【逃走】と【逃亡】の意味と使い方・由来や例文

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逃走とは、文字通り走って逃げること。

逃亡とは、行方をくらますことです。

逃走の場合、単純に逃げている状態そのものを表わす言葉ですが、逃亡の場合は逃げているのと同時に、どこにいるのか判らないという状態が加わっています。

逃走は「逃げている」逃亡は「逃げて、どこにいったのか判らない」と言い換えると分かりやすいです。

「逃走」の意味

「逃走」とは逃げて去ること、とくに遠方のような、ここではない場所を目指して逃げることを意味する言葉です。

単純に逃げているという意味合いが強いため、「逃走を企てたが失敗した」というように、短い時間の出来事に使われる例が多いようです。

「逃走中」というハンターから逃げ切ることで賞金をもらえる人気番組がありますが、あの番組は基本的に参加者の動向が把握されているので、逃走という言葉が当てはめられているのでしょう。

「逃亡」の意味

「逃亡」とは逃げて消息が不明になることを指す言葉です。

行方が知れなくなる点に重点が置かれているため、逃げ続けていても、終始居場所が把握されていた対象には使用されません。

「逃亡していた犯人の潜伏先が判明した」というように、現時点で所在が不明になっているか、それまで不明になっていた人物に対して使用されます。

「逃亡」「逃走」の区別

例えば現金を銀行から強奪した犯人が車に乗って逃げ去る様子を報道機関のヘリコプターが中継しているようなケースでは、アナウンサーは「今、車を運転しているのは『逃走中』の●●容疑者で」というように「逃走」を使用します。

対象となる人物がどこにいるのか判っているからです。

一方、この犯人がどこに逃げたのかわからなくなってしまった場合は、行方をくらましたという意味合いから「『逃亡中』の犯人の行方は杳として知れません」というように「逃亡」を当てはめます。

人気のフレーズ「逃亡者」

「逃亡者」という表現は、ドラマや小説などで捜索されている犯罪者などに対してよく使用される言葉ですが、「逃走者」という言葉はあまり使われません。

基本的に逃げた人間はどこにいるのか判らなくなる場合がほとんどで、行方がわからないというニュアンスのない「逃走者」という表現は、当てはまる事例が少ないからです。

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