仕事中にイライラする、どうしても気が立って集中できない…。
こういう悩みを持っている方に共通するのは、自分の思い通りにことが運ばないのが、気に食わないということ。
例えば部下が自分の予想通りのクオリティや納期で仕事をこなせなかった場合、叱責するでしょう。
その裏にある心理は「予想を裏切られた」ことによるショックです。
人間は他人に期待をしますし、それを見越して自分の行動予測や予定を立てていきます。
しかし、他人がその予測を下回った場合にイライラして気が立ってしまうのです。
なぜなら、それに合わせて自分のなかでの予定を変更しなければならず、その手間や自分の過ちがストレスになるからです。
つまり自分の予想と現実が食い違うことでストレスが生じるので、その食い違いを減らせればよいわけです。
イライラの正体がわかったところで、今度は対策を講じていきましょう。
この記事では大きく分けて二つの方法から、仕事のイライラを解消する術を解説していきます。
- 他人に期待するのをやめる
- 他人への評価を正確に行う
これを読めば、仕事でイライラする事もなくなることでしょう、ぜひ最後までお付き合いください。
他人に期待するのをやめてみる
冒頭でも述べたように、他人に対して期待をするから、それを下回る結果を出されたときにイライラしてしまうのがわかりました。
では、もういっそのこと他人に対する一切の期待をやめてしまえば、イライラする事もなくなるのではないでしょうか。
実際にそうした人間関係を送ってみると、どのようなメリット、デメリットがあるのか、まとめてみました。
メリット
- 自分の力ですべて行うのでコントロールしやすくなる
- 結果が予想しやすく、失敗も成功も受け止めやすい
まず他人に期待をしなくなると「人を使うより自分でやったほうが早く正確だ」と認識するため、人に頼らなくなります。
結果としてすべての作業や仕事を自力で行うようになるため、他人の力という不確定要素がなくなり、コントロールしやすくなります。
コントロールしやすくなると、今度は自分の力量やタイミング次第で結果が予測できるようになってきます。
すると、更に先の予定まで正確に立てられるようになるため、未来の見通しがよくなるのです。
とはいえ、すべてが計画通りに行くわけではなく、ときには失敗してしまうこともあるでしょう、逆に成功することだってもちろんあるでしょう。
いずれの結果が生じたときでも、それを行ったのが自分ひとりであれば、行為の責任は自分ひとりに降りかかります、不確定要素がないぶん、その責任はダイレクトです。
ですが反省も喜びも自分のものにできるので、より成長につながりやすいと言えるでしょう。
デメリット
- 戦力が一人のため効率が悪い
- 責任が重くなるので、重圧に耐えられない可能性がある
戦力は当然あなた一人になるため、複数人で協力しながら行ったときより時間がかかるでしょうし、あなたがその道のエキスパートでない場合はクオリティも下がる可能性があります。
その点、複数人で行った場合であれば分業を行うことができますので、それぞれが得意な分野に取り組むことで最大効率を発揮できます。
加えて、失敗してしまった場合の責任もあなた一人に降りかかることになります。
バイタリティやメンタリティが強い方であればそうした状況でもはねのけて努力できると思いますが、やはりプレッシャーや責任が重くのしかかることになりますので負荷は大きいです。
時間も労力もつぎ込んだのに、失敗してしまったとなったら手元に何も残らない可能性があります。
そうしたデメリットも孕んでいることを念頭に置いておくとよいでしょう。
他人への評価をもっと正確に行う
もう一つの方法としては他人への評価をより正確に行うことが挙げられます。
これによって現実と予想のギャップを埋めることができます、予想を限りなく現実にすり合わせていく形をとることで差をなくしていきます。
しかし、この方法にもやはりメリットやデメリットがありますので、そのあたりに着目してみていきましょう。
メリット
- 他人の能力を最大限発揮できる
- マネジメント力を伸ばし、その場面でのパフォーマンスを最適化することができる
あなたが他人の向き不向きやポテンシャルを見抜き、うまく人員配置を行ったり協力をお願いしたりできれば、相手は自分の能力を遺憾なく発揮できるようになるでしょう。
できないことをやらなくてよいので、相手も気持ちよく仕事ができ、あなたも最大効率で仕事をしてもらうことで良い結果を得やすくなります。
また、こうした思考をすることでマネジメント力が伸びていきます。
ゆくゆくは人の上に立つ存在になりたい方にとってはこうしたマネジメント力が必要不可欠になるので、もし仕事にイライラしているのであれば、うまくマネジメントするという意識を持って他人に頼る能力を伸ばすと良いでしょう。
デメリット
- 能力を見誤ると効率が下がるだけでなく相手を潰してしまう
- マネジメントが苦手な方には不向きの方法
他人を積極的に使っていこう、という方法ですので当然他人の能力や適性に気づけ無い方では難しい方法であるといえます。
他人に興味を持ち、どのような思考をもって仕事に取り組む相手なのか理解しようとする意識があなたになければ、効率はぐんと下がります。
さらに、相手は向いていない仕事をすることになるので、嫌になって辞めてしまったり、潰れてしまうでしょう。
そうしたリスクを背負った方法であるといえます。
加えて、あなたが他人のことにまで気を配れないと思うのであれば、おすすめはできません。
職人やエキスパートタイプの方はむしろ、自分の専門的な技能や知識を活かして作業に取り組むほうが向いていますので、この方法は不向きであると言えるでしょう。
まとめ
仕事でイライラするのは他人が自分の予想を裏切るためだということがおわかりいただけたでしょうか。
他人に期待し「これくらいはやってくれるだろう」という意識を持つと、多かれ少なかれ現実と剥離した部分というのは生まれてしまいます。
問題は、そのギャップを埋めること。
個人事業主にでもならなければ、他人とかかわらずに仕事をしていくのは不可能です。
建設的に、どのような方法でギャップを埋めていくのか考えることであなたのイライラが軽減されるのではないでしょうか。
今回紹介した方法は二つ、他人への期待を一切やめることと、他人への評価の精度を上げること。
どちらをとっても今より気づくことはおおくなるでしょうから、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。
この記事が、そうしたイライラの解消に役立っていれば幸いです。