合コンで、営業で、飲み会で、大人になると至るところで会話が求められます。
営業職やサービス業の方は、クロージングをしなければなりません。
なんとかいい返事もらいたいので、その場の会話を弾ませたいと多くの人が本を読んだり、ネタを準備したり努力をしています。
ところが、思うように行かないのが会話の難しいところ。今回は人間の心理から会話が弾む方法と事例を紹介したいと思います。
目次
ありがちな失敗の3パターン
まずは、なぜ会話が弾まない時があるのか、その理由と傾向について振り返りたいと思います。
パターン1.自分ばかりが話してしまう
誰もがやってしまう、なんとか会話を弾ませようと会話をリードするのに必死になって自分だけが話してしまうパターン。
一生懸命になるがあまり、目線は資料を読むために下を向いてしまったり、相手の表情を確認せずに一方的に進めてしまうことになりがちです。
「頑張っている」といえば聞こえは良いのですが、一歩間違えると独り言になっていることがあります。(過去私も会話の弾まない、気まずい商談を何度も経験しました・・・)
これでは、同じ空間に居合わせた人は会話の内容以前に、あなたに興味を持つことも、耳を傾けることもしてくれそうにありませんね。
パターン2.相手の話を聞いていない
話すことに一生懸命になってしまった人が陥りがちなもう一つのパターンが、「相手の話を聞いていない」です。
営業資料を広げて読みながら説明をしているだけでも「へー」とか、顔を近づけて写真を確認するなど、相手の方も話を聞きながら色んなリアクションを返してくれています。
ところが、「会話を弾ませたい!」と、自分のことでいっぱいいっぱいになっている人には、この小さな反応よりも、準備してきた資料を上手に読むことが大事に思えているので目に入りません。
リアクションがある、ということは、少なくとも無関心ではない(例えフリだとしても)ということです。
相手の方があなたに興味を示してくれたのに、この大事なサインを見落とす人も、残念ながら結構いらっしゃるように感じます。
パターン3.自分の意見を押し通す
最後に、男性によくある自分の意見こそが正しいと思い、相手を正そうとしてしまうパターン。
恋愛や合コンなどのオフの場に限らず、ビジネスシーンでも実はよくみかける状況で、口下手というよりはむしろ会話は上手にできるのに彼女がいなかったり、契約をしていただけないような方にみられるパターンです。
論理的な正しい、間違っているということは、確かにあるかもしれませんが、会話をするのは赤の他人。価値観も違えば経験も違います。
自分よりもよっぽど正しく深い情報を持っていることだって十分ありえますから、こうあるべきという決めつけも会話が弾まない原因になってしまいます。
会話が弾む「心理」の仕組み
では、どうしてそうなってしまうのか。また何を変えれば会話が弾むのか、心理学の観点から人間の習性をみていきましょう。
人間は誰もが認められたい
先に紹介したありがちな失敗パターンで多くの人がそうであるように、自分の意見を通そうとしたり、失敗しないように自分のことに意識が集中したりしますが、それは人間なら誰もが他者から尊敬や憧れの注目を浴び、評価されたいと思っているからです。
それは同時に相手の方にとっても欲求として発生します。あなたも相手も共に「自分を認めてほしい」というスタンスで会話がスタートしたらどうでしょう。
お互いが「自分の話を聞いてほしい」と思っていたら、どちらも聞いていないことになります。
会話が弾むどころかかみ合うこともありませんね。
相手を認めるということは、つまり相手に興味を持ち、価値があると伝えることなのですが、そのためには実は話すより上手に聞くことが大切だったのです。
女性は男性の「3倍」話したい
男女の脳の違いからも会話が弾むように振舞うポイントがありました。
男性は1日に7,000語程度、女性は1日に20,000語程度言葉を発しないとストレスがたまるようになっています。
何千年も前、男性が狩りによって食料を得る役割を担うことが存在価値になっていたように、女性は家族やコミュニティのなかでコミュニケーションしながら家庭を守ることが存在価値になっていたからだとされています。
合コンでも、商談でも、相手が女性だった場合はより積極的に相手の方にお話しいただくタイミングを作っていくと会話が弾むかもしれませんね。
心理カウンセラーの傾聴(けいちょう)術
質問の仕方にもコツがあります。心理カウンセラーは初対面の相談者(クライアント)から嘘のない情報を得なければ処置ができません。
そんな質問のプロであるカウンセラーは積極的な関心をもって質問することで会話を進める「傾聴」という技術があります。
例えば、商談などビジネスシーンで広告を販売したいような場合「最近どんな広告に注目していますか?」と関連する内容の質問をすると思います。
相手の方が「〇〇というゲームの広告が目に留まります。」と答えたとして、次の質問が「あーそうなんですね。私は××というサイトの広告に注目しているのですが・・・」と自分の意見を話してしまうことがよくあります。これでは会話は弾みません。
この場合会話を促すのは、「へー〇〇のゲームですか、その広告のどんな点に興味を持たれたんですか?」と相手の方の興味がどこにあるのか深堀するような質問をしていくことがポイントです。
人間は誰もが自分を認めてほしいと思っていることを思い出してください。そして認めるということは興味を持つということです。
この人は私の話に興味があるのかな?と思った(無意識的にでも)時点で、悪い気はしませんし、相手が話しやすい状況に向かって一歩前に進んだと言えます。
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バラエティ番組MC(司会者)に学ぶ「質問力」
少し専門的な難しい話題が続きました。もっと身近なお手本を例に、バラエティ番組の司会者の方の手法をまねて、具体的にどうすればよいかを見ていきましょう。
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バラエティ番組の司会者の流れ
バラエティ番組の司会者の仕事は4つです。
- タイトルコール
- フリ(回答者の指名)
- 深堀
- オチ
例えば恋愛トークに関する番組であれば、タイトルコール
司会者「本日のテーマはこちら、アラサーの恋愛」
そしてフリ
司会者「〇〇さんどうですか?最近アラサーになられましたけど」
〇〇さん「やっぱり落ち着いて一緒にいられるような相手がいいなと思うように変わってきましたね~略~」
深堀
司会者「例えば休日だったとして、どんな感じで過ごしたいですか?」
といった具合で会話を進めていきます。合コンなどオフでの会話であれば同じように用いることもできます。
ビジネストークに応用すると
ビジネスシーンでも言葉を選び、丁寧な対応を意識すれば用いることができます。
自分「本日はお時間いただきありがとうございます。後ほど当社の広告サービスをご紹介させていただきたいと思いますが、〇〇さんは最近気になる広告があったりしますか?」
相手「△△△というゲームの広告は面白かったですね」
自分「へー△△△ですか。ちなみにどんな点が面白いと思われたんですか?」
このように、全体の流れや使っている質問をまねてみるのも良いと思います。
心理学的に正しい、会話が弾む質問力
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。いかがでしたか?今回は会話が弾む方法の一つとして質問の仕方を心理学の面から紹介しました。
細かいテクニックは、書籍やサイトでもたくさん紹介されていますが、何より大切なことは「相手の方に興味を持ち、その方の話に価値がある」と思える自分になるこだと思います。
あなた一人が頑張って会話をリードする必要もありません。ぜひリラックスして、コミュニケーションをしてみてくださいね。応援しています。