ピアノを弾いたり、鑑賞するのがピアノの楽しみ方。
そう思ってはいませんか?
実はピアノには各部位に正式名称があったり、ピアノ事態に正式名称がある雑学の宝庫です。
たまにはピアノを違った視点から楽しんでみませんか?
今回はクイズや雑学話に使えるピアノの正式名称と各部位の名称をご紹介します。
目次
ピアノの正式名称とピアノが生まれるまで
ピアノの正式目性は?と聞かれればほとんどの人が「ピアノ」と答えるでしょう。
けれどピアノには正式名称があります。
そしてその正式名称に関わる楽器も存在します。
ここではピアノの正式名称とピアノが生まれるまでをご紹介しますね。
ピアノの正式名称
私たちが慣れ親しんでいるピアノ。
じつは、ピアノは正式名称ではないとご存知でしょうか?
「え!ピアノはピアノじゃないの?」
そう思う人は多いのではないでしょうか。
実は、ピアノは正式名称ではなく
- 「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」
が正式名称です。
長い名前ですね。
ピアノの名前はピアノではなく、グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテだったというのは驚きですね。
チェンバロとはどんな楽器?
ピアノの正式名称は「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」です。
この正式名称の中に「チェンバロ」という言葉が入っています。
チェンバロというのは、グランドピアノと同じような形をした鍵盤楽器です。
ピアノとの違いは、ピアノは弦を叩いて音を出しますがチェンバロは鍵盤を押すと羽軸が弦をはじいて音が出ます。
弦をはじく羽軸を選ぶことで、音を大きくしたり小さくしたり出来ます。
けれど、一度大きい音を出す羽軸で音を出すとすぐに繊細な音を出すことが出来ないという特徴があります。
ピアノは大きい音を弾いてもすぐに小さくできるのがチェンバロとは違いますね。
強弱がつけやすいクラヴィコード
クラヴィコードという楽器をご存知でしょうか?
クラヴィコードというのは、ピアノが生まれるよりもはるか前に誕生した弦楽器です。
ピアノの正式名称の中にピアノとフォルテという言葉が入っていますね。
この言葉の通り、ピアノは強弱をつけて演奏することできます。
そのため「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」には強弱がつけられるチェンバロという意味があります。
先ほど説明したように、チェンバロは強弱をつけるのが苦手な楽器です。
それに対して、クラヴィコードは鍵盤を押して真鍮製のタンジェントが弦を突き上げて音を出す仕組みになっています。
そのためクラヴィコードは強弱がつけやすい楽器となっています。
音を出す仕組みは弦をハンマーで叩いて音を出すピアノに似ていると思いませんか?
ピアノの誕生
そして、チェンバロとクラヴィコードのいいとこどりをしたような楽器、ピアノが誕生します。
正式名称は先ほど紹介した「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」です。
弦をハンマーでたたく構造のため、大きい音から小さい音まで表現が可能になりました。
実は、ピアノは誕生したばかりの頃は今のように幅広い音域が出る楽器ではありませんでした。
技術の進化や音楽の発達により、ピアノは弾きやすく幅広い音域になっていきます。
そして、現在のように88個の鍵盤のピアノの形になっていったのです。
グランドピアノピアノの鍵盤周りの名称
ピアノにはアップライトピアノや電子ピアノ、グランドピアノなどがあります。
ピアノが今の形になったころ、アップライトピアノやグランドピアノはまだありませんでした。
そのため、ピアノといえばグランドピアノのことでした。
そこで、これからグランドピアノの様々な部位の名前を紹介していきます。
初めに鍵盤周りの名称をご紹介しましょう。
鍵盤
鍵盤は皆さんご存知、ピアノと言えば鍵盤です。
鍵盤には白と黒の鍵盤があり、ピアノは鍵盤を押して音を鳴らします。
鍵盤が押されるとピアノ内部のハンマーが弦を叩き、反響版に響かせて音が鳴る仕組みです。
一般的なグランドピアノは白鍵と黒鍵合わせて88個の鍵盤で構成されています。
中には88個以上の鍵盤のグランドピアノもありますが、ごくわずかです。
譜面台
譜面台とは楽譜を置く台のことです。
アップライトピアノとは違い、グランドピアノは譜面台を外すことが出来ます。
グランドピアノは譜面台を使わずに演奏されることもあるため、取り外しが可能になっているのです。
ここはアップライトピアノとグランドピアノの違いですね。
譜面台は楽譜が見やすい角度に調節することも可能です。
しまうときは折りたたんで屋根の前方を閉じます。
鍵盤蓋
鍵盤蓋とは、ピアノの鍵盤の上にある蓋のことです。
よくピアノの蓋と言いますが、鍵盤蓋という名称があります。
最近のグランドピアノの鍵盤蓋にはストッパー機能が付いているものも多いです。
そのため、鍵盤蓋が手の上に落ちてケガをするというリスクが少なくなりました。
安全面に配慮したピアノが多く発売されているのです。
棚板
棚板とは鍵盤の下側全体に張られているいる板のことです。
棚板には鍵盤がのっているので、ピアノにとってとても大切なものになります。
ピアノを弾くときはほとんど気にすることのないようなところです。
ですが、ピアノにとって大切な場所なのでこれを機に名称を覚えてみてはいかがでしょうか。
グランドピアノのボディ周りの名称
続いてグランドピアノのボディ周りの名称をご紹介します。
ボディには反響版があったり、弦が張られていたりピアノにとってとても大切な場所です。
ボディ周りの名称をしると、もっとピアノに興味が出てくるかもしれませんよ。
屋根
屋根とは、グランドピアノの弦を覆っている一番大きい蓋のことです。
屋根を開ける広さを変えるすると、音の大きさが変わります。
グランドピアノの屋根を開けてピアノを弾くと、弦がどのように叩かれるのかが直接見ることができます。
子供は屋根を開けて弦を叩く様子を見ることが好きな人が多いですね。
一般家庭で屋根を開けて演奏するとかなりの大音量になります。
防音対策をするか、屋根は閉めて弾くのが無難かもしれません。
突き上げ棒
突き上げ棒は、グランドピアノの屋根を開けたままにするときに蓋が落ちないように支える棒です。
屋根を全開にしたり、半開にして演奏したいときはこの突き上げ棒を使います。
演奏する場所や、演奏形態によって屋根を開ける広さは変わるので、その時々で調節が必要です。
突き上げ棒はアップライトピアノにはついていない、グランドピアノならではのものになります。
響板
響板とは、弦の下に張られている木の板のことです。
外から見えるところではなく内部に入っている板ですが、とても大切なものなので紹介します。
弦の下をよく見ると、木の板が見えます。
それが響板です。
鍵盤を押してハンマーが弦を叩いたときの振動が響板に伝わり、響板が空気を振動させて大きくピアノの音が鳴ります。
鍵盤で細い弦を押すだけなのに大きな音が出るのは響板があるからなのです。
側板
側板とはグランドピアノの側面を曲線を描いて覆っている板のことです。
読み方は「がわいた」と読みます。
ピアノの側面の板に名称がついているというのは驚きですよね。
ピアノの内部を支えるものなので、とても重要な役割です。
グランドピアノのペダルの名称
グランドピアノには三つのペダルがついています。
右側のペダルは押せば音が響くペダルですが、あとの2つにもちゃんと役割があります。
ペダルにも名称がついているのでご紹介します。
シフトペダル
シフトペダルとは一番左についているペダルのことです。
シフトペダルを踏んでピアノを弾くと、音が小さく丸くなります。
そのため、あまり音を響かせたくない時や極めて小さい音を表現したいときに使われることが多いです。
ペダリングが上手なピアニストはシフトペダルを使いこなして様々な音を表現します。
ピアノのリサイタルに行ったときはシフトペダルを使っているかを確認してみてください。
どんな表現をしているときにペダルを踏むのか見ることで、表現方法の勉強にもなりますよ。
ソステヌートペダル
ソステヌートペダルとは真ん中についているペダルのことです。
鍵盤を押してからソステヌートペダルを踏むと、その押した音だけを響かせることが出来ます。
あまり使われることのないペダルですが、近代ピアノの曲の中にはソヌートペダルを使って演奏する曲もあります。
ピアノ独奏曲を作曲するとき、ソステヌートペダルを取り入れるのも面白いかもしれません。
ダンパーペダル
ダンパーペダルとは一番右側についているペダルのことです。
このペダルを踏んで音を鳴らすと音を響かせることが出来ます。
踏みっぱなしで演奏をするとすべての音が響いて汚くなります。
そのため、ダンパーペダルは踏みかえる技術が必要です。
ペダルの中では一番使うことが多いペダルになります。
グランドピアノの脚まわりの名称
最後はグランドピアノの脚まわりの名称について紹介します。
脚
脚とはグランドピアノの本体を支えている3本の柱のことです。
鍵盤やボディを支えるのでとても大切な役割です。
キャスター
キャスターとは脚の下についていて、グランドピアノを移動させるために必要なものです。
このキャスターをとめて演奏しないと、演奏中にグランドピアノが動いてしまいます。
キャスターが動くことはめったにないですが、演奏するときはキャスターが止まっていることを確認しましょう。
ピアノの正式名称と部位の名称を覚えてみよう
いかがでしたか?
ピアノには正式名称があって、ピアノの各部位にも名称があります。
正式名称は「グラビチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」です。
各部位の名称は外側から見える部位を中心に紹介していきました。
普段はピアノを弾くだけの人も、部位の名前を知ることでピアノの構造に興味が出てきますよ。
ちょっとした雑学としてピアノの知識があると、話のネタが広がるかもしれません。
興味のある人は覚えてみてくださいね。