消防学校を辞めたいと感じる理由・続けることで得られるメリットとは?

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小さい頃、近所で火事が起こると颯爽と駆けつけて来て多くの人命を救っていた消防士の姿に憧れて消防士になりたいという夢を抱くようになったという人は少なくないでしょう。

消防士の仕事といえば不眠不休、24時間なにか災害が起これば即座に出動命令が出されるというハードな職業というイメージがあります。

それでも大人になってから消防士になるべく勉強を始め、念願だった消防学校に入学...しかしそこで理想と現実のギャップに打ちのめされるというパターンも多いようです。

そこで今回は、「せっかく消防学校に入学したのに辞めたい...」と感じてしまう理由、消防学校を辞めずに続けることで得られるさまざまなメリットなどについて解説していきます。

消防学校がつらい...辞めたいと感じる理由ベスト3

消防士になるためには、まず消防学校に入学して日々厳しい訓練を受け、数々の試練を乗り越えることが必要になります。生半可な決意ではとても卒業まで耐えられないと言われることもあるようです。

そのため、「消防学校に入ったけれど毎日がつらすぎてもう限界...本当に辞めたい」と、途中で辞めてしまう人が多いということも世間ではよく知られています。

では、多くの人が「消防学校がつらい、辞めたい」と感じてしまう大きな3つの理由について、具体的に見ていくことにしましょう。

怒鳴られながら学ぶことに耐えられない

消防学校の訓練と聞くと、「体育会系の部活動で練習しているイメージ」を思い浮かべる人が多いかもしれません。まさにその通りで、消防学校では部活動よりさらに過酷な訓練が待っています。

消防学校は、「誰でも最初は初心者だから」と甘く見てもらえる世界ではありません。指示されたように動けないのはなぜか、徹底的にわが身を振り返り、即座に対応していかなければいけません。

訓練は教官に大声を張り上げられながら進みます。大きなプレッシャーにさらされながら生活するのが苦痛で仕方がない、怒鳴られながら学ぶことが耐えられないと、消防学校を去っていく人もいます。

チームに迷惑をかけているという罪悪感・精神的ストレス

消防活動というのは個人プレーではなくチームプレーが基本です。ですから、誰かひとりの能力が優れていればそれで良いというわけではありません。

チームに所属するひとりひとりの能力が平均値以上でなければ、実際の現場で慌てずに消防士としての役割を果たすことは困難になります。

それは消防学校での訓練中から徹底的に叩きこまれる消防士の精神です。ですから、誰かひとりが落ちこぼれてしまうと、チーム全体の連帯責任になってしまいます。

こうした「チームに迷惑をかけている」という罪悪感や精神的なストレスも、消防学校を早期に辞めたいと感じさせてしまう大きな理由のひとつと言えるでしょう。

団体生活をすることが苦痛・ひとりの時間が持てない

消防学校に入学することは、卒業するまで団体生活を強いられるということでもあります。ひとりの時間を持てないわけではありませんが、集団で行動する時間の方がはるかに多くなるでしょう。

そのため、もともと他人と足並みをそろえて行動することが苦手なタイプの人は、消防学校での生活を苦痛に感じたり、辞めたいと弱音を吐くようになることが多いようです。

消防学校に入る前にこうした「自分の適性」をある程度把握していても良さそうなものですが、夢に向かって邁進している場合などは、どうしても「自分の弱点」を見過ごしてしまうことが多いのかもしれません。

消防学校を辞めたいと思ったら試してほしいこと・考えてほしいこと

せっかく消防学校に入学したのに、早期に辞めてしまうのは少しもったいないかもしれません。せっかく夢を叶えるチャンスを自ら手放してしまうのは悲しいことです。

そこで、消防学校を「辞めたい」と思ったらまず試してほしいこと、本当に辞めてしまう前に考えてほしいことなどについて、お伝えしていきます。

家族や友人に弱音を吐き出す

消防学校で毎日おこなわれる厳しい訓練にどうしてもついていけない、気力も体力も限界だからもう辞めたい...と思うのは仕方がないことです。

ただ、自分ひとりでつらい気持ちを抱えていては、何をしている時もマイナス思考になってしまい、「消防学校を辞める」以外の選択肢を考えられなくなってしまいます。

そんな時は、家族や親しい友人を頼ってみましょう。あなたのことを良く知る人たちなら、親身になって話を聞いてくれるはずです。

また、人は自分の内側に溜め込んだ思いを人に話すことによって気分がスッキリすることがあります。まずは、「自分はひとりではないのだ」ということを思い出してください。

「消防士にならない」自分を想像してみる

消防学校を辞めたいと思って本当に辞めてしまったとしたら、あなたはその後どのように暮らしていくのでしょうか。長年の夢だった消防士になる夢は絶たれました。

そのあとは普通のサラリーマンとして働いていくのかもしれません。しかしあなたは果たして、その生き方に満足できるのでしょうか。

消防学校を辞めてしばらくの間は厳しくつらい訓練から自由になったことによる開放感で満たされるでしょう。しかし、日を追うごとに自分の弱さを思い知ることになるかもしれません。

そこで、「消防士にならない自分」を想像してみてください。具体的なイメージが思い浮かんだという人は、消防学校を辞めても新しい道を歩み始めることができるでしょう。

消防士以外の姿が思い浮かばないという人は、「消防士になる」という夢をまだあきらめきれていない可能性があります。もう少しだけ、消防学校で頑張ってみてはいかがでしょうか。

「人命を救助する仕事」を目指すことの素晴らしさを思い出す

消防学校で学んでいるのは、もちろん消防士になって多くの人の命を救うためであり、社会に大きく貢献するという目的も含まれているかもしれません。

消防士を辞めたいと感じたら、まずは当初「消防士を目指そう」と考えた理由を思い出してみてください。きっと、忘れかけていた自分の気持ちに気がつくことができるでしょう。

消防学校を卒業したあとには、消防士として人命の救助をする仕事に就くのです。その素晴らしさや責任の重さについても改めて考え、自分の気持ちと向き合ってみても良いかもしれません。

消防学校を辞めたい…でも辞めないことで得られるメリット

消防学校を辞めたいという決断をする前にぜひ考えたいことについて述べてきました。もちろん、最終的な判断をするのはあなたです。

消防学校はつらくて厳しいところですが、消防学校を辞めないことによって得られるメリットも存在します。では今度は、消防学校を辞めない・続けることによって獲得できるものについて探っていきます。

消防学校に入る前とは比較できないほどの忍耐力がつく

消防学校に入る前は消極的で、嫌なことがあるとすぐに投げ出してしまう性格だったのに、消防学校に入って厳しい訓練を乗り越えるうちに、以前とは別人のように忍耐力がつくことがあります。

少しくらいつまづいても簡単にあきらめない強さ、ひとつの方法がダメなら別の角度からアプローチする柔軟さなど、消防学校で学べることは数多くあるのです。

消防学校でのつらく厳しい経験は自分の精神力をアップさせるために必要なことをすべて与えてくれます。もしも辞めたいと感じたら、「あと1日だけ頑張ってみよう」と、自分を励ましてみてください。

時がたち消防学校から卒業する頃には、あなたの心と体は大きく成長していることでしょう。その日を目指して、消防学校での生活を乗り切るというのもひとつの方法です。

迷っている時間はない!判断力が鍛えられる

消防士になり現場に派遣されたら、一刻を争う事態が目の前に広がっています。迷っている時間などもちろんありません。一瞬の迷いが命取りになることもあるのです。

ですから、消防学校では的確な判断力を鍛える訓練も徹底的におこなわれます。消防学校を卒業して、もし仮に消防士にならなかったとしても、鍛えられた判断力はあらゆる場面で役に立ちます。

「消防学校で学んだすべてのことはムダにならない、これからの人生を歩んでいくうえで大きな財産になる」ということを考えれば、消防学校を辞めたいという気持ちを抑えることができるかもしれません。

何より、消防学校で実施されるすべての訓練は、ふつうに生活している限りは決して体験することができないことばかりです。消防学校での日々を貴重なチャンスと捉えてみるのも良いでしょう。

一緒に頑張っている仲間たちとの絆が深まる

消防学校で学び、歯をくいしばりながら血のにじむような努力をしているのは、あなただけではありません。周りにはあなたと同じように消防士を目指す多くの仲間がいるはずです。

もちろん同志とはいえ、いろいろなタイプの人がいるでしょう。しかし、誰もがあなたと同じ志をもった仲間です。消防学校での訓練を乗り越えていくにつれて少しずつ打ち解けていくことができるでしょう。

また、連日続く厳しいく訓練の実情を知っているのは、ほかでもない仲間たちです。お互いにつらい時期を一緒に乗り越えることで絆が深まっていくことは間違いありません。

消防学校を辞めたいと思ったら迷わない!早めの進路転換がおすすめ

「せっかく消防学校に入学したのに辞めたい...」と感じてしまう理由、消防学校を辞めずに続けることで得られるさまざまなメリットなどについて解説してきました。

消防学校は消防士になるための、特殊で厳しい訓練をするところです。どれだけ一生懸命に頑張っても乗り越えられない壁もあるかもしれません。

ですから、「どうしても消防学校を辞めたい、これ以上は無理だ」と心からと思ったら時には、迷いが出ないうちに、早めに進路転換することをおすすめします。

消防学校で培った知識、消火設備関連の資格や大型免許、危険物の資格などを活かして、別の職種にチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。

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