皇帝は一般に、複数のエリアや民族を支配し、広い領域を支配する国家の君主を指す称号です。
「王の中の王」と言い換えれば分かりやすいです。
帝王は一般に、巨大な力を持った君主や権力者・実力者を指し示す言葉です。
「強力な王様や実力者」と言い換えると分かりやすいです。
帝王は制度上の肩書きではないため、実力者であればそう呼ばれる場合もありますが、皇帝は皇帝の地位についていなければ、そう呼ばれることはあまりありません。
皇帝は一般に、複数のエリアや民族、広大な領域を支配する国家の君主を指します。
基本的に「皇帝」とは「神聖ローマ帝国皇帝」「大清帝国皇帝」というように、制度上の称号です。
この称号を持つ人物は、その支配下に多数の国家や民族集団を抱えていることが多々見られます。
その支配下には「王」の称号を持った支配者も混ざっており、これら「王」を束ねる最上位の権力者の称号としてよく「皇帝」という名称が使用されています。
帝王は一般に、巨大な力を持った君主や権力者を指します。
基本的に「帝王」とはある一定の国家、世界、ジャンルでナンバーワンの位置にある権力者・実力者を指す言葉です。
必ずしも公的な地位を得ていない人物でも、実質上ナンバーワンの権力者・実力者であれば「帝王」と呼ばれます。
力のある状態それ自体を示す言葉なので、「●●国帝王」というような称号になることはありません。
「皇帝」と「帝王」の使い分け
社会生活の中で使用する頻度は、「帝王」の方が圧倒的に高いと思われます。
例えばファッションデザイナー業界で人気を誇り、取り巻きも多く、発言力も高い人物のことを「彼はファッションデザイナー業界の帝王だ」と説明するように、権勢を持つものを示す表現として多用されるからです。
一方の「皇帝」は実際に「皇帝」の称号を持っている人物を説明するくらいしか使用しないため、現代社会ではあまり利用しない言葉でしょう。
「帝王」は実質、「皇帝」は肩書き
「皇帝」は地位を指す言葉であることから、歴史を紐解くとこの称号を持っている人物でも実際には臣下に実験を握られたお飾りであったというケースが散見されますが、「帝王」は主に実力者に使われる表現であることから「●●界の帝王だったがお飾りだった」という使い方をされることはあまりありません。
「帝王」は実質、「皇帝」は肩書きを示す言葉であるとも言えるでしょう。
なお実力者を示す表現として「●●界の皇帝」という表現が使われるケースも稀にあるようですが、その場合、その人物は実力者であるだけでなく、人格や気品に優れたパーソナリティーであることが多いようです。