【形成】と【成形】の意味と使い方・由来や例文

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熟語の中には、一文字目の漢字と二文字目の漢字を入れ替えても成立する熟語があります。

同じ文字を入れ替えただけなので似た意味になっていますが、異なる意味を持つようになります。

その例として、「形成」と「成形」があります。

成形とは、決めた形につくるという意味ですが、形成には、形が整えられるという意味があります。

形成とは

「形成」は、形を成すという意味であり、ものが形づくられることを表しています。

単に形づくられることであるため、決まった形や目指す形があるわけではありません。

形成の例としては、「雪景色の中に芸術的美しさが形成される」、「海岸の形は荒波によって形成された」などがあります。

何かの形をつくることが目的だったわけではありません。

成形とは

「成形」は、成した形にするという意味です。

「成す」とは、作りあげるという意味があり、作られた形にすることを表します。

つまり、目指す形に向かって作っていくことです。

成形を使った例としては、「型枠に銅を流して銅像を成形する」、「陶器を成形するにはろくろが必要だ」などがあります。

目的のものをつくる時に使われるのが成形です。

物理的な存在の有無

「成形」の場合は、目指す物体が必ず存在しているのに対し、「形成」では、物理的に存在しないものを作る場合があります。

以下は抽象的なものであるため、成形という言葉は使えません。

・人格形成
・合意形成
・社会形成
・秩序の形成
・文化の形成
・キャリア形成

また、名声のように本人の意思に関係なく、自然に作られるものも形成です。

それぞれの特徴

形成と成形には、以下のような違いがあります。

1.形成
・目指す形、決まった形の無いものを作ります。

・物理的に形の無いものにも使われます。

・自分の意思に関係なく、自然に作られるものがあります。

2.成形
・作られた形にします。

・目指す形、決まった形があるものを作ります。

・物理的に形があるものに使われます。

なお、形成の意味の中に、成形が含まれます。

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