FXのボラティリティの意味とは?ボラを意識した取引方法。

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FXは差額を利用して利益を得るのが基本です。

そのため利益を多く得たいと考えるトレーダーは相場が大きく動く通貨ペアで取引したいと考えるでしょう。

差額で大きな利益を得たい場合は通貨ペアごとのボラティリティを見るといいです。

しかしボラティリティは他では聞かない言葉であり、どういう意味か分からないトレーダーも多いでしょう。

ではボラティリティとはどういう意味で、FXの取引ではどう考えていけばよいでしょうか。

ボラティリティとは変動幅を示す

言い難そうな名称をしていますがボラティリティとは単純に相場における価格の変動率を指します。

「価格の変動率でよいのではないか」と考えるトレーダーもいると思いますが、FXは元々海外で生まれた投資であるため横文字が多いのも仕方がありません。

実際FXではそのまま読まず「ボラ」と略して呼ばれるケースも多いです。

FXでは相場がリアルタイムで動いていますが、通貨ペアごとにどれくらい動くかが決まっています。

1日でほとんど動かない通貨ペアもあれば、1円程度動くのが当たり前の通貨ペアもあるのです。

この通貨ペア同士を比較すると1日ほとんど動かない方はボラティリティが低い、1円程度動く方はボラティリティが高いという表現になります。

しかし為替相場は時期や情報により流れは変動するものであり、普段動かない通貨ペアも何かがきっかけで大きく変動する時もあるのです。

そのためボラティリティは普段だけでなく一定期間を見て高い低いを見極めます。

一方で何を持ってボラティリティが高い、低いと称すかはトレーダーの判断により様々です。

単にレートの動きで判断する場合もあれば、動きの割合を見て判断する場合もあります。

明確に判断する方法はありませんが、トレーダーからすればとりあえず「大きく動いているか」を目安に考えてみるといいでしょう。

ボラティリティを調べられる業者

FXで取引できる口座を提供している業者には様々なツールがあります。

ボラティリティも相場を形成する情報の一つなため、調べられるツールを提供しているところもあるのです。

しかし使い方から計算方法まで業者により違うため、同じ情報でも計算結果は変わってきます。

そのため業者で理解できるボラティリティはあくまで目安と考えましょう。

ちなみにツールは口座開設をしていなくても利用できるケースが多いです。

他の業者で取引をしているトレーダーも自分の目で確認するため一回利用してみるといいでしょう。

ボラティリティの高さは危険性の高さにもなる

時期や状況による違いはありますが、基本的にボラティリティはメジャーよりマイナー通貨の方が高いです。

メジャー通貨は取引量が多いため、少し取引された程度ではほとんど相場が動きません。

マイナー通貨の方は種類により変わりますが、基本的にメジャーより取引量が低いため少しの取引で相場が動きます。

見比べると「大きな利益を稼ぐならメジャーよりマイナー通貨で取引した方がいい」と考えられるでしょう。

実際に変動幅を上手く取れればメジャーよりも大きな利益を期待できるのは確かです。

しかしボラティリティが高いことは決して良いことばかりではありません。

FXは差額によって利益と損失が決まる投資であり、変動幅の高さで利益が大きくなればその分損失も大きくなります。

容易に手を出すと大きな損失を出して市場から撤退する時間が早まってしまうでしょう。

実際ボラティリティが高い通貨として有名な通貨にポンドがあり「殺人通貨」と呼ばれる程多くのトレーダーを地獄へ導いてきました。

それだけボラティリティの高さはリターンと共にリスクも大きくしてしまうのです。

他にもマイナー通貨は取引量が少ないためボラティリティが大きくなっています。

取引量が少ないというのは流動性が低いことになり、取引が成立しないケースも出てくるのです。

そのため自分が取引したいと思った時に成立せずチャンスを逃したり、損切りできない状態に陥る場合もあります。

何より一番の危険は普段変動幅の大きい通貨ペアは全体的に相場の動きが不安定であることが多いです。

不安定ということはそれだけ流れを読みづらく、突然の変動で大きな損失を出す危険性も高まってしまいます。

単純にボラティリティが高い通貨ペアを選んではいけないという話になるのです。

ボラティリティを狙った取引

大きな利益を得たいと考えるトレーダーはボラティリティの高い相場で取引を考えるでしょう。

しかし単純に選んでしまえばリスクの高い取引になってしまいます。

ボラティリティの高さを狙って取引したい場合は以下の点を抑えてしましょう。

流動性のある通貨ペアを選ぶ

幾らボラティリティが高いといっても流動性が低いとまともに取引できません。

そのためボラティリティが高くても流動性が低い通貨ペアで取引するのはやめましょう。

メジャー通貨であればボラティリティが低いと思いがちですが、決してそうではありません。

ボラティリティの高さで有名なポンドは通貨の中で取引量が上位であり、流通している量が少ないため高くなっているのです。

一方で取引量が多くても基軸通貨の一つであるユーロはドルや円に比べボラティリティが高めになっています。

特にユーロはメジャーということもありボラティリティこそ高いが相場の流れは安定しているのです。

そのためボラティリティの高さで選ぶ場合はユーロの含まれる通貨ペアが最適といえるでしょう。

しかし流動性は一定の物ではなく時期によって変わってきます。

マイナーと呼ばれる通貨も一時的に取引量が多くなる場合はあるのです。

相場の分析をして「この通貨ペアは今流動性があるか」を判断しましょう。

一方でメジャーと呼ばれる通貨も流動性が低くなる場合があります。

例えば為替相場は24時間動いていますが、国内における早朝は取引量が少なくなる傾向にあるのです。

メジャー通貨でも早朝は流動性が低くなり、スプレッドの拡大という形で表れる可能性があります。

他にも何かしら影響のある情報で相場が騒然として流動性が低くなるケースも通貨を取り扱っている世界では考えられるのです。

取引をする前に相場やスプレッドの広さを見て、問題ないか確認しましょう。

また流動性が低くなるのを考えて取引する通貨ペアは一つではなく複数にした方がいいです。

ボラティリティの高い時間帯を狙う

ボラティリティが高いといわれる通貨ペアでも常に高いわけではありません。

ボラティリティは相場の状況によっても決まるのです。

そのため取引する場合は高くなっている場面を狙ってやった方がいいでしょう。

高い場面を狙うにおいて基本となるのは時間帯となります。

為替相場は時間帯によって3つの市場に分けられ、通貨ペアごとによく動く時間帯は決まっているのです。

例えばメジャーでボラティリティの高いユーロは取り扱われる国のトレーダーが参加するロンドン市場になるとよく動きます。

変動の激しい通貨であるポンドも同様です。

特に時間帯で狙いたい場面は経済指標が発表される時でしょう。

経済指標で重要な情報が発表されると相場は大きな変動を見せ、その後の流れにも影響を与えます。

発表された直後の変動はボラティリティこそ高いものの、流れを予想するのは難しいため取引に入るのは危険です。

発表された後であれば情報に応じた流れとなるため、狙って取引するチャンスになります。

しかしニューヨーク市場のように大きく動くものの相場が予想しづらいという時間帯もあるのです。

大きな利益を得るチャンスではありますがリスクも高いため、ボラティリティの高さだけでなくリスクも考えて取引する時間帯を選びましょう。

ボラティリティのある相場で取引する

狙いたいのは時間帯だけでなく相場の状況も関わってきます。

通貨ペアごとに流れは違うものの基本的に相場はトレンドとレンジ、どちらかに分けられるのです。

ボラティリティの高い相場というのがトレンドになります。

トレンドは相場が一方に偏って流れるため、それだけ大きく動きやすい状態になっているのです。

期間はトレンドによって変わりますが、流れに乗れれば大きな利益を得られるでしょう。

長期間のトレンドが発生すれば普段動きのない通貨ペアでも大きな変動を起こす可能性があります。

そのためボラティリティの高さで取引したい方はトレンド相場を狙って取引した方がいいのです。

レンジ相場の方は値動きが定まらず上下に動くため、ボラティリティの低くなるケースが多いでしょう。

しかし動く範囲も相場の状況によって変わるため、ボラティリティが高い動きをしていれば狙う価値はあります。

もちろんレンジ相場はリスクも高くなるため、取引を考える場合は損切りも忘れずにしましょう。

取引スタイルによって確認する時間足を決める

短期取引、長期取引とトレーダーによって取引スタイルは違います。

どのスタイルも間違っていませんが、自分のスタイルに応じた相場の分析を行う必要があります。

ボラティリティの高さを狙う場合は取引スタイルごとに確認する時間足を変えましょう。

スキャルピングは数分程度で取引を終えるため1分から15分程度の時間足でボラティリティがあるか確認しましょう。

デイトレードは1日を考えて取引するため1時間足を目安に確認します。

スイングトレードは長期の取引となるため4時間足や日足で確認しましょう。

短期取引をする場合でも上位の時間足でボラティリティがあるか確認しておくのも大事です。

どの時間足で分析するかはトレーダー次第なため、取引スタイルに合わせて適切に分析できる時間足を捜してみましょう。

取引の経験を積まなければ勝てない

業者によってはツールで計算できるものの、ボラティリティを明確に判断する方法はありません。

高い安いかは自分が相場を経験して体感し、判断できるようにするしかないのです。

ボラティリティの高さを狙って取引で大きな利益を出したい場合、相場の経験がなければ勝てません。

トレーダーはボラティリティを見る前に相場の分析方法と取引のやり方を身に付けて勝てるようになりましょう。

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