これからバイナリーオプションを始めようと考えている方の中にも、バイナリーオプションの収入だけで生活を考えている方もいるでしょう。
実際に他の投資では専業トレーダーがおり、彼らは取引の利益だけで生活できる程の収入を得ているのです。
しかしバイナリーオプションは他とは内容が違う投資なため、実際に専業で生活できるか疑問に思う方もいるでしょう。
ではバイナリーオプションだけで生活は可能でしょうか。
目次
バイナリーオプションだけで生活は可能、しかしかなり難しい
結論から先に申し上げればバイナリーオプションでも他の投資と同じように専業で生活していくことは可能です。
しかし内容の関係から他の投資と比べバイナリーオプションだけで生活していくのはかなり困難を極めます。
実際に何故難しいかを見ていきましょう。
どれくらいの利益が必要か
トレーダーにより生活に必要な収入は違ってきますが、人並みの生活で必要な金額として考えると一ヶ月30万から40万程度となります。
最低限の金額である30万を一ヶ月でどう稼ぐか考えてみましょう。
バイナリーオプションは相場の動きを予想して取引するものですが、値動きが利益に関係しません。
取引ルールごとに設定されているペイアウト倍率が関わっており、掛け金に倍率をかけた分が利益となります。
1万を掛け金としてペイアウト倍率1.5倍の取引ルールをやれば、利益として5000円がもらえるのです。
バイナリーオプションはFXと同じ為替相場で取引するため土日は取引できません。
そのため取引できる期間を一ヶ月で考える約20日程度になるでしょう。
20日で30万稼ぐとなれば1日1万5000円程度稼ぐ必要があります。
先ほどの1万を掛け金としてペイアウト倍率1.5倍の取引を3回繰り返せば達成できるのです。
たったの3回程度取引すれば1日に必要な利益を得られる、とこう考えると簡単に見えるでしょう。
しかし実際そう簡単ではありません。
損失も考えて取引を繰り返さなければいけない
バイナリーオプションはFXと違い、相場の値動きを利用して大きな利益を出せません。
基本的に何回も取引を繰り返して利益を積み重ねていくことになるのです。
先ほど1万を3回繰り返せば1万5000円として1日に必要な金額になると書きました。
しかし取引した3回全て予想が的中した場合の話です。
どれか1回でも予想が外れれば掛け金として使った1万はなくなってしまいます。
マイナス1万となるため1万5000円にするには余分に2回取引して勝たなければいけなくなるでしょう。
バイナリーオプションで取引する相場はFXと同じ為替相場であり絶対はない世界です。
どれだけ分析を重ねたとしても100%の勝利は掴めず、絶対に予想が外れる時は出てきます。
連敗という形で出る可能性もあり、その分損失が増えて目標から遠のいてしまうでしょう。
FXと同じようにバイナリーオプションも損失が出るのを前提に取引しなければいけません。
取引回数は損失の分も想定して考えなければいけないでしょう。
安定して利益を出すことの難しさ
FXで収入を得ている専業トレーダー達も必ず毎日稼いでいるわけではありません。
相場に絶対がない以上、連敗で損失が重なってしまう時があるのです。
しかし彼らは損失が出るの想定して取引を行い、最終的にはプラスにしています。
FXは取引して最終的にプラスとなれば十分なのです。
専業ですら毎日安定して同じ利益を稼ぐのは至難の業となっています。
それを考えればバイナリーオプションという世界でも毎日同じ利益を安定して稼ぐのは難しいと分かるでしょう。
FXと違うのは為替相場の動きが直接利益に影響するわけではないため、動かない相場でも一定の利益は狙えます。
しかし動かない相場は力を溜めている状態であり、いつ動くか分からない状態でもあるのです。
迂闊に手を出せば負けてしまう時もあるでしょう。
相場の動きが利益に影響しないのは良いことばかりではなく、大きく動くのを狙って多額の利益を狙えない欠点もあります。
バイナリーオプションの利益はペイアウト倍率に依存するため、必然的に取引回数を重ねなければいけません。
ハイローのペイアウト倍率は大抵2倍以下であり、一度に大きな利益を得られません。
2倍のを実装している業者も多いですが、2倍な分予想するのが難しいです。
ペイアウト倍率の高い取引ルールもありますが、それらは予想するのが難しく使える場面が限られます。
最終的にで大きな利益を出してプラスにする手法は使えないのです。
常に勝率を高くし利益を重ねなければいけないため、安定して稼ぐのはFXよりも難しいといえます。
一日に取引できる回数は限られる
FXと違いバイナリーオプションは取引ルールごとに判定の出る時間は違います。
時間がかかる分、好きな時に取引して決済することはできません。
そのためバイナリーオプションは1日に取引できる回数が限られているのです。
生活できる収入を得るためには取引回数を増やして利益を積み重ねなければいけません。
取引回数を多くする方法として判定時間の短い取引ルールを利用する方法はありますが、短い時間の予想はかなり難しいです。
何も考えず利用すれば予想が外れて損失を出してしまうだけとなります。
何より限られた回数の中で利益を出さなければいけないのは相当なプレッシャーにもなるでしょう。
プレッシャーがかかればトレーダー本人の精神面にも影響が出て、取引に支障が出る可能性はあります。
プレッシャーの中で限られた回数で取引する、と考えればバイナリーオプションで生活していく利益を出すのは難しいと理解できるでしょう。
必然的に海外業者を利用することの不安定さ
バイナリーオプションは規制が敷かれているため、国内と海外では大きく取引環境が変わっています。
国内は規制の関係で稼ぐのが難しいため、生活できる程稼ぎたいと考えれば必然的に海外業者を選ぶことになるのです。
しかし海外業者は数が多く、悪質な業者も多く存在します。
海外を選ぶ場合は悪質な業者に引っかからないよう情報を集めて選ばなくてはいけません。
更に問題として海外業者は決して安定していると限らないのです。
海外のバイナリーオプション業者は国内でも有名どころが幾つかありますが、その中には国内向けのサービスを終了したところもあります。
将来他の海外業者がサービス停止する可能性もあり、使えなくなれば新しい取引先を見つけるまで取引できなくなってしまうのです。
FXと違いバイナリーオプションは新しく誕生した投資なため、業者が安定して運営していける保障をされているところが少ないでしょう。
不安定な中で取引していかなければいけないのです。
それでもバイナリーオプションで生活したい場合
かなり難しいですが生活していける可能性はあります。
もしバイナリーオプションで生活していきたいと考える場合は以下の点に気をつけましょう。
資金は十分に用意する
損失で金がなくなる以上、安定して収入を得るには損失が出ても問題なく取引できる程の資金が必要です。
何より取引回数が多くなればその分安定性がなくなるため、資金が増えれば回数を減らして余計な取引を防げます。
先ほどバイナリーオプションで生活していく場合に30、40万と出しましたが実際専業として生活したい場合はそれだけだと足りません。
一ヶ月の収入は最低でも50万以上は出したいところであり、50万となれば1日2万5000円が目安となります。
基本的に取引はハイローで行うため、ペイアウト倍率は2倍以下の取引で平均で考えれば1.5倍程度になるでしょう。
掛け金が1万なら5000円、2万なら1万、3万なら1万5000円の利益となります。
余裕を持った取引をしたいため数十万失うことを前提に考えれば資金は100万以上用意したいところです。
できれば100万ではなく200、300万と数百万が理想といえます。
逆に言えば十分な資金を用意できないうちはバイナリーオプションで生活を考えるべきではありません。
生活にかかる資金はもってのほかであり、用意するのは生活に支障のない金額にしましょう。
必要な知識を持ち、適切な取引を
FXの専業トレーダー達は安定して高い収入を得るまでに多くの知識と経験を積んできました。
バイナリーオプションも同じであり何の知識、経験もないトレーダーが専業になるのは不可能です。
十分な収入を稼ぐには適切な場面で取引を行い、勝率を高める必要があります。
為替相場の取引となるため身につけるべき知識はFXとほとんど変わりません。
少なくとも相場がどのような状態であればどう動くかを理解するのは最低限必要です。
FXと違い決済をどこですればいいか考えなくて済むため、その点は楽になっています。
適切な場面での取引はもちろんですが、そうでない場面で取引しない判断も必要です。
テクニカルだけでなく政治、経済による情報で動くファンダメンタルも理解しておきましょう。
何の情報で動くか理解しておけば急激な変動にも対応しやすくなります。
FXと違いファンダメンタルは大きな値動きを狙える要素でもあるため、ワンタッチの成立を狙うチャンスです。
数少ないワンタッチのチャンスを逃さないため大きく動く情報は理解しておきましょう。
冷静に取引できるようになる
FXでも感情的な取引をしてしまうトレーダーは専業になれません。
バイナリーオプションも同じであり生活していく利益を得たい場合は感情的にならず、冷静に取引できるようにする必要があります。
そのためには取引を続けて場数を踏み、自分で取引ルールを決めましょう。
特に取引ルールは感情を出さず機械的に取引する重要な要素となっているため、取引を始める前に決めておきましょう。
バイナリーオプションは取引を煽られやすい環境になるため、始めたばかりの頃は感情的になってしまう可能性は高いです。
経験と一緒で最初から専業になれるレベルの取引は不可能に近いため、慣れていくしかありません。
取引環境も重要であり、自分が取引に集中できる環境を作っておきましょう。
バイナリーオプションはパソコンだけでなくスマホでも取引できますが、本気で生活していく分稼ぎたい場合はパソコンは用意すべきです。
パソコンの方が画面を広く見れるため、その分チャートの分析がしやすくなっています。
業者の出金手数料に気をつける
海外のバイナリーオプション業者を利用する上で気をつけたいのが出金手数料です。
国内業者を利用していると意識しませんが、海外業者では出金手数料が当たり前のようにあります。
どれくらいかかるかは業者によって違い、国内と比べて決して安い金額で済みません。
出金手数料が多いと折角利益を出してもその分を差し引いて総額が減ってしまいます。
海外業者を選ぶ時は出金手数料も確認し、できるだけ安いところを選ぶ方がいいでしょう。
海外でも業者によっては何かしら条件付で無料となるところもあります。
利益をそのまま出金したい方は無料でできる業者を探しましょう。
しかし出金手数料に拘ると今度は取引の方で問題が出てしまう可能性もあります。
ある程度は手数料がかかるのを覚悟して海外業者は利用した方がいいです。
税金も忘れてはいけない
利益を稼げば忘れてはいけないのが税金の話です。
バイナリーオプションでも収入を得ているのには変わりないため、一定の金額稼げば確定申告をして納税しなければいけません。
バイナリーオプションだけで生活を考えているとなれば38万以上稼げば対象者となるでしょう。
取引する相場はFXと同じでしたが、確定申告でかかる税率もFXと同じで20.315%となります。
税金は必ず納めなければいけないものであり、納めなければ脱税として延滞税を始めとしたペナルティにより余計支払わなければいけなくなるでしょう。
仮に600万稼いだとなれば約120万も取られてしまいます。
バイナリーオプションで生活を考えている方は税金で取られる分も想定して稼ぐ必要があるのです。
FXでは損失が出た場合、3年間繰越ができました。
しかしバイナリーオプションの場合は海外業者前提のため、損失が出たとしても繰越はできません。
損失を出さずに一年通して一定の利益を出していかなければ生活は成り立たないのです。
バイナリーオプションで生活は考えない方がいい
十分な資金が必要になり、安定して稼ぐのも難しいためバイナリーオプションで生活していくのは至難の業です。
そのためこれからバイナリーオプションで取引する方は副業で留め、専業として取引していくのを考えるのはやめた方がいいでしょう。
狙う場合はバイナリーオプションは副業に留め、FXの方で専業を狙った方がいいです。