FXのフラッグ・ペナントのチャートパターンとは?判断基準や取引方法を解説

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FXの相場はトレンドとレンジに大きく分けられますが、一方で幾つかのパターンも存在します。

相場に絶対はありませんがパターンが発生するとその後の流れがパターン通りになりやすいのです。

そのためパターンを理解しておくと相場で発生した時に取引の判断として役立つでしょう。

パターンは幾つかありますが、トレンド相場で取引するトレーダーが覚えておきたい種類としてフラッグとペナントがあります。

名前からだけでは分からないパターンですが、相場においてどのように流れていき、取引はどうしていけばいいでしょうか。

フラッグ、ペナントとは

一般的にフラッグ、ペナントと聞いて思い浮かべる物としては旗になるでしょう。

一言で旗と称しても種類は色々でありフラッグはそのまま旗を意味する英語、ペナントは単なる旗ではなく細長い旗を指し示します。

旗として代表的なのが国旗であり正方形を思い浮かべる方も多いでしょう。

ペナントと称される旗の形は様々ですが細長い三角形をしているのが一般的となっています。

FXのチャートで使われるフラッグとペナントは正にこの形に関わるパターンとなっているのです。

どちらもトレンド相場で出てくるパターンになっており、相場の値動きは違いますが継続を表すものになっています。

斜めになっている正方形の範囲で動くフラッグ

FXにおいてフラッグは斜めになっている正方形の中で値動きが推移するパターンをいいます。

旗といえば正方形でしっかり立っているイメージはありますが、FXのパターンにおいては斜めになっているのを言うのです。

上昇と下落で形は変わり、上昇の場合は高値と安値をどんどん切り下げていき、下落の場合は切り上げていく値動きになります。

ある程度値動きが法則通りに流れるとラインを突き抜けてトレンド方向に大きく動くのです。

そのためフラッグが起きた場合はトレンドが継続して、次動く時は大きな動きになる予兆になります。

基本的にトレンドは高値、安値共にトレンドの方向へ更新して動く相場です。

そのため動く方向へ動かないとなれば一見トレンドが弱くなったり、転換したように見えるでしょう。

しかしフラッグのパターンになっていると値動きは反対側へ大きく動かず少しずつ推移する形になります。

トレンドを動かすのを諦めているわけではなく、場面としては向かう流れへ動くのを一休みしている状態なのです。

相場を見ているトレーダーとしては反対側への動きが大きくないため「反転せずにトレンドへ流れるだろう」と判断できるでしょう。

値動きの幅が変わり、爆発するペナント

ペナントは値動きの範囲が少しずつ変化していくパターンです。

最初は一定の範囲で動いていたのが狭くなり、まるで三角形のようになることがペナントの由来になっています。

狭いパターンは基本的な形となっていますが、逆に広がっていくパターンもあるのです。

狭い、広いのどちらでも高値、安値共に変化している場合はペナントになっていると考えれるでしょう。

上昇、下落共に動きの形はパターンの始まりと突き抜ける方向が違うだけです。

そのため途中の経過を見るだけでは上昇、下落のどちらで発生したか見抜けないでしょう。

FXの値動きは常に変わっており、ペナントのように値動きがほとんどなくなる場面もあります。

しかし値動きが狭くなっている時は動く力を溜めている時でもあるため、ラインを突き抜けると一気に爆発して流れる可能性が高いのです。

ペナントの場合は形を作るのが無理になったぐらいで爆発し、トレンドの方向へ動くことになります。

広がるパターンの場合は少しずつ動く範囲が広がり、ある程度広がった後にラインを突き抜けてトレンドの方向へ進むのです。

パターンが機能するのはトレーダーの心理にある

FXで取引する為替相場はランダムに動いているわけではなく市場に参加しているトレーダーの取引により動きます。

そのためトレーダーが相場を見てどう判断するかで値動きは決まってくるものであり、完全に予想できない原因でもあるでしょう。

現在FXの情報はネットを調べれば簡単に確認することができ、その中にはフラッグとペナントのパターンも当然のように紹介されています。

つまり参加している多くのトレーダーがフラッグ、ペナントというパターンを理解しているのです。

そのため相場では意識するなり、パターンによる法則が成立する仕組みになっています。

テクニカル指標も当たり前のように使われているため、抵抗線が機能するのと同じ法則です。

フラッグとペナントを判断するには

継続のチャンスなためパターンを確認できたら順張りをするのが基本となるでしょう。

問題はフラッグとペナントをどうチャートの中で見つけるかになります。

相場においてパターンはありますが、綺麗な形になることは少ないためパッと見るだけでは分からないことも多いのです。

フラッグとペナントを見極めたい場合は以下の点を抑えて確認しましょう。

トレンドが発生しているのを確認する

最初にすべきことは現在相場でトレンドが発生しているか確認することです。

どちらのパターンもトレンドの継続を示す種類なため、トレンド相場の時に発生します。

レンジ相場で発生しないため、分析しても意味がありません。

分析が無駄にならないようまずはトレンド相場を確認しなければいけないのです。

トレンド相場の判断に関しましては様々な方法があります。

自分でトレンドラインを引く、トレンド系列のテクニカル指標を使う等です。

どれを利用しても不正解ではないため、自分なりのトレンドを分析する手法を身に付けておきましょう。

平行線を引いて発生を確認

テクニカル指標はトレンドの発生を調べるものとして便利ですが、残念ながらフラッグやペナントを調べることはできません。

そのためフラッグとペナントの場合はトレーダー本人が自分で探さなければいけないのです。

探すポイントはトレンドラインを引くのと同じように高値、安値となります。

フラッグは切り上げ、切り下げで値動きが動くためどちらも更新している部分を探しましょう。

現在の流れからしばらく反転して停滞するため、探す部分は流れから反転している部分がいいです。

ペナントは範囲が狭い、広くなっているため高値と安値が頻繁に変わっている部分を探すといいでしょう。

フラッグと同じように一旦反転している部分を軸にして探すと見つけやすいです。

疑わしい部分が確認できたら高値同士、安値同士を一本の線で引きましょう。

比較的上手く繋がったらパターンが発生していると考えられます。

引くポイントとしてFXの相場において綺麗にパターンが出るとは限らないため、ある程度の誤差は許容した方がいいです。

線が1、2どころか5程度離れていても構わないため、トレーダー本人が見て「比較的」繋がったらいいことになります。

線はブレイクして大きく動くのを見極めるのにも役に立つ目安なため、取引で使う場合は引いた方がいいでしょう。

フラッグとペナントでどう取引するか

パターンの発生が判断できれば参考にして取引をしていきます。

しかしパターンが出たからと単純に取引してはいけないのがFXというものです。

以下のポイントに気をつけて参考にしましょう。

パターン通りになるとは限らない

真っ先に理解しておきたいのがパターンが出たからとその通りになるとは限らない点です。

FXの相場は様々な情報を参考に動くものであり、予期せぬ動きになることも珍しくありません。

パターン中に相場へ影響をもたらす情報が出てくれば、流れを無視して変動する可能性があるのです。

特に国から発表される経済指標が有名であり、取引する時は情報に気をつける必要があるでしょう。

もう一つとして相場の動きにはトレーダーの心理が影響します。

フラッグとペナントは理解しているトレーダーが多いため、パターンとして機能するものです。

しかし理解しているトレーダーが多いからこそ逆に「行くと見せかけて」と反転した取引が狙われる場面も出てきます。

取引する時は絶対にパターン通りに動くわけではないと理解しておきましょう。

使うなら長い時間足を参考にする

チャートのパターンが出る時間帯は問わず短いのから長いのまで発生する可能性はあります。

しかしフラッグ、ペナントと共に使う場合は長い時間足にしましょう。

短い時間足だとパターンとしての信頼性が落ちてしまい、発生したとしてもその通りに動くとは限らないことが多いのです。

目安はトレーダーによりますが、最低限分足ではなく時間足で確認した方がいいでしょう。

発生を確認できたら動くまで手を出さない

フラッグとペナントのパターンが発生している時、相場は上下定まらず動いている小さなレンジ相場状態になっています。

パターン通りにトレンドの方向へ大きく動く時もあれば、パターンにならずトレンドが終了する可能性もあるでしょう。

どちらにしても時が来ればラインを突き破り、大きく動くのは変わりません。

パターンの動きだけ見れば行ったり来たりを狙って取引できるように見えますが、いつラインを突き抜けるか分からないためリスクの高い取引になってしまうでしょう。

そのためパターンの最中は取引せず静観した方がいいのです。

取引はブレイクアウト、決済はトレンド通りに

実際に取引を行うタイミングはラインを突き抜けたブレイクアウトの時になります。

パターンの値動きとしてはラインを突き破り継続すると分かれば、トレンドの方向へ大きく動きやすいからです。

ラインは判断をする際に自分で線を引くことになるため、引いた線がそのまま取引のタイミングを計る目安となります。

見方を変えるとパターンを発見した後はラインを突き抜けるまで静観しなければいけません。

長い時間足を確認する関係で長時間確認するのは難しいでしょう。

パターンの流れは固定になっていませんが、ペナントの場合は極限まで狭くなれば遠くないうちに突き破ると判断できます。

フラッグの方は何度か上下に値動きするため、3回程度から突き破る可能性が出てくると考えられるでしょう。

必ずではありませんがそれぐらいを目安にして相場に動きが出たら注文の準備をするといいです。

気をつけたいのは取引をブレイクした直後にしてしまうことになります。

ブレイクすれば流れの方向に動くと思ってしまいがちですが、だましとしてそのまま反転して戻る可能性もあるのです。

取引をする時は突き抜けた後、明確にトレンドの方向へ動いていると判断できた時にしましょう。

注文してポジションを持てば次のポイントとなるのが決済になります。

どちらのパターンもトレンドが継続して起こるものなため、決済に関してはトレンド相場通りと考えれば問題はありません。

そのためパターンを利用する時でも自分がトレンド相場のどこで決済をするか決めておきましょう。

損切りの設定は忘れずに

パターン通りに値動きがあるとは限らないため、取引する時はもちろん損切りの設定を忘れてはいけません。

基本的にトレンド相場での損切りは抵抗線の外に設定するものであり、パターンでの取引も同じとなります。

フラッグの場合はブレイクアウトする前の反対側の値を参考にして外側に設定するといいでしょう。

突き破った後に反対側の値まで動けばパターンが崩壊、トレンドが転換したと考えられるからです。

ペナントの場合は厄介であり、範囲が変わっていくため損切りを設定するラインにも違いが出てきます。

線の外側は変わらないのですが狭くなっている時に設定すると誤差による動きで注文されてしまう可能性もあるでしょう。

そのため設定するラインはブレイクアウトした時ではなく、狭くなる一段階前の反対側の値を目安にした方がいいです。

場合によっては自分で「パターン通りにならない」と判断できれば、その場で決済するという方法もあります。

パターンの一部に過ぎないため、他の手法も身に付けること

フラッグとペナントはトレンド相場で起きるパターンですが、トレンド相場になれば必ず起きるものではありません。

そのため頼りにして取引を行うと思った以上に取引できる機会が少なくなってしまいます。

パターンを覚えるだけで勝てる相場ではないため、あくまで取引手法の一つとして考えましょう。

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