イヤイヤ期になるのはなぜ?イヤイヤ期の原因と特徴について解説します

ある書店では、育児関連本のコーナーの横一列が全部、「イヤイヤ期」に関する本です。多くのご家庭を悩ませるこの「イヤイヤ期」。

ご存知の方もいるかもしれませんが、これは成長の証し。決して、ダメなものではないのです。

それでも、最近は子ども嫌いな人が増えてきて、子どもを持つ人は肩身の狭い思いをする場面が増えてきています。

子どもを育てたことのある人なら「あ、始まったね」で済んでいても子ども嫌いな人からすると「まったく、最近の親はしつけもできないで」という反応が多いです。

今回はそんな「イヤイヤ期」についてお話していきます。

天使のような赤ちゃんから人間に変わる

「イヤイヤ期」は「魔の二歳児」ともいわれます。だいたい2歳前後に始まります。

その子の個性によって長さも異なり、1歳代から始まり、3歳、長い子では4歳過ぎても続いたりします。

動きが活発になり、体力もついてきて、睡眠時間も0歳の頃と比べるとだいぶ短くなってきています。

人間の赤ちゃんは動物の赤ちゃんに比べ、未発達な状態で生まれてきます。そこから長い時間をかけて大人とおなじ脳に育っていきます。

幼いうちは「抑制」する部分がまだ未熟なのでちょっとした事ですぐ「イヤイヤ」になってしまいます。

すやすやと眠り、お腹がすいた、オムツが汚れた等で泣く、あやせば笑う、そんな単純な感情表現が成長とともに複雑に表現されます。

ついこの間まで天使みたいだったのに「悪魔みたい」「怪獣のようだわ」なんて言うお母さんもいますが、人間だからこんなふうになっているのです。

イヤイヤ期の原因

イヤイヤ期の子どもの多くは、「言葉をうまく伝えられない」ことから感情が爆発します。

自分の「ああしたい、こうしたい、でもできない、悔しい」そんな気持ちを少しずつでも表現できるようになってくればイヤイヤ期は卒業しているのです。

言葉の発達が早い子供ほどイヤイヤ期は短いといえるそうです。

また、頼もしいことでもありますが、体もとてもよく動くようになってきたので何でも自分でやってみたくなる時期でもあります。

それでも手先はまだそこまで器用ではなく、力もあまりないのでできない、その結果「イヤイヤ」となってしまうのです。

また、「イヤイヤ」とすることで周りの反応を確かめていることもあります。自分の要求が通ったり、却下されたりすることによって学習していきます。

単なるワガママではなく、時には子どもの主張の方が理にかなっており大人も時々考えてみる必要がありそうです。こちら側の主張ばかり押し付けているのではないかと。

第一次反抗期と第二次反抗期

第一次反抗期は2歳前後に始まります。それに対して第二次反抗期は12歳前後に始まって16歳前後に落ち着いてきます。

第一次反抗期は自我の芽生えで、それが終わる頃には幼稚園が始まったり、保育園では集団でのプログラムが増えたりしてきます。

第二次反抗期は自立への準備です。第二次反抗期の後は進学や就職などで親元を離れたり、家にいない時間が長くなったりします。

第一次反抗期に親が子どもの要求に応えすぎてしまうと、子どもは自分の意見を主張する機会を失ってしまいます。

そうするてお第二次反抗期にも自己主張をすることなく、未成熟なまま年齢だけが上がっていったり、逆に押さえつけていた感情が爆発して、暴力的な人間になってしまったりすることもあります。

「イヤイヤ期」は日本だけ?

他の国でも、「イヤイヤ期」「反抗期」はほとんどない、あるいはそれほど重いものと見られていないようです。

欧米では「terrible twos」とよばれていますが、子どもを個人として尊重し、ルールを教えながら成長を見守るという形がとられています。

途上国では未だに厳しく体罰などを用いながらしつけることもあります。

中国では両親や祖父母4人がひとりの子どもを王子様、お姫様の様にお世話しているので両親に負担はほとんどなかったりなします。

国によって様々ですが、ここまで大人を悩ませる「イヤイヤ期」は日本独特なものとも思えます。

不安すぎるイヤイヤ期は地域の子育て支援の利用を

イヤイヤ期にはところ構わず大声で泣いて暴れたり物を投げたり、保護者にとって困ったことになりがちです。

その上壁や床に頭を打ち付けたり自分の手を噛んだりなど、自傷行為がみられるときはさらに心配ですね。

自傷行為は自閉症など発達障害の子に多くみられ、判断材料のひとつにもなります。

発達障害は子どもが悪いのでも、親に原因があるわけでもないので、後ろめたいなどと思わずに行政の育児相談を利用してみましょう。

仮に発達障害の可能性ありと判断された場合でも軽度であれば、ストレスを減らしながら特技を伸ばし、社会生活に適応できる療育のプログラムに参加することによって、落ち着いた子供に育っていくこともできます。

自傷行為だけではなく、子どもの「イヤイヤ」に自分までイヤになってしまい、落ち込んだり悩んだりしてしまった時にも、行政の育児相談を利用して深刻な悩みは専門家の意見を聞きましょう。

ママ友に相談するのは世間話程度にしてください。逆にストレスになったりして新たな悩みの種になったりすることがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

子どもを育てる上では避けてとおれない「イヤイヤ期」。子どもの正常な成長の証ですのでストレスを貯めず、楽しむ余裕をもって子どもに接しましょう。

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