[育児体験談]茨城県 35歳女性 ヨウコさん
突然ご飯を食べなくなった
生後6カ月頃から始まる離乳食。
母乳やミルクをたっぷり飲んですくすく成長した赤ちゃんも、生後6カ月頃からはいよいよ離乳食が始まります。
おかゆをすりつぶして液状にしたものや、野菜を茹でて裏ごししたものなど、まずはシンプルなもので少しずつ様子を見ながら与えていきます。
初めて食べる味や触感に驚いたりしますが、口にスプーンを持っていけば、概ねなされるがままに食べてくれていました。
そんな離乳食は完了期まではそのような状態が続いて、私も娘もストレスフリーのお食事タイムでした。
ところが、1歳8カ月を過ぎた頃から味覚の発達と自我の芽生えの影響で、好きなもの、嫌いなものなど、食の好みが表れるようになりました。
お食事タイムは常に母と子の勝負
1歳8カ月の頃から始まった好き嫌いでお食事タイムは、食べたくない娘と、食べてほしい母の勝負の時間になりました。
お麩やお豆腐、お魚などの自分が好きなものには積極的に手が伸び、葉物野菜やお肉はお皿ごとよけるなど、食べたくない意思表示をしてきます。
はじめは「お姉さんになるために食べようね」や「食べてくれたらお母さんニコニコになっちゃう」など、
とにかく声かけをし、食べられたらこれでもかというほど褒めちぎりました。
しかし、声掛けだけではスムーズにいかない事もあり、本人の食べる気が起こるまで待ってみたりと、色々試してみました。
こんな方法なので、食事には平均1時間以上時間がとられていました。
とにもかくにもこの方法で何とか嫌いなものを食べさせていたのですが・・・
「魔の2歳児」更に食べなくなった娘
今まではどうにか嫌いなものも食べていてくれていたのですが、一度「イヤ」と言い始めると、テコでも動かない超イヤイヤ状態に陥ってしまったのです。
そうなってくると、「褒め」も通用しません。
そこでとった第2の作戦が「物で釣る作戦」でした。
果物が大好きだったので、必ずデザートに果物を用意するようにしました。
食卓に果物が並ぶと、すぐさまそれに手が伸びました。
そこですかさず、お皿を遠ざけ「残さず食べられたらご褒美にもらえるよ」というスタンスをとってみました。
そうしたところ、果物食べたさに嫌いな野菜やお肉を少しずつですが、口に運ぶようになったのです。
しかし、この方法だと常に果物など、娘の大好物を食卓に用意する必要がありました。
ご褒美の果物がない日は案の定、嫌いなものを食べてくれません。
そんなときは母と娘のどちらも折れない戦いが始まり、ひどいときは2時間程度食事にかかってしまう時もありました。
食事に2時間もとられてしまっては、娘の睡眠時間を削らざるをえません。
早く食べてほしい私は、時に「いい加減にしなさい」「早く食べなさい」と、
娘を怒鳴りつけてしまうこともありました。怒鳴りつけると、当然ながら娘は驚いて大泣きをします。
せっかく楽しいはずのお食事タイムなのに、どうしてこんな事をしてしまったのだろうかと、
自己嫌悪に陥ることも度々でした。
自らが食べたいと思わせる努力
怒鳴りつける日々が度々あり、このままではいけないと思った私は、娘に「数のお勉強」をしました。
1から20までの数の数え方を教えたのです。すぐに1から20までを数えることができるようになりました。
嫌いなものを食べないときは、がんばって「1つだけ」でもいいから食べてみようと声掛けをしました。
覚えたての数の数え方を実践したい娘でしたので、「1つ」というフレーズに、思惑通りのってきてくれたのです。
「ひとつあーん」と自らが口ずさみながら、嫌いなほうれん草をパクッと食べてくれました。
飽きてしまってもう食べたくないと言い出した時も、「じゃああと5つ食べたらごちそうさましようね」というと、「ひとつ、ふたつ・・・」と言いながら頑張って食べます。
数を数えらえることがうれしくて、嫌いということをまるで忘れてしまったかのような雰囲気です。
現在娘は3歳になりましたが、今では学びのお食事タイムになりました。