仕事が続かない…。
一度就職してもすぐに辞めてしまう…。
そんな悩みを持つ方が増えてきている現代社会、あなたも同じ悩みをおもちではありませんか。
初めはやる気があって、やりがいも感じて仕事を続けていたのにややもすればやる気が無くなって辞めてしまう、というケースが増えてきています。
とくに、新卒として入社したのに、企業の入社前と後のギャップに耐えられず辞めてしまう若い方が多く存在しています。
第二新卒という言葉が流行ったことからも、日本全体でこうした「仕事が続かない」人が増えていることが分かりますね。
どうして仕事が続かないのでしょうか、やる気が無くなってしまう理由はどこにあるのでしょうか。
大きく分けてこの3つにあてはめられるのではないでしょうか。
- 人間関係が苦痛で辞めてしまう
- そもそもやりたい仕事ではなかったため、やる気が無くなる
- 報酬が低い、労働環境が劣悪、など企業側の体質の問題
それぞれ詳しくみていきましょう。
目次
人間関係が苦痛で辞めてしまう
これは仕事が嫌になったり、続かずに辞めてしまう方にもっとも多く見られるケースです。
主に2つの原因があります。
- 職場環境に問題があるパターン
- あなたの人間関係構築に問題があるパターン
それぞれ詳述します。
職場環境に問題があるパターン
同僚や上司部下など、社会人になるとある程度の節度やマナーを持った上で親しく接しなければならない存在が多くなります。
こうした人達と一定の距離を保ちながらコミュニケーションをとることだけでもかなりのストレスを感じるものですが、中には問題行動の多い人も存在します。
パワハラ、セクハラなどの言葉が横行しているように、節度やマナーを守らないまま社会人として他者と関わっている人も大勢いるなかで、あなたがそうした人と関わらずにいられる保障はありません。
もしかしたら、そういう同僚や上司部下にもう遭遇してしまっているかもしれませんね。
職場という狭い世界の中に一人そういう存在がいると、逃げることは愚か距離を取ることも難しくなるでしょう。
日に日にストレスは溜まっていき、直接的な被害を受けていなくとも気分はやはり害されるもの、もともと好きだった仕事や職場環境もみるみる嫌いになっていくことでしょう。
そうした環境にいると、仕事が嫌になり結果として辞めてしまうケースがあるのです。
対処法としてはその職場を管理する立場の上長に相談に行くなど、企業に対して改善を求めるのが一般的です。
もし、ストレスを与えてくる存在が上司など権力をもっている人間であった場合は、そのさらに上司や人事部に相談すると良いでしょう。
従業員が働きやすい環境を整備し、気持ちよく仕事にとりかかれるよう準備するのも企業の務めですから、遠慮せず思っていることを話してみましょう。
もしそれでも改善の様子が見られなく、あまりにひどい状況が続く際には録音や記録をとり、それを持って労働基準監督署へ相談に行くと良いでしょう。
職場はあなたひとりでどうにか出来る世界ではありませんので、それなりの手立てや準備をして職場の空気を変えるか、自分が変わるかしかありません。
そうした意味では、人間関係で仕事が続かない場合は職場ではなくあなたにも原因があるかもしれませんので、そうした可能性も視野に入れて行動するようにしましょう。
あなたの人間関係構築に問題があるパターン
もし、どの職場に行っても上手く馴染めない、学生時代からそうだった、という方がいたとしたら、こうした可能性も視野に入れて考えていきましょう。
人間関係を構築する上で重要になってくるのは「内的ワーキングモデル」と呼ばれる心理的な概念です。
かいつまんで説明すると、人間は人間と関わる際に「自分がこういう行動をとったら、相手は好反応するだろう」という予測を立てるのですが、この予測のコミュニケーションを内的ワーキングモデルと呼びます。
もし興味がある方はご自分でも調べてみることをおすすめします、とても面白く、自己理解の手助けになることでしょう。
この内的ワーキングモデルをもとに、人間は自分と他者の関わり方を模索していきます。
そして、このモデルが形成されるのは幼少期、養育者との関わりの中で生まれていく無意識的なコミュニケーションの雛形です。
例えば幼少期に親に避けられていた子どもは大人になったあともその印象が離れず、上司や友人などに話しかけても避けられてしまうのではないか、というシミュレーションを心の中で行ってしまいます。
結果として引っ込み思案になったり、逆に不必要なほど威圧的になって相手をコントロールしようとしたりします。
しかし、相手はあなたの心の中までは読めません、理由も分からず威圧されれば避けますし、引っ込み思案で話しかけてこない人にも親密になろうとは思わないでしょう。
結果、自分の思い描いた内的ワーキングモデル通りの人間関係が構築されていってしまう、という不幸な渦に巻き込まれていくことになります。
これは自分ではなかなか気づくことができませんので、もし自分の内的ワーキングモデルを知りたいと思うのであれば、幼少期の養育者との関係から読み解くことである程度自分でも予測を立てることができます。
しかし、完全に矯正することは難しく、専門的な技術や知識を要します。
心療内科や、大人向けに内的ワーキングモデルの矯正を行っている施設を訪れてみるのがよいでしょう。
いずれにせよ内的ワーキングモデルの歪みはあなたのせいではなく、幼少期に形作られてしまうものなので、そのことについて悩む時間は非常に勿体無いものです。
早く矯正し、仕事も人間関係も楽しめるように変化していきましょう。
そもそもやりたい仕事ではなかったため、やる気が無くなる
新卒の方に多い理由としてはこちらが挙げられます。
入社前はキラキラとしたイメージで華やかな印象をもった企業であっても、入社後に自分が担当する仕事は地味でつまらないものばかり。
心なしか企業の方の態度も雰囲気も暗く感じる…。
という状況が今の新卒採用の現場ではよく見られる光景だそうです。
なぜそんなミスマッチが生じるのかと言えば、就活生も企業もいい部分しか見せようとしないからでしょう。
当然といえば当然ですが、新卒で入社される方に「初めの1年は雑用のようなことばかりしてもらうよ」などとは言いません。
むしろ「将来的には〇〇のような事業を手がけたいと思っている」などと企業全体レベルでの構想を語ることで就活生に夢を見させてしまうことが多いです。
就活生も「大学では〇〇を学び、サークルでは部長として様々な企画を運営、実行いたしました」といったようなアピールばかり行い、本当に自分が手がけたい仕事やプランについて語る部分は多くありません。
そして入社した企業で実際に現場で働き始めれば自分の手元の仕事で精一杯になり、入社時に言われたような、本当に企業レベルの構想を意識するのは幹部クラスの人間です。
新卒で入社したばかりの若手にそうした大きな機会を与える企業は日本ではそう多くありません。
ベンチャー企業であればそうした機会もあるでしょうが、そもそもベンチャー企業に入る野心がある方は「やりたくない仕事だった」などとは思わないでしょう。
ある程度の規模の企業で末端の仕事に従事していると「なんでこんなことをしているんだろう」と考えてしまいます。
こうした入社後のギャップが、第二新卒などの言葉を生み出すほどに若手のやる気を削いでしまっているのです。
対処法としては、入社前にしっかり企業の状態を吟味する目を養うことや、自分でやりたいことを事業にするバイタリティを持つことが挙げられます。
企業の状態を吟味するというのは、ネットで調べるだけでは分からない生の感触を掴むということ。
実際に企業を訪問したりインターンに参加したり、その企業で働いている方の結婚率やこれまでの離職率などを知ることである程度の雰囲気は掴めるでしょう。
貸借対照表や損益計算書などのIR情報を読み解く知識をつけることで企業の状態を経済的な視点から知ることができます。
面接で語られた事業内容を本当に行う余力があるのかどうか見極めるくらいはできそうです。
こうして企業を吟味していけば、少なくとも入社後に希望と全く異なる部署へ配属されるなどのミスマッチは防げるのではないでしょうか。
報酬が低い、労働環境が劣悪、など企業側の体質の問題
入社前に提示されていた年収額や賞与の金額を大幅に下回っていたり、残業が多すぎてワークライフバランスが偏っていたり、待遇面や環境面での不平不満も仕事が続かない原因としては挙げられます。
こうした企業ばかりを渡り歩いている方は要注意です。
基本的に求人情報を見て、応募、面接、内定といった段階を踏んでいくごとにそうした危ない雰囲気は読み取りやすくなっていきます。
採用担当者の言葉遣いが乱れていたり、日程が急に変更されたり、平均を大きく上回る年収額を提示していたり、そうしたブラック企業はある程度見分けるポイントが存在します。
まずは自分の目でそうしたポイントを見極められるようになりましょう。
たまたま入った会社がそういう体質であった場合は仕方がないので転職を考えるとしても、2度も3度もそうした企業に当たってしまう場合は自分の企業選びに問題があると思ったほうがよいです。
うまい話ばかりではありませんので、しっかり裏にある「理屈」に目を向けるようにしましょう。
企業というのは利益を追求するもので、社員はそのために働く存在です。
社員に多額の給料を払うのは、それを払うことでさらに大きな利益につながるからです。
あなた自身が大きな利益を生み出せないのに多額の給料を支払ってもらうことは絶対にできません。
企業は給料を支払う団体ではなく、利益を追うものだとしっかり認識をして、自分がより多くの利益を生み出せそうな分野を探すことで報酬や待遇が改善されていくのではないでしょうか。
働きやすい環境にたどり着ければ、退職することもなくなるでしょう。
まとめ
仕事が続かない理由をおおきく3つに分けて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。
超売り手市場と言われているここ数年で、一気に人材の流動が起こるようになり、企業は人手不足にあえぐようになりました。
しかし、人手が足りないのと同じように、こうして自分が続けられそうな仕事を求める求職者の数も増えています。
企業も労働者も、良い面だけではなく悪い面もしっかり理解した上で、長く付き合っていけるような関係性を構築することが求められています。
そのためにはまず、自分が働く上で「何を最も重視したいのか」明確にする必要があります。
まずはその点に意識して、今後の就職先選びをより有意義なものにしていってください。
この記事がそうした就活の手助けになれれば幸いです。