FX、基本的にFXで情報を調べていけばこのように表示されるところが大半です。
しかしFXに対して何も知らない初心者の中には「FXって何の略でどういう意味だろう」と考える方もいるでしょう。
それだけでなくFXには専門用語も多く使われており、他にも様々な略語が使われているのです。
ではFXと、その世界で使われている略語を使われ方と意味を含めて見ていきましょう。
目次
FXは外国為替証拠金取引の略語
fxは「Foreign Exchange」の略であり、日本語でいえば外国為替証拠金取引となります。
Foreignは外国を表す言葉、Exchangeは交換、両替を表す言葉であり、この2つが合わさっての表現になっているのです。
FXで表される用語は他にもありますが、現在FXといえば基本的には外国為替証拠金取引を指す言葉なのが多くなっています。
しかし国内では一般的ですが、海外ではForexと略されることもあるのです。
海外業者を利用する場合に出てくる可能性はあるため、覚えておいて損はないでしょう。
FXは2つの通貨がペアになっていますが、これは片方の通貨を買い、もう片方の通貨で売っています。
そのためドル円の場合はドルを買い、円で売っているのです。
2つの通貨による売買が交換していることになり、異なる通貨による交換が「外国為替」となります。
そして取引の際には担保となる資金が必要になり、この担保が「証拠金」です。
これら資金と取引の仕組みが合わさり外国為替証拠金取引となっています。
何故FEではないのか
Foreign Exchangeの略と書きましたが、基本的に略称といえば頭文字を繋げることになります。
しかし単語を見れば分かるようにForeignの方は問題ありませんが、その後のExchangeはEが頭文字です。
単に頭文字で略語を作るとなれば「FE」になるのが基本であり、何故FXになっているか疑問を感じた方もいるでしょう。
これはFXが外国で生まれたのに関係しており、外国ではExchangeといったEXで始まる単語はEではなくXを頭文字するからです。
しかし必ずしもそうではなく場合によってはEを頭文字として使います。
FXから少し離れますが投資繋がりとして仮想通貨というものがあり、最近知名度も上がってきたため知っている方も多いでしょう。
仮想通貨では資金調達のためにトークンの配布をすることがあり、これをIEOと呼んでいます。
IEOはInitial Exchange Offeringの略であり、見れば分かるように真ん中にExchangeを使っていますがXを頭文字としていません。
lotは取引単位を表す言葉、略語ではない
FXで取引をする時にlotという言葉が使われます。
このlotは取引単位を表す言葉であり、FXの業者や取引する通貨ペアにより違いますが基本は1万通貨を1lotの計算です。
業者と通貨ペアで異なるため、取引する時はその業者がどう定義しているのか調べておきましょう。
短い言葉なため何かの略語に見られがちですが略語ではありません。
同じ綴りとしてInternet of Thingsはありますが、こちらはモノのインターネットを指す言葉でありFXのlotとは一切関係ないです。
値動きの単位を表すpips
通貨ペアによっては円が含まれていないものもあり、表示される桁の範囲も変わってきます。
円が含まれている種類とそうでない種類、どちらも共通して表せる値動きとしてpipsという言葉があるのです。
pipsは1銭単位で数えるものであり、10pipsとなれば10銭動いた計算となります。
気をつけたいのはカウントする箇所であり例えばドル円が80.10となると、一番右にある数値が1銭の部分となるのです。
80.10が80.20になった場合には10pipsなります。
FXは業者によりレートの表示に違いもあるため気をつけましょう。
逆に円ではない通貨ペアの場合は小数点4桁目となり、0.1234と表示されているレートがあれば4の部分が1銭となります。
pipsの略語に関しましては明確な理由が定まっておらず幾つかの説があるのです。
最も有力なのはPercentage in pointsの略語となっており、pointsをpointとしてpipと表示するケースもあります。
通貨ペアごとの略称
FXで通貨ペアを選んで取引していくことになりますが、どの通貨も略語で表示されます。
取引は一度してしまえば間違えたで済まされないため、自分が何の通貨で取引しているか理解しておく必要があるのです。
JPY、円を表す言葉
JPYはJapanese Yenの略でありJapaneseから分かるように日本円を表す言葉です。
後半のYenが円を表すため、こちらで見ても分かりやすいでしょう。
ちなみに円は普通はenとなりますが、これに関しては発音や海外との関係と様々な説がありYが付いています。
昔決められたものなため残念ながら明確な理由は分かっていません。
FXにおいて円は基軸通貨の一つとされ、別の通貨で問題があった時の逃げ込み先、リスク回避として買われることが多いです。
一方でデフレ通貨として見られるため金利はかなり低く、昔はキャリートレードとして他の投資をするのに利用されたこともありました。
USD、アメリカドルを表す言葉
USDはUnited States dollarの略であり、アメリカドルを表す言葉です。
Unitedは合併、Statesは状態や国を表す言葉ですが一方でアメリカを表す言葉でもあります。
dollarはドルのこと、お金なため合わせてアメリカ合衆国のお金、アメリカドルとなるのです。
先ほどの日本円と比べると少し見ただけでは分かり難いですが、アメリカはUSAとも称されるため連想すれば理解しやすいでしょう。
アメリカドルは基軸通貨の一種で取引量が最も多い通貨であり、それだけ相場の動きも安定しています。
そのため先ほどの円とペアになっているドル円はFXの初心者が選ぶのにおすすめの通貨ペアです。
取引量が多い分普段の動きは大きくないため、大きな値動きを狙って稼ぐのには向いていません。
一方でアメリカの情報で大きく動く可能性があるため、雇用統計といった経済に関わる情報へ注文する必要があるでしょう。
EUR、ユーロドルを表す言葉
EURはユーロを表す言葉であり、ユーロはEuroと書くため略語とは少し異なります。
ユーロはEU、欧州連合が共通で利用している通貨であり、基軸通貨の一種です。
ヨーロッパの連合が使っているため、それぞれの国の情報に相場が左右されます。
特にドイツとフランスの情報は重要視されており、発表される情報により大きな動きを見せる可能性があるのです。
AUD、オーストラリアドルを表す言葉
AUDはAustralian dollarの略であり、Australianはオーストラリアなためオーストラリアドルを表す言葉です。
2つの単語で表されているため、Australianの頭2文字であるAuを取って表されています。
オーストラリアドルはFXにおいて金利の高い通貨という特徴がありました。
今ではオーストラリアドル以上に金利の高い通貨は幾つもあるため、金利を狙って取引する通貨としては弱いです。
しかし他の高金利な通貨は相場が安定しておらず、それらと比較して安定しているのが強みとなっています。
鉱物による資源の影響を受けやすく、オーストラリアだけでなく中国の経済情報にも影響を受ける特徴があるのです。
GBP、イギリスポンドを表す言葉
GBPはGreat Britain Poundの略であり、Great Britainはイギリスを指し、Poundはそのまま通貨として使われているポンドを指すためイギリスポンドを表す言葉です。
イギリスは正式名称がグレートブリデン及び北アイルランド連合王国であり、このままだと国名が長いためイギリスが通称として用いられています。
ポンドはFXにおいて殺人通貨と呼ばれる程相場が激しく動く特徴を持っているのです。
基軸通貨を始めとした他の通貨と比較しても円単位で動くのが珍しくない相場となっています。
その分値動きによる大きな利益を狙えますが、失敗して大きな損失を出す方も少なくありません。
イギリスはヨーロッパの国なため、ユーロと連動して動くことも多いです。
NZD、ニュージーランドドルを表す言葉
NZDはNew Zealand dollarの略であり、言葉通りにニュージーランドドルを表す言葉です。
通貨としては豪ドルと同じような動きをするのが特徴となっています。
実際に資源や中国の影響を受けるというところまで同じであり、金利の高さも似たようなものです。
違う点としてニュージーランドドルの場合は資源は資源でも鉱物ではなく農畜物となっています。
農畜物故に不作や気候といった鉱物とは別の方面で影響を受ける点が出てくるのです。
CHF、スイスフランを表す言葉
CHFはConfoederatio Helvetica Francの略語であり、スイスフランを表す言葉です。
Confoederatioは連邦、Helveticaはヘルベチアで合わせてスイス国を表す言葉となっています。
スイスフランは他の通貨で何かあった時の逃げ込み先として有名であり非常に安定していた通貨でした。
しかし現在はスイスフランショックが発生してしまったこともあり信用性も揺らいでいる状態です。
CAD、カナダドルを表す言葉
CADはCanadian dollarの略語であり、Canadianはカナダなためカナダドルを表す言葉です。
CADといえばキャドとしてコンピュータの設計システムで同じ名称があるため、そちらと混乱しないように気をつけましょう。
カナダはアメリカの近くにあるため、アメリカドルと似たような動きをするのが特徴です。
しかしカナダは鉱物による資源が豊富なため、資源による影響を受けます。
ZAR、南アフリカランドドルを表す言葉
ZARは他の通貨と比べ、略語としては少し複雑な部分のある通貨です。
通貨としては南アフリカランドドルを表す言葉であり、南アフリカは英語でRepublic of South Africaと表されるため途中のAはAfricaでアフリカと分かります。
しかし南であれば本来はSouthでSARとなるのが正しいのですが、既にSAは別のサウジアラビアで使われていたのです。
そのためオランダ語で南を表すZuidが採用され、頭文字がZになった経緯があります。
FXとしては非常にレートが低く必要な証拠金もかなり少ない通貨です。
一方で相場はほとんど動かず1日10動けば動いたと見なされるレベルになっています。
注文方法の略称
FXではリアルタイムで注文するだけでなく、様々な注文方法があります。
その種類も略語で表されているのです。
IFD、売買と決済をセットでする注文
IFDはif doneの略語であり、ifが新規注文でdoneが決済を表しています。
意味の通りに最初の約定とその後の決済を同時に注文する形式です。
相場の値動きを見てどこで決済をするか想定して決めておきたい時に使う方法でしょう。
OCO、2つの注文を出す注文方法
OCOはOne Cancels the Otherの略語です。
CancelsとOtherがあるように2つ注文を出して、どちらかが約定すればもう一つは取り消される注文方法となっています。
ポジションを持つ時よりかは決済の時に損切り目的で逆指値を注文するのに使われることが多いです。
IFO、IFDとOCOが合わさった注文方法
IFOは略語ではなくIFDとOCOを合わせた言葉であり、その通りに2つの注文方法を合わせた注文方式となっています。
注文としてはIFOと同じく売買と決済を同時に出しますが、決済の方がOCOになっているのです。
指値注文と同時に決済で逆指値を注文したい時に使うのが基本でしょう。
略語を覚える必要はない
何の通貨で取引しているかを理解するため、通貨ペアの略語を覚える必要はあります。
しかし用語ごとの略語は取引においてほとんど意味をなさないため覚える必要はありません。
豆知識として覚える程度のものであり、略語を覚えるくらいであれば取引のやり方を覚えるようにした方がいいでしょう。