脱毛サロンに通いたいけど勧誘トラブルが怖いと思っていませんか?
確かに、脱毛サロンに通って無理な勧誘を受け、契約したくもない契約をさせられたなんてケースを聞くことがあります。
脱毛サロンとの勧誘トラブルについては、不安になり過ぎる必要はありませんが、消費者として気をつけたい点はあります。
今回は、脱毛サロンの勧誘トラブルについて、事例やトラブル回避の方法を紹介します。
なぜ勧誘トラブルが起きるの?
脱毛サロンは勧誘トラブルが多いと言われていますが、そもそもなぜ勧誘トラブルは起きてしまうのでしょうか。
サロン側の事情を知っておくと、「そういうものなのだな。」と思うことができ、必要以上に不安に思うこともなくなります。
お試し価格では利益が上がらないから
近年の脱毛は低価格で受けられることが多くなり、消費者としては有り難いものです。
しかし、脱毛サロン側からすると、低価格になり過ぎて経営が厳しくなっているのも事実。
施術にあたってはスタッフの給与や家賃、電気、機械購入やメンテナンスなどさまざまな費用がかかっています。
「脱毛=高い」との不安を払拭してもらうため、お試し価格で部分的な提供はするけれど、メインとなるコースに申し込んでもらわなければ、利益につながりにくいのです。
脱毛サロンもボランティアではありませんので、勧誘はある程度仕方がないと思っておくと、気も楽になります。
スタッフの給与が歩合の場合もある
勧誘トラブルは脱毛サロンの評判を落とすことにつながるため、質のいいサロンではしつこい勧誘をしないよう教育がされています。
ただ、脱毛サロンスタッフの給与形態によっては無理な勧誘が起きてしまうことがあります。
それは、歩合制。
高いコースを契約してもらった方が高い歩合がつく給与形態の場合、スタッフが躍起になって契約にこぎつけようとしてしまうのです。
脱毛サロンの勧誘トラブル例
脱毛サロンでの勧誘トラブルとは一体どんなものなのでしょうか。
「個室に監禁される。」
「複数人で勧誘されて帰れなくなる。」
こんなトラブルを想像するかもしれませんが、実際はそこまで悪質なものはかなり少ないです。
ここでは、脱毛サロンの勧誘トラブル例を紹介します。
無料体験に行ったら高いコースを勧誘される
各脱毛サロンでは、無料体験やお試し価格での部分脱毛など、さまざまなキャンペーンがおこなわれています。
無料やお試し価格での利用ならお財布も痛みませんし、お得感が嬉しいですよね。
しかし、無料体験やお試しの後に別のコースを勧誘されることはよくあります。
「施術をしてみていかがでしたか?」から始まり、「今なら他の部位もお安くできます。」「無料体験をされたお客様のみにご提供しています。」など、いろいろなセールストークがなされるでしょう。
初めての体験に気分が高揚したり、スタッフの対応がよくて気に入ってしまったりで、つい高いコースを契約してしまうことがあります。
部分脱毛コースだったのに全身脱毛コースに勧誘される
ワキだけ、腕だけなど、部分脱毛コースで契約している場合に、途中から全身脱毛コースに勧誘されることもあります。
すでに部分脱毛を契約しているため、脱毛サロン側への安心感から、本来やる予定のなかった全身脱毛に切り替えてしまうケースもあります。
何回か通い、スタッフとも顔見知りになった段階で勧誘されると、心情的に断りにくくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、後になってやっぱり「さすがに全身脱毛は不要だった。」と思ってしまうのです。
脱毛回数が終わる前に増やすように勧誘される
脱毛コースの種類によっては、脱毛回数に制限がある場合もあります。
このとき、「もう少し脱毛回数を増やしませんか?」と勧誘されることも。
何回で脱毛効果を実感しやすいかは個人差が大きいため、効果が薄い場合にはすすめてくる可能性があるでしょう。
スタッフ側に悪意があるわけではありませんが、すでに本人が効果を感じているのに回数を増やしてしまうのは不本意なことです。
肌ケアグッズや化粧品などをすすめられる
脱毛後の肌ケアが大切といった理由で、ケアグッズや化粧品などをすすめられることもあります。
本当におすすめだと思っているスタッフだけではありません。
こうした追加のグッズ購入もスタッフの歩合や評価につながるため、すすめてくるケースもあります。
脱毛サロンで扱っているケア用品は質がいいものもありますが、それほど安いものではありません。
つい購入してしまい、同じようなものがドラッグストアでも手に入ると知り、後悔する例もあります。
脱毛サロンとの勧誘トラブルを避けるために
脱毛サロンとの勧誘トラブルを避けることは、決して難しいことではありません。
要らないものは断ること、契約内容をよく確認すること、この2点を特に意識していれば大丈夫です。
それでも不安だという方のために、さらに詳細を見ていきましょう。
はっきり断る強い気持ちでいる
何より大切なのは、自分が要らないと思ったら契約しないという、強い心を持つことです。
あらかじめ、どの部分を何回脱毛するか、どこまでならお金をかけられるのかを、しっかり決めておきましょう。
断る言い方は、曖昧にせず、はっきりと言うことが大切です。
「けっこうです。」という言い方も注意が必要です。
契約しませんという意味の「けっこうです。」を、「契約してもらってけっこうです。」と無理やりこじつけトラブルになった例もありますので、分かりやすい言い方にしましょう。
「わたしはその契約はしません。」と笑顔で言えば十分です。
断る理由を用意しておく
断りにくい方は、断る理由を用意しておくといいでしょう。
嘘も方便と言います。
断る理由は何でもいいので、断りやすい理由をあらかじめ考えておくのです。
たとえば、「弁護士の家族が契約についてうるさいので、相談してからにします。」とでも言えば、相手は引き下がるのではないでしょうか。
契約の専門家が身近にいると言うと強い勧誘はしないはずです。
また、「今は働いていない。」「専業主婦なのでお金を使いにくい。」など、経済的に高いコースの契約が難しい人だと思わせることも1つです。
お金に余裕がない人に無理な契約をすすめても、結局解約されたり、トラブルになったりすることもあるので、サロン側もそれ以上言ってこないでしょう。
契約書など契約時の書類はしっかり目を通す
文字がずらりと並ぶ契約書は読むのが面倒で、たいして読まずに印鑑を押してしまう方も少なからずいます。
印鑑を押す前に契約内容はしっかり確認すること、基本ですが重要なことです。
たとえ分割払いで月の支払額は少なくても、トータルでは高額の契約となる点も忘れないでおきたいですね。
また、契約書などの書類は、自宅で必ず保管し、いつでも確認できる状態にしておきましょう。
脱毛サロンのように長期契約の場合は途中で解約することも可能ですが、契約書の内容によっては返金額が少なくなってしまうケースも見られるからです。
そのような計算方法で返金されるのか、契約書で確認してみましょう。
優柔不断はスタッフへの迷惑だと思ってみる
勧誘トラブルに遭いやすいのは、性格が優しいからかもしれません。
「せっかく説明してくれたのに、断ったら悪いかな?」と、つい契約してしまい、後になって高額の支払が怖くなるのではないでしょうか。
性格が優しいことは素敵なことですが、その行動は果たして本当に優しさでしょうか。
優しくて断れない方は、「はっきり断れない方がスタッフに迷惑がかかる。」と思ってみましょう。
脱毛サロンのスタッフも、自社利益のため、仕事のために勧誘し、つい力が入ってしまうこともあります。
それをはっきり断れずに時間をかけさせては、スタッフの仕事時間が無駄になります。
最初から、はっきり断ってくれた方が次の仕事に時間を費やすことができるでしょう。
お試し前の勧誘で態度が悪くなるならその場でやめてもいい
スタッフの勧誘がどのタイミングでおこなわれるかは分かりません。
大抵は施術後に勧誘がおこなわれますが、お試し施術前のカウンセリングのときに勧誘をしてくる可能性もあります。
その際は、「ここで断ったらお試し施術を適当にされてしまうのでは?」「スタッフの態度が変わって嫌な雰囲気のまま施術をされるのでは?」など不安にもなるでしょう。
勧誘を断られたからと言って態度が変わるようなサロンは、そもそも質が低いです。
なぜなら、接客業である限り、接客態度のすべてがお店の評判に関わることだからです。
それを理解できないスタッフがいる、つまりスタッフ教育が行き届いていないサロンということ。
いい脱毛サロンのスタッフは接客意識も高いので、そのようなことはありません。
もしお試し前の勧誘を断りスタッフの態度が悪くなるなら、その場でやめてもいいのですよ。
本当に悩むなら時間をおけばいい
無料やお試しをやってみて、本当にいい脱毛サロンだと知ることもあるでしょう。
そのときに勧誘されると迷ってしまいますよね。
しかし、いい脱毛サロンだから契約しなくてはいけないことはありません。
契約の有無は、サロンの良し悪しだけでなく、ご自身の経済状態や通い続けられるかどうかなど、さまざまな事情が関わってくるからです。
本当にいい脱毛サロンで迷うなら、一旦帰宅し、家族や友人と相談する時間を設けてみましょう。
結果的に契約を決めたのなら、スタッフの勧誘も無駄ではないし、ご自身にとっても正しい選択と言えるのです。
「今日この場で契約しないと割引は受けられません。」のように、即座の契約を求めてくる脱毛サロンは、正直あまりいいサロンとは言えません。
その時点で他のサロンを探してみた方がいいでしょう。
知っておこう!クーリングオフ制度について
しつこい勧誘をどうしても断りきれず、契約してしまった場合でも諦める必要はありません。
消費者を悪質な契約トラブルから守るための「クーリングオフ制度」があるからです。
クーリングオフ制度は、一定期間内(脱毛の場合は契約から8日以内)であれば、消費者側から一方的に契約の解除ができます。
契約内容にもよるためどのケースでも使えるわけではありませんが、契約後すぐに消費者センターに相談するのはいい方法です。
丁寧に相談に乗ってくれますので、まずは住居地近くの消費者センターに電話してみましょう。
脱毛サロンの勧誘トラブルは少なくなっている
消費者センターへの苦情が増えたことや、エステ関係の法律が整備されてきたこともあり、脱毛サロンへの勧誘事例は少なくなっています。
今では下手な勧誘をおこなってSNSで拡散され、サロンの評判を落とすリスクもありますから、サロン側も慎重になっているでしょう。
これだけ脱毛が一般的になった世の中ですから、脱毛サロンが怖い場所だと思い込む必要もありません。
ただ、しつこい勧誘が多少は存在していることも事実です。
口車に乗せられて希望しない契約をしないよう、契約に関する知識と強い気持ちは備えておきたいところです。
また、脱毛サロンの無料やお試しコースを利用する際は、冷やかしのつもりではなく、利用価値の有無を判断するつもりでいた方が、嫌な思いをすることもないのかもしれません。
そもそも、なぜその無料やお試しコースを受けようと思ったのかは、ご自身で考えてみてください。
無料だからという理由で何でも飛び込む前に、そもそもの目的は何かを振り返ってみると、勧誘トラブルに巻き込まれることも減るのではないでしょうか。
最後に
いかがでしたか?今回は、脱毛サロンの勧誘トラブル例とトラブル回避方法を紹介しました。
脱毛サロンでしつこい勧誘を受けることは減っていますし、スタッフのおすすめに対して過剰反応を示す必要はありません。
ただし、嫌な思いをしないために、どんな勧誘がおこなわれるのか、どんな心構えでいるべきかは覚えておきたいところ。
自分自身が賢い消費者になることを意識しておくことが大切です。