女性を美しく飾るジュエリー。
ジュエリーショップで働く店員は、美しく気品あふれる雰囲気をもっており、あこがれる女性も多いのではないでしょうか。
中には高額な商品が含まれることもあり、セレブなイメージと華やかな印象があるのがジュエリーショップです。
ですが実際のジュエリーショップの仕事は、そんなイメージとは裏腹に大変厳しい仕事です。
職場や労働条件が自分に合わず、悩みをかかえている販売員の声もよく聞かれます。
無理をして続けていれば、体調や心のバランスを崩してしまうことにもなりかねません。
そこで今回は、ジュエリーショップの仕事の内容と、転職について考えてみたいと思います。
目次
こんなところが大変なジュエリーショップの仕事
では実際にジュエリーショップの仕事には、どんな大変な点があるのでしょう。
よく聞かれる声をいくつか挙げてみましょう。
思うように休みが取れない
販売を行う接客業にはある程度共通することかもしれませんが、ジュエリーショップも土日祭日が忙しい仕事です。
これはやはりお客様の来店が集中するからであり、カレンダーに沿った形で休みをとるのを難しくする理由でもあります。
また店舗によっては少人数のスタッフでシフトを組んでいるところもあり、その場合は平日でも連休はなかなか取りづらいのが現実です。
仕事と家庭や恋人、友達関係との両立がとりづらく、私生活に影響してしまうといった悩みも多く聞かれます。
決して高額ではないお給料
取り扱う商品の中には高額なものがあったり、華やかなイメージがあることから、セレブリティな印象があるジュエリーショップですが、販売員のお給料は決して高くはありません。
販売員という仕事のお給料は、近年どの業界でも共通して低い傾向にあり、それはジュエリーショップでも同様です。
一流店などの一部は例外かもしれませんが、売り上げに悩むお店では、一般の事務職などと比べてお給料が低い場合も稀ではありません。
最近は節約傾向の消費者も多く、宝飾品自体の売り上げが高くないので、ボーナスなどを含むお給料に関しては厳しいものがあると言わざるを得ません。
難しい人間関係
来店するお客様の多くは女性ですので、お客様の好みを理解して、丁寧な接客が求められるジュエリーショップでは、女性の販売員が好まれます。
そのため男性の販売員もいますが、その多くは女性であり、必然的に女性を中心とした職場環境になります。
女性は仲間関係を大切に考える傾向があるので、チームワークという点においてはよい面もありますが、行き過ぎると体育会系のような厳しい上下関係に発展することもあり、人間関係に悩んでいるという声も珍しくありません。
体力的に厳しい立ち仕事
ジュエリーショップに限らないかもしれませんが、仕事の大半は立ったままの仕事になります。
そのうえイメージが重視されるジュエリーショップでは、髪型や身だしなみ、立ち姿などにも気をつかうことが求められます。
ヒールの高い靴を履いたり、きちっとしたスーツ姿で立ち仕事を続けなければならないため、体力的な負担は相当なものとなります。
足への負担や腰痛など、身体の不調を抱え込むことが多い仕事でもあるのです。
自社商品を購入しなければならない場合もある
「私も同じものを愛用してます」
洋服を買いにいったときなどよく聞く店員さんのセリフですが、ジュエリーショップでも同じケースがあるようです。
ジュエリーショップの販売はただ商品を売るだけではなく、お客様の購買意欲を促す広告塔の役目も担っています。
そのため自分も自社の製品をさりげなく身に着けて、お客様に商品の良さをアピールするのです。
会社から強制的に買わされることはないと思いますが、実際には職場全体に暗黙のルールや雰囲気があり、半ば強制的に購入せざるを得ない流れになることが多いようです。
ある程度社員割引があったとしても、新作は次々に出てきますので、ひとつだけを使いつづけるというわけにもいかず、定期的に購入しなければならなくなるのは、金銭的にかなりの負担です。
販売目標やノルマが課せられることもある
販売店にもよりますが、売り上げの目標やノルマが掲げられることがあります。
目標を持って仕事を行うことは決して悪いことではないのですが、場合によっては心理的な負担となります。
高額な宝飾品の場合、簡単に売れる商品ではないので、売り上げとしてのノルマが課せられることは少ないようですが、顧客に対して電話をかけて購入をすすめる営業ノルマのような形がとられる場合があります。
一日中顧客リストを照らし合わせながら電話をかける作業は、慣れない人にはストレスのたまる仕事です。
意外と大変な商品管理
ジュエリーショップでは大小さまざまな宝飾品を扱います。
指輪やピアスなど、基本的に商品は小さいものが多く、中には非常に小さい石なども含まれるため、商品を数えるだけでも一苦労です。
小さくても価格は高価なので、ひとつでもなくなれば大問題です。
杜撰な在庫管理や数え間違いは許されませんので、管理には細かい神経と根気が必要になります。
ジュエリーショップ販売からの転職を考える
ジュエリーショップの販売員からの転職を考える場合、次の仕事にはどのような点をアピールしていけばよいのでしょうか。
接客の仕事はそのままに別の業界に転職する場合
他の接客業に比べて、ジュエリーショップの販売員には落ち着いた話し方やマナーなど、人一倍きちんとした態度が身についています。
これは年齢層が高かったり、経済力のあるお客様を相手にすることがあるためですが、ジュエリーショップの販売員にはそのためのスキルを持っているのです。
転職の際にはこのスキルがアピールポイントとなります。落ち着いた態度や話し方で、信頼できる雰囲気をアピールしてみましょう。
ですが、落ち着きすぎると消極的と誤解されてしまうかもしれませんので、前向きな意欲を表すことも忘れないようにしてください。
全く別の業界・職種に転職する場合
いままでの仕事や職種とは全く違う転職先を考えた場合、直接的に経験を活かすことは難しいと思うかもしれません。
確かに宝飾品に関する知識などは、次の仕事で役に立つとは限りません。
ですがジュエリーショップで身に着けた高度な接客スキルは、どのような職場であっても活かすことができます。
事務職においても、他の部署とのやりとりやお客様への対応などは必須の仕事ですし、秘書の仕事でも落ち着いた態度は好まれる傾向にあります。
また女性をお客様として働いてきた経験は、同じように女性をターゲットとしたサービス業や営業といった仕事の場合、お客様の求めを理解するのにとても役立つでしょう。
いままでの経験やスキルを活かせるかどうかは考え方次第です。
ジュエリーショップで働いて身に着けたスキルを有効に使って、前向きにアピールすることで、希望の職場への転職に成功する道が開けます。
転職には転職エージェントを利用してみよう
転職を考えるなら、まずは転職エージェントを利用してみることをおすすめします。
経験豊富なコンサルタントから、どんな仕事に向いているのかといった判断やアドバイスがもらえるので、ひとりで転職にトライするより成功の可能性が高まります。
また転職エージェントは多くの求人に関する情報を持っていますので、自分でも気づかなかった仕事に出会える可能性が広がります。
転職エージェントの利用は無料ですので、転職を考えるならぜひ活用してみてください。
ジュエリー業界から飛び出してみよう
今回はジュエリーショップの仕事の内容と、転職について考えてみました。
接客販売業のなかでは華やかで高級なイメージのあるジュエリーショップですが、実際には大変な仕事だということがお分かりいただけたと思います。
今の仕事にストレスを感じて、辛い思いをしているのなら、早めに転職することを検討してみてください。