主婦なのに要領が悪い、どうすれば要領良く家事を進められるのかとお悩みではないでしょうか。
- 料理上手で子どものおやつも毎日手作り
- 家中はピカピカに掃除されている
- 朝からテキパキと動いて時間通りに家事が終わる
- 女性らしさも忘れない
このような完璧な主婦像をイメージし、自身とのギャップに辛い思いをしている方は大勢いらっしゃいます。
しかし、主婦は忙しく子どもは言うことを聞きません。
夫は仕事を理由に家事育児にそれほど関わってきませんので、思うようにいかなくて当然です。
要領が悪いと自分を責めることはやめてみませんか。
今回は、要領が悪いとお考えの主婦の方に向けて、楽になれる考え方と、家事を見直す際の具体的ポイントを紹介します。
目次
要領が悪い主婦はこう考えよう
要領が悪いことを自覚している主婦の方は、考え方に共通点があります。
考え方の癖を変えるだけでも、本当は要領が悪くないことに気づくはずですよ。
まずは、家事に対する考え方について視点を変えてみましょう。
他の家庭と比べない
ママ友などの自宅に遊びに行くと、おしゃれできれいに片付いているように見えるものです。
でてくる料理は見栄えも味もよく、自分には到底真似できないと感じるかもしれません。
自分やママ友の子どもが散らかしても、その場で次々と片付いていき、要領がよいと思うこともあるでしょう。
しかし実際のところ、自宅に友だちを招くとき、ほとんどの方が直前で掃除や片づけをしています。
料理も毎日豪華なのではなく、友人を招いているから頑張っています。
つまり、「いつもその状態」ではなく「自分が訪問したときはその状態」というだけの話です。
特に仕事をしていないママ友の場合は、家事や育児をきちんとやっていると他人に見てもらうことが、一種の誇りでありステイタスでもあります。
家事育児が仕事だと自負しているため、自分のだめな部分を人前にさらすことはそうはないのです。
したがって、ママ友の家庭と自身の普段の家庭を比べることに意味はありません。
自己否定感が強くなるだけですのでやめましょう。
要領が悪いのではなく自分にあったやり方をしていないだけ
会社勤めをしている独身の頃は思ったことがなかったのに、主婦になった途端、自分は要領が悪いと思うことがあります。
それは、そもそも主婦業が初めての連続だからです。
OL時代を振り返っても、入社何年かは仕事がうまくいかないこともあったのではないでしょうか。
経験を積む中で次第にコツをつかみ、自分のペースもできてくるというものです。
長年主婦をやっているのに要領が悪いと思っている方は、すでに主婦業を長年続けている時点で要領が悪くありません。
自分にあったやり方が少しだけずれているか、やるべきことが多すぎるだけかもしれません。
そんなときは、少しゆっくりと自分のやるべきことを整理してみるとよいでしょう。
自分がやらないと家族が困ることを紙に書いてみてください。
夫や親に頼めるものは頼み、自分にしかできないことを厳選していくと、やるべきことは限られるはずです。
無意味なこだわりは捨てるが勝ち
要領が悪い主婦ほど、母親や妻として「こうあるべき」というこだわりが強くあります。
家事の一つ一つをとっても自分が考える基準を曲げられないため、時間がいくらあっても足りず、結局何も終わらないのです。
こだわりは、ある一定の部分においては意味のあるものです。
たとえば、「できるだけ子どもと多くの時間を過ごしたい」「いつも笑顔を忘れずにいたい」など、家庭を築くうえでの根本となるものについては重要な役割を担うことがあります。
一方で、毎日の家事の中で「絶対にこうしなくてはいけない」「やり方を変えてはいけない」ものはありません。
その強いこだわりがあなた自身を苦しめているのなら、一度こだわりを手放してみましょう。
その方法でもよいし、別の方法でもよいのです。
完璧にしようとするから中途半端なものができる
要領が悪いと言いつつ、完璧主義ではないでしょうか。
女性はもともと真面目で頑張り屋ですから、100%を求めなくても大丈夫です。
最初から60~70%できれば十分だと思って取り組んだとしても、周囲から見ればきちんと形になっているものです。
100%を求めると精神的に焦りが生まれ、バタバタしたり、頭がパニックになったりし、結局うまくいきません。
完璧にしようとするからどれも中途半端に余裕をもって家事を終わらせることができます。
時間内にやらなければいけないものは何一つない
要領が悪いと自覚している人ほど、とにかく慌てて物事を進めようとします。
忙しく動き回っているわりにいっこうに家事が終わらないのは、慌てていることが原因かもしれません。
主婦業の中で、時間内に必ず終わらせなければ不都合が生じるものは、一体どれくらいあるのでしょうか。
旦那が帰宅するまでに家事のすべてが終わっていなかったからといって、だから何だというのでしょうか。
旦那が時間内に家事を終わらせていないことをもって暴力や暴言を吐くのであれば、DVやモラハラですから、別の話になります。
仕事でさえ、多少の納期の融通がきくことは多々あります。
世の中本当に時間内にやらなければいけないものは、人の命や法律に関することくらいしかないかもしれません。
つまり、片づけや掃除、食事の準備、洗濯などを慌てて取り組む必要はまったくないということです。
1つずつ、丁寧にゆっくりやればよいのです。
夫が口うるさいなら一度家事育児を任せてみる
要領が悪いと思っている主婦の中には、夫から「要領が悪い」と言われることで、そのように思い込んでしまう方がいます。
夫からしてみると、仕事で疲れて家に帰ってきたとき、掃除や食事の支度ができていないという結果のみをもって、要領が悪いと思ってしまうことがあるようです。
しかし、妻の要領の悪さを指摘する前に、自分が妻をサポートしていないのですから、夫自身に問題があります。
要領が良い夫であれば、もっと上手に妻を助けているはずだからです。
口うるさい夫にストレスを抱える必要はありません。
もしいろいろと言われて落ち込んでしまうことがあれば、一度家事育児をすべて夫に任せてみましょう。
主婦がどれだけ大変か、夫は身をもって分かるはずです。
子どもを任せることが不安なら、子どもと一緒に実家に一時帰宅してもよいでしょう。
夫は自分の食事、洗濯、掃除、アイロンがけをすべて一人でおこなうことになるため、うまくできず四苦八苦するはずです。
口うるさくもなく、妻のサポートをする気がある夫なら、とことん甘えましょう。
夫は妻を助けたいと思っても、具体的に何をするのかが分からないため、困っていることが多くあります。
何をしてほしいのかを、明確に伝えることが大切です。
要領が悪い主婦が見直すべきポイント
ここからは、もう少し具体的に、要領が悪いと感じる主婦が見直したいポイントを紹介します。
今の家事が悪いということではなく「もっと楽にやれる方法がある」という観点から、ぜひ見てください。
家事の中でも特に時間がかかる「片付け・掃除編」と「料理編」に分けて紹介します。
片づけ・掃除編
要領が悪いとおっしゃる方は、その多くが片づけや掃除ができないことに悩みを抱えています。
まずは、片づけや掃除をしなくても生活上の大きな問題はないと気楽に考えるとともに、具体策を見ていきましょう。
家の中の物を減らす
整理整頓や掃除をする前に、今家の中にあるものを極力減らすことが効果的です。
いわゆる「断捨離」ですが、そこまで難しく考える必要はありません。
今より1つでも物を減らすことを心がけましょう。
方法としては、捨てる、売る、譲るなどがあります。
最近はフリマアプリや買い取りサービスなどが充実していますが、要領が悪いことを自負しているのなら、売るよりも捨てる方がよいでしょう。
「どこの業者が高く売れるかな」「配送方法はどうすればいいのかな」と、考えたり調べたりしているうちに時間が経ってしまいます。
売ることが簡単といっても多少の手続きはありますので、現時点で家事がまわっていないなら手続きの手間が増えてしまいます。
知人や友人に譲ることも方法ですが、相手が欲しがっていなければ不要品を押し付けることになりかねませんので、やはり思い切って捨てることがおすすめです。
家の中に物を増やさない
家の中の物を減らしたら、新たに物を入れないことも大切です。
たとえば洋服ですが、新しい服を買うときは、その分1着を捨てるつもりで買いましょう。
言い換えれば、1着を捨てることができないなら服を買わないということです。
親族や友人が一方的にたくさん物をくれて困る場合もあるでしょう。
親切心からなので断ることもできず、本当は欲しくないのにもらってしまうことはよくある話です。
その場合、あらかじめ「断捨離中なので物を増やさないようにしている」と伝えておくか、「今たくさんあるの」とやんわり断るようにしましょう。
物の定位置を決める
家の中にある物の定位置を決めるだけで、片づけや掃除が格段に楽になります。
「出した物を元あった場所に戻す」ことが面倒な人もいます。
しかし結局のところ、あちこちに物が散らかっている状態を元に戻す方が時間も手間もかかると覚えておきましょう。
特に細々した物は家の中で散乱しやすく、なくしやすくもあります。
散乱すれば片づけの手間が増えますし、なくしてしまえば探す時間や買い足すための費用がかかります。
たとえばテレビやエアコンのリモコンは小さめの箱に入れ、そこを定位置とします。
よく「手を伸ばしたところにリモコンがある方がよい」という人がいます。
ならば、小さな箱ごと自分の近くに置き、代わりに使ったら必ず箱の中に戻すようにしましょう。
あれもこれもと手をつけない
要領が悪い人は、大抵が今やっている家事の最中に次の家事のことを考えています。
次のことが気になり、今の家事を途中で投げ出したまま次へ移る。
だからいつになっても家事が終わらないのです。
会社勤めを例にとって考えてみましょう。
デスクの上にあれもこれも書類を出し、目についた物から手をつけていく人は、総じて仕事の進みが遅いです。
一方、デスクの上には今仕上げるべき書類を1つだけ置いておき、終わったら次の書類をだす。
このようにする人の方が、頭の中が整理され、1つのことに集中でき、結果的に仕事が早く終わります。
主婦の家事も同じです。
あれもこれも手をつけるのではなく、1つずつ仕上げていきましょう。
できれば、やるべき家事をメモに書いておき、1つ終わったら線で消していき次へ移る方がよいでしょう。
手際がよい主婦の場合は同時進行でできることがありますが、それは頭の中でやるべきことが整理されているからです。
要領が悪い方はこの「頭の中の整理」ができていませんのでそもそも向かない方法です。
自分にあった方法を選ぶことで、徐々に同時進行にもトライできるようになります。
1日1箇所と決める
片づけや掃除をするとき、一気に済ませようと頑張りすぎていないでしょうか。
リビングの次はキッチン、その次はお風呂掃除と、1日のうちにすべての箇所をきれいにしようとするから無理が生じるのです。
1日が終わる頃にはヘトヘトになっており、それが「片づけや掃除は面倒なこと」と頭に植えつけることにもなっています。
「性格的に一気にやりたい派」と言う人がいますが、要領が悪いと自分で思っている以上、一気にやることは性格にあっていないのです。
1日1箇所だけと決めましょう。
それも、リビングやキッチンなど大きなスペースではなく、「リビングのテーブルの上」「洗面台の棚の部分だけ」など、小さなスペースで十分です。
1日あたりの労力をかけないことが、片づけや掃除をためこむ癖からの脱却につながります。
子どもにも片づけを覚えさせる
自分の力だけで片づけや掃除を完了させようとするのではなく、家族の力も借りましょう。
夫や子ども自身に片づけを覚えさせることで、自分は手をかける必要がなくなります。
「夫はまだしもまだ小さい子どもに片づけなんて…」と思うかもしれませんが、何もきちんとおもちゃや本の順番を揃えて片づけさせる必要はありません。
たとえばニトリでは子どもが扱いやすい布製の収納ボックスが300円台から手に入ります。
高くても1500円程度なので複数個揃えて子どもに渡してもよいでしょう。
きれいに収納しなくてもよいので、「出したおもちゃはその箱に入れる」という1つのルールを与えるのです。
料理編
続いては料理を要領良く作るための方法を紹介します。
便利家電を活用する
家電量販店に行くと、調理鍋やハンドブレンダーなどの便利家電がずらりと並んでいます。
共働き世帯が増えた今の時代、料理を簡単に作れるようにサポートしてくれる家電が充実しています。
わざわざ家電を買う余裕がない方でも、ご家庭にある炊飯器でも美味しいメインの料理ができます。
たとえば、豚の角煮、牛スジの煮込み、鶏手羽の甘酢煮など、具材と調味料を入れて炊飯するだけで肉がほろほろと柔らかくなります。
長時間煮込むよりもガスや電気代がかかりませんので光熱費の節約にもなります。
そのほか、ホットプレートを使って焼きそばやお好み焼き、チーズダッカルビを楽しむこともよいでしょう。
凝った料理を作るより、子どもたちは喜びます。
献立すら考えない
要領が悪い主婦にとって、毎日の献立を考えることは苦痛になりがちです。
よく「冷蔵庫の余り物で適当に作っている」という主婦がいますが、それは要領よく家事ができる主婦だからこそ。
要領が悪いとそもそも献立が思い浮かびません。
しかし、栄養士でもないのですから、献立を毎日考える必要はありません。
たとえば「タベリー」というアプリでは、冷蔵庫の中にある材料を使い、主菜、副菜、汁物と順番にタップするだけで手軽に献立ができます。
「ヨシケイ」のように、献立と食材が自宅に届くサービスもあります。
献立を作る手間がなくなるだけで、自分のペースでゆっくり料理ができるようになります。
大皿料理のレシピを覚える
小鉢がいくつもある食卓は栄養バランスがよく、見栄えもします。
しかし、要領が悪い主婦が品数を増やそうと思うと、1回の食事で2~3時間もかかることになります。
1日3食必要なときは、料理だけで1日分の労働に匹敵する手間です。
ちょっとしたものをいくつも作るより、とっておきの大皿料理を一つ作ってはいかがでしょうか。
炒め物でも煮物、揚げ物でも、メイン食材と野菜をたっぷり入れて作れば、栄養バランスも整います。
野菜が足りないときは、具だくさんの味噌汁をそえましょう。
大皿料理のレシピを「覚える」といっても、頭の中に入れる必要すらありません。
スマホやパソコンで検索し、ブックマークしておけば、作るときに確認するだけです。
何でも手作りにしない
昔の人は何でも手作りにすることが基本でしたが、それは忙しい現代人には適さない方法です。
時間や気持ちに余裕がある人はいくらでも手作りすればよいですが、要領が悪い主婦は手を抜きましょう。
極端な例をあげるとすれば、味噌もマヨネーズも手作りにすれば、料理に時間がかかることは目に見えています。
そこまでいかなくても、醤油やみりん、お酢などの定番調味料だけそろえ、後は混ぜて作る方は多いのではないでしょうか。
それもよいのですが、すでに味が完成している調味料、たとえばめんつゆや甘酢などをそろえておくと、わざわざ混ぜ合わせる必要すらありませんので楽です。
そのほか、たまには冷凍食品を使うこともよいでしょう。
一昔前は味が問題だった冷凍食品も、メーカーの努力で抜群に美味しくなっています。
夫や子どもは気づきません。
自分さえ手を抜く覚悟ができればよいのです。
最後に
いかがでしたか?今回は要領が悪いとお悩みの主婦の方に向けて、考え方や家事におけるポイントを紹介しました。
本当の意味で要領が悪い人というのは、実はそれほど多くありません。
単に思い込みであったり、ご自身にあった方法やペースが見つかっていなかったりするだけです。
まずは考え方の視点を変えてみて、家事を楽にする見直しをおこないましょう。
「これならできそう」と思う方法からでよいので、一つずつ試してみてはいかがでしょうか。
要領が悪い主婦からの卒業に近づくはずです。