卓球を始めた人はすぐにサーブの大切さに気づき、回転サーブを打ちたいと思ってくるでしょう。
下回転サーブは、回転サーブの基本で、中心となるものです。
絶対に身に着ける必要があります。
しかし、簡単にできるもではありません。
そこで今回は、下回転サーブとは何かを理解してもらい、効果的な練習方法と注意点についてお話ししていきます。
理解して練習すれば、効率的にマスターすることができますよ。
目次
下回転サーブとは
下回転サーブとは、下方向にボールを回転させるサーブです。
バウンドすると後ろ向きに回転する方向になるので、ドライブとは逆の方向ですね。
回転系サーブの最も基本的なもので、初心者にとって最も有効的なサーブと言えるのではないでしょうか。
ボールが手前に戻ってくるようになり、相手は打ちにくくなります。
そのため、相手のレシーブが弱くなり、攻撃をしやすくなりますね。
その反面、ボールスピードは遅くなりますので、下手な下回転サーブを打つと、相手に攻撃される可能性が出るかも。
そのため、しっかりと練習して、強い回転をもった有効な下回転サーブを打つ必要があります。
そんな下回転サーブですが、フォアハンドとバックハンドで打つ方法があります。
どちらも、下回転は同じですが、ラケットの振り方・フォームは違いますね。
うまくなるにはどちらもマスターする必要があります。
一つしかできないと、サーブに幅が出ず、相手に簡単に返されるようになりますよ。
とはいえ、初心者にとっては、下回転サーブは難しいもの。
まずは、フォアハンドからマスターするのが基本でしょう。
下回転サーブの練習の進め方
初心者にとって、下回転サーブをいきなり打つのは難しいもの。
相手に立ってもらい卓球台で練習するのがベストですが、実際は卓球台での練習時間が限られていたり、相手がいなかったり、一人でも練習したいことがあるでしょう。
ですので、初心者にとっての練習の進め方をまとめました。
下回転のかけ方をイメージし、素振りを行う
初心者や卓球を詳しく見たことがない人にとっては、下回転というのがなんとなくしかわからず、具体的なイメージがしにくいと思います。
そこで、まずは、下回転とはどうすればできるか、イメージをする必要があります。
一緒に卓球をしている人や、ネット(ユーチューブなど)で下回転サーブのしているところをよく見てみましょう。
そして、そのフォームやかけ方を頭に入れて、まずは、素振りをしてみましょう。
下回転をかけるイメージをして素振りをする必要があります。
素振りは、いつでもどのレベルになっても基本ですよ。
素振りは、イメージせず何も考えずにするのと、イメージしながらするのでは大きな違いが出るのはいうまでもないですよね。
常に、目的をもって、イメージして素振りをしましょう。
なお、トップ選手の試合を参考にしようとしても、レベルが違いすぎて、何が何だかわからないでしょう。
ですので、フォームを参考にするなら、少し上のレベルの人をした方がよいでしょうね。
なお、フォアの素振りはスピードアップの目的もあるのですが、回転系の素振りをしてもスピードがそれほど増えるわけではありませんので、ほどほどで結構ですよ。
球つき・床に向けて打つ・壁打ちなどで実際に、下回転をかけてみる
下回転の打ち方のイメージがついたら、実際に球を打ってみましょう。
イメージできたとしても、実際に打ってみると、簡単にできません。
そこで、実際の卓球台に打つ前に、実際に球に回転をかける練習から初めて、慣れていきましょう。
そんな時に有効なのが、球つきです。
球つきなら、一人でいつでも、どこでも(ある程度の場所は必要ですが)できますね。
やり方は簡単で、ボールを真上に少し上げ、落ちてきたら、下回転をかけて上に打ち返すだけです。
連続して打つのではなく、1球づつ打っては取ることを繰り返す方が簡単ですし、実際の感覚に近いように打てます。
球つきの最大の良いとこは、真上に打ち返すので、ラケット面が横向きになり、回転をかける感覚がつきやくなります。
したがって、球つきの目的は、回転をかけるイメージの習得、ラケットさばきの練習になります。
次は、床に向かって回転をかけて打ちます。
床に球が落ちるので、回転がどの程度かかっているか、わかります。
それから、壁うちの練習をしてみましょう。
壁打ちも壁さえあれば、一人でいつでもできる練習です。
できれば、実際の卓球台で(ネットの向こうに壁を置いて)、できれば良いのですが、なければ単に壁に打つだけでも良いでしょう。
壁打ちは、実際に前に向けて打つことになるので、先ほどの球つきや床に向けて打つより、より実際に近い打ち方の練習になりますね。
実際の卓球台の位置を想定して、ネットの少し上に向けて(まとを作って)、そこに打つようできれば、より実際に近くなり、効果的になります。
実際同様、トスもきちんと上げてサーブのフォームで打つようにしましょう。
実際の卓球台で行う
次に実際の卓球台で、イメージ通りに安定した下回転サーブを打てるようになるまで、何度も打ちましょう。
ある程度下回転サーブが打てるようになれば、今度はコースを狙ったり、回転数を変えたりして、より実際に近いサーブを打ち分けていく練習をします。
サーブですから、いろいろな打ち方を交互に行うより、連続して何度も同じサーブ打つようにした方がよいでしょう。
また、実際の試合では、レシーブが返ってきますので、サーブ後すぐにレシーブの準備をして、レシーブを打ち返すところまでをサーブの練習として行う必要がありますね。
多くの人が、練習環境に満足いかないと時が多いと思います。
一人でもできる練習も実施し、より効果的に、より早く上達を目指しましょう。
下回転サーブの打ち方
下回転サーブの基本、また練習の方法をわかってもらったので、実際の下回転サーブの打ち方をお話します。
先も書きましたが、打ち方を学んで、打ち方をイメージしながら練習すれば、上達が早くなりますよ。
ここでは、右打ちでの方法を書いています。
左打ちの人は逆と考えてください。
サーブをレシーブの準備も合わせて下の3つに分けて、それぞれポイントも含めまとめました。
トスを上げる
・ 左手を開いてボールをもち、その後トスを上げます。トスは16cm以上
・ トスを上げるとき、右手は左手の少し後ろに構えていますが、トス後に後ろに引きます。
その際、ラケットは寝かせた(地面に水平な)状態です。
・ 体重はトス後、後ろの足にのせていきます。
打つ
・ラケットは寝かせたまま、水平からやや曲線的に動かして振ります
最初のころは、曲線的にふることが難しければ、水平を意識して振ってもよいでしょう。
・体重は、後ろの足から前の足へ移動します。
バックハンドの時は、逆に前の足から後ろの足へ、移動というより回転のイメージで体重移動をします。
・体のそばでボールを打ちます
体から離れたところで打つと、安定した高スピンが打てませんよ。
・ボールの底を切るようにラケットを振りぬきます。
・バウンドのねらいは、ネットに近くになります。
ただし、戦略によっては、ネットから離れたところに打つこともあります。
逆回転するので、フォアより飛ばないことを意識して狙いを定める必要がありますね。
サーブ後レシーブに向けて構える
・サーブが入っても安心して構えが遅くならないようにしましょう。
サーブ後、すぐに構えて、相手からの返球にそなえます。
下回転サーブを打つ際のポイントと注意点
試合に使える下回転サーブを打つ際のポイントと注意点をまとめました
回転を多くするために、ボールを切るように打つ
回転をかけるのですから、ボールを打つ意識より、切るような意識が必要です。
ただ切るのではなく、ボールの底を包み込むように切るイメージです。
手首は柔らかくしておいて、ボールが当たった時に力が入るようにしましょう。
スイングは水平よりは少し曲線的になります。最初は難しければ、曲線より水平に近いぐらいのスイングでも良いかも。
とにかく、回転をかけるのに慣れも必要で、どんどんと打ってみましょう。
体重移動も重要
大事なのは手首と手の動きですが、体重移動ができればより回転がかけられるようになります。
まずは、手首から、それから手、そして体を使って打つような練習の順序でよいでしょう。
卓球は野球などのスイングよりは体重移動が小さくて良いですが、体を使って打つ必要があることは同じですよ。
フォアハンドだけでなくバッグハンドでも打てるように練習する
いくらフォアハンドで良い逆回転サーブがうてても、フォアばかりでは相手に狙われてしまいます。
必ず、どちらもできるようにしておく必要があります。
フォアとバッグでは、体重移動もスイングの大きさも違います。
バッグはスイングが小さくなりますので、手首の回転がより重要になりますね。
どちらもしっかり練習し、どちらも試合で使えるようにしておきましょう。
いくらすごいフォアの下回転サーブが打てても、単調になり打ち返されやすくなりますね。
打った後は、すぐに構える
先にも書きましたが、卓球はサーブが入って終わりではありません。
良いサーブが入ったと思っても安心しないよう、サーブを打ったあとは相手からのボールがきちんと打ち返せるように準備をしましょう。
また、相手からの返球を打つまでをサーブ練習として捉えてセットで練習も必要です。
下回転サーブのまとめ
卓球の下回転サーブとはどんなものか、どんな練習があり、どうすれば打てるかを書いてみました。
初めての人でも、スイング練習など基礎練習を行い、そして、繰り返し打ち込むことによって、必ず身に付きます。
一番のポイントは、球を打つのではなく、下を切るイメージで振ることです。
手首を柔らかくしておいて、球を包み込むように、スイングの起動は水平から曲線ぐらい。
常にボールを切るように意識して、練習をしましょう。
意識をしながら練習すると上達が早いのは言うまでもありません。
下回転サーブは、サーブだけでなくカットプレーの基本です。
最初は難しいでしょうが、繰り返し練習して習得してください。
特に初級者レベルでは、下回転サーブは武器になります。
下回転サーブで試合を優位に進め、勝利を手に入れることができるようになりますよ。