」といった単語を耳にすることになりますが、今の段階ではそんなこと知らなくても全く問題はありませんので、安心してください。

重要なのは「どうして貯蓄するのか」という点です。

お金を増やす必要性や、貯めていく必要性を自分の言葉で喋れるかどうかが肝心です。

良くも悪くも大人になると時間や体力が奪われていきます、仕事や雑務、人間関係など、疲弊する要素は社会のいたるところに散りばめられています。

それらに触れていると、だんだん自分は何のために生きているのかわからなくなっていきます。

これまで感じたことのない虚無感を覚えたり、はたらく意味がわからなくなることもあるでしょう。

そんな人に「未来のためにお金を貯めろ」と言ったところで、伝わるわけがありません。

毎日に忙殺されているのだから当たり前ですし仕方のないことです。

だからこそ、そうなる前に「貯蓄する意味」を明確にしておいてほしいのです。

貯蓄とは今使わないお金……つまり「未来に使うために残しておくお金」です。

貯蓄するということは少なからず未来に希望を抱き、成し遂げたいものや手に入れたいものがあるということ。

ぜひともそうした希望や理由を持って、貯蓄してほしいと思います。

人はそうした目的がなければ頑張れませんし、大人になると見える世界も広がりますから、これまで想像もできなかったものを手にできる可能性も見えてきます。

若ければ、できるだけ早く、大きなお金を手にしたいと思うこともあるでしょう。

そう思うようになったとき、初めて先述した「利回り」や「元金」「利率」といった言葉にほんとうの意味で触れることになるでしょう。

お金についてはその時必死で勉強すれば良いのですから、今はとにかく「大人になっても失わない目的」を用意してほしいと思います。

いわば「熱意の貯蓄」に時間を費やせれば、大人になっても迷うことはないでしょう。

まとめ

大人になると変わること、主に経済的な面で3つに分けて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。

やはり経済主体として独立するわけですから、責任感をもつことになりますし、自然と意識は変わってきます。

ときにはそれがプレッシャーや、やる気に繋がることもあるでしょうが、いずれにせよ大人になってもあなたの何かが大きく変わるわけではありません。

あなたはあなたのままで人生の幅がぐんと広がる、それが大人になるということです。

今のあなたがやりたいことが大人になったあなたのやりたいことであるとは限りませんし、一貫して同じことを追い続けている可能性もあります。

ぜひ、反省しても後悔はしないと言い切れるような選択を重ねて、素敵な大人になってくださいね。

この記事がそんな選択の役に立てていることを願っています。

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