FXの為替相場の年間のアノマリーとは?変わったAnomalyもご紹介。

FXで取引するか為替相場は政治や経済の情報を基にしてトレーダーの取引により動きます。

基本的に動きにはある程度の根拠はあるのですが、中には何故そう動くのか理由が分からないケースもあるのです。

この理由の分からない動きはアノマリーと呼ばれており、理解しておけば取引において役に立つかもしれません。

ではFXの為替相場においてアノマリーとは何であり、どのようなものがあるのでしょうか。

説明不可能な現象であるアノマリー

アノマリーという言葉は普段生活している上で見かけないため意味が分からない方も多いでしょう。

アノマリーとは単純に言ってしまえば説明ができない現象のことを指します。

FXを始めとした金融以外でもアノマリーとされるものは見つかっており天文学や地球学といった一般では縁のない世界で用いられているのです。

現に地球や宇宙はまだまだ解明できないことだらけなため、アノマリーが多くなるのもおかしくはないでしょう。

逆に言えば現在はアノマリーではあるものの、将来的には説明ができるようになり離脱する可能性も考えられます。

FX以外の金融系にも存在しており、身近で意外な物として以下のアノマリーがあるのです。

サザエさんがもたらす相場への影響

サザエさんはもはや説明不要な国民的アニメであり、放送する時間帯も説明する必要はないでしょう。

一見するとサザエさんと金融は結びつきませんが、実は株価に影響を及ぼしているアノマリーとなっているのです。

内容としてはサザエさんの視聴率が株価の変動に関係しており、反比例した動きになるとされています。

視聴率が高ければ株価は低くなり、低ければ高くなるということです。

先ほども書いたようにサザエさんと株価は何の繋がりもない組み合わせとなっています。

サザエさんの視聴率が高いということは多くの人間が家で過ごしていることになるため、その分外に出て消費していない説があるのです。

しかし説には根拠がないため結局は「何故なのか」という説明できない現象、アノマリーとして残っています。

説には根拠がないものの動きに変動があるのは関係しているため「何故かは分からないが株価の取引をする参考にしよう」という話になるのです。

FXの為替相場にはどんなアノマリーがあるか

歴史こそ古くはないものの、今日までFXの為替相場は約20年程度取引されてきました。

説明できない現象とされているアノマリーですが、そのほとんどはこの取引されてきた期間で蓄積されてきた経験が反映されたものなのです。

FX、為替相場におけるそんなアノマリーには以下のようなものがあります。

1月は上旬の動きで流れが決まる

為替相場のアノマリーで有名なのが各月ごとの流れになります。

1月は年の始まりであり、12月の後半から1月の前半はほとんど取引されないため為替相場にとっては改めてのスタートとなるのです。

アノマリーとしては1月の動きは最初の週、上旬に決まるとされているものがあります。

最初の週で上昇相場になれば終わりまで続くということです。

またドル円に限った話となりますが、1月に付けた高値と安値がその年においての最高値、最安値になることもあります。

こうした変動になる理由は1月で企業の運営が始まるため、それにより売買が活発になりやすいと考えられているのです。

2月は1月と逆に上旬の動きと逆の流れになる

2月は社会において3日に節分があります。

そのためか「節分天井彼岸底」という言葉があり、節分で相場が天井に行きそこから3月の彼岸まで下がるとされているのです。

このため2月は上旬で流れたとは逆に流れることが多くなっています。

3月は値動きが激しくなる

3月といえば学生でいえば卒業となり、企業も決算をしなければいけない時期です。

そのためか相場の変動が1年で最も激しくなりやすい月といわれています。

また企業は決算する際に円を必要とするため、円が買われる傾向にあり円高になりやすいです。

4月は3月と逆の動きになる

4月は企業が3月で決算を終えて新たに経営を始めます。

3月とは違い買われていた円が今度は外貨を購入するのに使われるのです。

そのためか4月は3月とは逆の流れになりやすいとされています。

5月と6月は相場の流れが変わる

5月には有名なものとして「Sell in May、5月に売れ」と呼ばれる格言があります。

そのためか5月は相場の流れが変わる転換期になるとされているのです。

売れという言葉の通り流れとしてはドルが売られるため、相場が下落に向かいやすいといえます。

6月も5月と同じく転換期と見られます。

しかし5月に比べると影響はそこまで大きくありません。

7月はドル高、8月はドル安になりやすく相場の動きが鈍くなる

7月はドル高になりやすい月とされています。

一方で8月はドル安になりやすいされているのです。

7、8月のどちらも学生でいえば夏休みに入る時期となります。

そのためか企業もバケーションとして休むところが多くなり、相場が全体的に動き難くなるのです。

こうした夏休みにいる相場の動き難さは「夏枯れ相場」と呼ばれています。

9月の流れは最初で決まる

9月は夏も終わり、企業も中間決済を行う月です。

そのためか3月と同じように円高になりやすい傾向にあります。

しかし9月で注目すべきアノマリーは大相場と呼ばれるものです。

相場が大きく動くとされ10月にかけて同じ方向へ動く、大きなトレンドを形成するとされています。

10月は大暴落が起きやすい

10月は為替相場において危険な月といえます。

というのも為替相場において10月は過去に何度も大暴落を起こしたことがあるからです。

そのためか10月はトレーダーから大暴落が警戒される月になっています。

11月は相場が一旦整理される

11月は下旬にアメリカで祝日があります。

最もよく動くニューヨーク市場が休むため、更に次の月が年の終わりとなるためか相場が整理されやすいのです。

基本的に9月から始まった大相場は11月で終わりを迎えるとされています。

12月は予測できない動きになる

12月は年の終わりであり特に年末は相場が休みとなるため、ほとんど取引されません。

このためか予想するのが難しい動きになるケースが多いのです。

一方でアメリカの企業において決算期となるため、ドル高になりやすいとされています。

水曜日にスワップ目当ての買いが入る

スワップポイントはポジションを保持して日を跨ぐともらえるものです。

しかし土日は為替相場が開いていないためスワップポイントはもらえません。

代わりに土日分のスワップポイントは次の水曜日に付属され、3日分がもらえます。

そのためか水曜日はスワップポイント目当てに取引してポジションを保持するトレーダーが多くなりやすいのです。

スワップポイントは通貨ペアにより違うため、買われるのは金利の高い通貨となります。

魔の金曜日、読みづらい動きになる

金曜日は次の日に為替相場が閉まるため、1週間の中で最後の取引日となります。

そのためか金曜日は様々な思惑が出てくる日であり、相場の動きが激しくなりやすいのです。

ただ激しくなるだけでなく読みづらくもなるためFXの世界では「魔の金曜日」と呼ばれています。

経済指標を始めとした相場に影響を与える重要な情報が発表されやすいのも原因でしょう。

土日に情報が発表されると月曜日の始まりにも影響が出るためポジションを保持するか手仕舞いするか考えるトレーダーの存在もあります。

開かれた窓はいつか埋まる

土日は為替相場が開いていないため、その間にある情報の影響は月曜日に出てきます。

そのため相場の変動によっては金曜日の終値から離れたレートで始まることも珍しくありません。

このように値動きにできた空白は「窓」と呼ばれています。

窓に関して調べてみれば分かりますが、相場の値動きは窓を埋めるように推移しやすいのです。

しかしそもそも何故窓を埋めるように動くのか誰も説明できない現象なため、実はこの窓埋めという法則もアノマリーに該当します。

窓は必ず埋めるように動くとは限りませんが、今動かなくても将来的に埋めるように動く可能性はあるでしょう。

いつ埋まるか分からないため、埋まる頃になればアノマリー以前に誰も意識していない情報となりますが。

ゴトー日もアノマリーに含まれる

5、10日といった5の倍数の日は企業がドルを必要とするゴドー日となります。

そのため銀行がその日の基準レートである仲値を決める時間の9時55分になるまでドルが買われてドル高になりやすいのです。

ゴドー日もアノマリーの一種ではありますが、他のに比べると根拠のある情報は多い珍しい種類になっています。

金曜ロードショーでジブリが流されるとドル円に影響が出る

ジブリというのは説明不要ともいえる程の国民的アニメとされているあのジブリです。

一見ジブリが為替相場と何の関係があるか疑問に思う方も多いでしょう。

もちろん映画の方は経済云々の話はありますが、直接的に為替相場へ影響はしません。

アノマリーとして対象になるのは金曜日に放送される金曜ロードショーの方です。

金曜ロードショーは映画で放映されていた作品をテレビで放映する番組でジブリも度々放送されています。

内容としてはジブリが放送されると相場が荒れるように動くというものです。

特にアメリカで重要な経済指標として有名な雇用統計のある日に流れると相場が下落するという話もあります。

根拠どころか関連性もよく分かりませんが、それでも条件が重なると高確率で相場が法則通りになっているというアノマリーでもあるのです。

占星術によるアノマリー

アノマリーには占星術といったスピリチュアルな種類もあります。

一つは水星逆行と呼ばれるものであり、水星が地球から反対のところに見える位置にある時です。

占星術では悪い期間とされており、為替相場においては不安定な動きを見せやすいとされています。

他には月の問題があり満月、新月になると相場が荒れやすい、転換するといわれているのです。

FXの為替相場はトレーダーの取引、政治や経済の情報で動くためどうにもスピリチュアルな情報に関しては疑わしいと感じるトレーダーもいるでしょう。

実際どこまで正しいかは不明なため「そういうのもある」程度に覚えておけばいいでしょう。

取引でアノマリーはどう考えればいいか

以上が為替相場におけるアノマリーですが、FXで取引していく以上は意識をする必要があります。

実際信憑性に関しては種類によって変わりますが、大抵が50%以上という半分以上の確率で起こっているアノマリーなのです。

一方で100%的中するわけではないため、アノマリーを信じて取引すると痛い目を見る可能性もあります。

逆にアノマリーを意識しすぎると自分の取引ができなくなってしまい振り回されて負けてしまう恐れもあるでしょう。

何より多くの種類があるため全て覚えるのは大変です。

アノマリーを覚えるぐらいであればFXで勝てるために必要な知識を一つでも覚えた方がいいでしょう。

そのため存在を意識する必要はありますが、取引において深く考える必要はありません。

実際勝てているトレーダーもアノマリーを意識していないケースが多いです。

現にアノマリーを意識してトレーダーが勝てていれば、多くの負けトレーダーは存在しません。

アノマリーを意識する場面は実際に相場が法則通りになっていると分析できた時でいいでしょう。

アノマリーの種類によっては通貨が指定されているものもあり、取引する種類によっては関係ない場合も多いです。

自分がメインで取引している通貨ペアに関係するアノマリー程度は調べておいてもいいでしょう。

特にゴトー日は基軸通貨であるドル円に関係し、影響のある時間帯と根拠がある程度存在しているため理解しておいて損はありません。

新しいアノマリーが今後出てくるかもしれない

アノマリーの種類によっていつ誕生したかは変わります。

異彩を放つジブリですが、これも2006年頃から存在が考えられたのです。

FXの為替相場はまだまだ続くため、今後も新しいアノマリーが出てくる可能性は考えられます。

取引で大きく意識する必要はありませんが、こうしたアノマリーを見つけるのもFXで取引する楽しみでしょう。

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