夫婦共働きの時代、二人ともフルタイムで働いているにもかかわらず一切家事をしない旦那は多くいます。
妻は「仕事、家事、育児」を担い、旦那は「仕事」だけ。
これでは明らかに不公平だといえるでしょう。
もちろん、夫がバリバリ働き、妻が専業主婦の場合、妻の家事負担が大きくなることはある程度仕方がないことです。
しかし、共働き世帯には通用しない理論です。
一体どうすれば旦那に家事をさせることができるのでしょうか。
共働き世帯において旦那に家事をさせるには、口うるさく言っても無意味です。
一定のコツがありますので押さえておきましょう。
今回は、家事をしない旦那を変える方法を紹介します。
目次
家事をしない旦那が多い理由
家事は女性の仕事だと認識している男性は多いですし、口にはださずとも心のどこかではそう思っている男性の方が圧倒的に多い世の中です。
では、一体なぜ男性は家事をやらないのでしょうか。
ひと昔前の感覚を引きずっている男性が多い
「夫が働き妻は専業主婦として家庭を支える」という、ひと昔前の構造が影響しています。
終身雇用が当たり前だった時代には、夫が一家の大黒柱として安定的に稼ぐことができましたが、今はそのような時代ではなく、女性の社会進出も活発です。
また、ひと昔前の妻たちを母親として育てられた男性たちは、家事は母親がやるという光景を当たり前に生きてきたため、自分が家事を分担しなくてはならないという意識が欠如しています。
意識がなければ家事能力も低いため、そもそも何をすればよいのかが分かりません。
社会全体で男性の家事参加に消極的
これは、各家庭だけにとどまらず、社会全体の認識でもあります。
会社員の夫は帰宅して家事を担当しようにも帰りにくい雰囲気があります。
「パタハラ」(パタニティーハラスメント。
男性が父性を発揮する機会を職場の上司や同僚が邪魔すること。
)と呼ばれるように、家事を分担しようとする男性を邪魔する要素も社会に残っています。
旦那が家事をやらずに不満に感じている妻たちは、まずはこうした原因があることを知っておきましょう。
そのうえで、旦那に家事をやらせる方法を考えていくのです。
次項からは、具体的な11の方法を紹介します。
1.やってほしい家事と方法を具体的に伝える
もともと人間としての思いやりがあり、性格は悪くない旦那の場合、単純に気づいていないと考えられます。
男性は家庭だと完全に「オフ」になってしまい、気遣いや先回りして何かをするといったことができません。
実家暮らしが長かった旦那であればなおさら、家事にはどのような種類があるのか、やり方はどうすればよいのか分かるはずもありません。
そこは教えてあげましょう。
やってほしい家事と方法を具体的に伝えるのです。
やんわりと、遠まわしに言っても男性は気づきません。
「共働きだから家事は分担して当たり前だよね。
」「わたしはこれをやるから、あなたはあれをやってね。
」と笑顔で言います。
旦那をやる気にさせる言い方、やる気をそぐ言い方
このとき、言い方に気をつけましょう。
男性は女性から尊敬されたい生き物なので、強い口調で指示されることを好みません。
妻の「普通は言われなくてもするものだからきつく言われても当然」と思う気持ちは分かりますが、それでは問題が解決しないのです。
好ましいのは、次のように優しい口調でお願いする言い方です。
旦那が調子に乗っても、それにいちいち腹を立てず、とことん調子に乗らせておきましょう。
- 買い物に行ってくるから、その間に洗濯物をお願いできる?
- 週末にお風呂掃除してくれると嬉しいな
- (気が向いたときにやってくれたことを引き合いにだし)昨日は本当に助かったよ!ありがとうね。
また、やってくれたことは逐一「ありがとう」を伝えることが大切です。
一方、次のように、攻撃的な言い方は避けるべきです。
- たまにはやってよ!
- どうして自分ばっかりダラダラしてるの?
- 洗い物くらいしてくれてもいいのに!
- 自分で汚したトイレは自分で掃除して!
2.子供を使ってお願いさせる
子供がいる場合は、子供を使ってお願いすることも方法です。
妻の言うことは聞けなくても、子供の頼みなら聞けてしまうものだからです。
子供は、ママのお願いごとを叶えてあげようと一生懸命協力してくれます。
「〇〇ちゃん、ママね、パパにお願いしたいことがあるんだけど上手く言えなくて…。
協力してくれるかな?」「〇〇君のお洋服、パパがお着替えさせるの上手だからお願いしてみよう。
」などと誘導します。
子供がいない場合でも、旦那が「この人の言うことならよく聞く」相手はいないでしょうか。
たとえば自分の兄弟姉妹と旦那が仲良くしている場合、兄弟姉妹を通じて言ってもらうことも方法です。
「〇〇君、共働きだけど家事は分担してる?旦那が積極的に家事に関わることは夫婦円満の秘訣だよ。
」などと言ってもらいます。
3.一緒にやろうと誘ってみる
「やって」ではなく「一緒にやろう」と誘ってみましょう。
効率を考える妻の場合、自分のペースでぱぱっとやってしまいたくなりますが、最初のうちはゆっくり教育するのです。
一緒にやりながら家事の種類と方法を学ばせることができます。
- 食事の買い物は週末にまとめ買いにし、旦那を一緒に連れていく
- 「たまには一緒に料理しない?」と言いながら旦那をキッチンに立たせる癖をつける
- 掃除をするときは「わたしが床掃除するから背の高いあなたは上の方をやってくれる?」と分業する
- 「洗濯終わったから一緒に干そう。」と外に連れていく
4.褒めて伸ばす
褒めて伸ばすことは効果があります。
旦那は妻に褒められると嬉しいのです。
一度にあれもこれも家事をやってもらおうとするのではなく、一つずつできるようにさせ、その都度褒めてあげましょう。
やり方に文句をつけることはやってはいけません。
目の前でため息をつきながら旦那がした家事をやり直すようなこともやめてください。
どんなに下手でも、手際が悪くても「すごい上手!」「お店で食べるよりも美味しい!」「あなたがいてよかった!」と、大げさでもよいので褒めてあげましょう。
5.家事をするタイミングは任せる
妻には妻の、旦那には旦那のペースというものがあります。
今は家事をやる気にならないけれど、ひと休みしたらやろうと考えているのかもしれません。
それなのに「今やって!」と言われてやる気がなくなることもあるでしょう。
子供が親に宿題をやらないことを指摘され「今やろうと思ってたのに!」とプンプンすることと同じですね。
妻としては、食事の後すぐに食器洗いをしてほしいと感じることがあるでしょう。
天気のよい日には少しでも早く洗濯物をまわしてカラカラに乾かしたいかもしれません。
しかし、そこは焦らずタイミングは旦那に任せましょう。
まずは旦那に家事をやらせる癖をつけることが大切です。
完全に自分のものにできた家事については、効率や、よりよいタイミングを考えることもそのうちできるようになります。
6.旦那に家事をするようにプレゼンする
今誰が何をやっているのかを明確にします。
旦那は家事には無頓着ですが、仕事のようにプレゼンすれば理解しやすくなります。
- 妻が現在担当している家事
- 夫が現在担当している家事
- 夫婦の勤務形態
- 旦那が家事を分担することで家庭にもたらすよい影響(例:一緒にいる時間が増える、家庭内に笑顔が溢れるなど)
- 旦那に担当してほしい家事
上記のことを表にして資料にまとめましょう。
円グラフを作り、どちらが大変な日常を送っているのかを視覚で認識させることもよいでしょう。
口で言って伝わらなくても、仕事の資料風であれば理解できる旦那もいるはずです。
7.二者択一方式で一つを選ばせる
「お風呂掃除とトイレ掃除、どちらがいい?」「夕飯の買い物と食事の支度、どちらがいい?」と、二つの家事のうち一つを選ばせます。
二者択一になれば強制的にどちらかを選ぶことになるため、全く何もしないということがなくなります。
しかも、選択権があることで、旦那には少しでも自分が得意な方の家事を選べるメリットがあります。
二者択一を迫られ、「どちらもお前がやれ」という旦那の方が少ないのではないでしょうか。
仮に言われてもめげずに「共働きだから公平に分担だよ。
」と言い、どちらかを選ばせます。
8.「仕事を辞めます」宣言をする
妻の現状は、家事の大半と仕事をしていることで大変なのでしょう。
ならば、仕事を辞めると旦那に言いましょう。
「家事と仕事の両立が大変なので仕事を辞めます。
その代わり家計収入が減るのでお小遣いも減ることになりますし、食事も質素になります。
マイホームの夢も遠のくでしょう。
それでも構わないのならわたしが家事を担当します。
それが嫌なら家事をやってください。
」
旦那にとっては少し厳しい言い方になりますが、なぜ今共働きなのかを思い起こさせることが大切です。
9.家事代行費用を請求する
家事代行費用を旦那に請求することも方法です。
次のように伝えて費用を求めましょう。
「わたしの家事負担が重く、キャパオーバーなので、家事代行を頼もうと思います。
家事は二人のためのものなので、二人の収入から同等を捻出します。
」
旦那によっては「家事代行なんてもったいない。
」と言うかもしれません。
そのときは、「では家事を誰もやらないか、あなたが少しでも手伝うのかの二つの選択肢があります。
」と言ってあげましょう。
家事代行と同じように、お掃除ロボや食洗器などの便利家電を購入することも検討し、その際の費用も旦那に折半させます。
10.分かりやすく家事を手抜きする
何を言ってものらりくらりとかわす手ごわい旦那が相手なら、しばらくの間、家事を手抜きしましょう。
それも、分かりやすく主には旦那の分を手抜きします。
妻がやらないことで旦那は自分が困ることになります。
「自分がやるしかない」という状況になるため、渋々でもやりだすでしょう。
具体的には、
- 朝食の準備→菓子パンを置いておく、もしくは作らない
- 弁当→作らない
- 洗濯物→旦那の分だけ別のかごに入れて放置しておく
- 洗い物→自分と子供の分はすべて片付け、旦那の分は洗わない
といった具合です。
その状況に不満を感じた旦那から「なぜ家事をやらないのか?」と聞かれたら、「では、なぜ二人とも働いているのにあなたは家事をやらないの?」と聞き返してあげましょう。
11.子供を連れて実家へ帰る
「家事と仕事の両立で疲れが溜まり体調が悪くなってきたので、しばらく実家へ帰ってサポートしてもらいます。
」と言って実家へ帰る方法です。
妻がいない期間を作ることで、これまで家事をやってくれていた妻のありがたみが分かるでしょう。
これまでは「口うるさい」程度にしか思っていなかった旦那も、いよいよ妻の怒りがMAXにきていると危機感をもち、この時点で家事をやるようになる場合があります。
また、妻が実家に帰ることで義両親も現状を知ることになるため、義両親にいい顔をしたがる夫は止めるかもしれません。
そのときは、「じゃあ、家事をやってくれる?」と気兼ねなく言いましょう。
自宅へ戻ってきた後に旦那がどのような行動にでるのかはケースバイケースです。
言動を注視し、次の手を考えましょう。
旦那の文句へはこう返す
共働きである以上、家事を「頼む」というのもおかしな話ですが、旦那を上手に転がすには重要なポイントです。
しかし、頼むときに文句を言われてしまうことがあるでしょう。
旦那の文句はスルーするのが一番ですが、何か言ってやりたい気持ちになることもあります。
ここでは、旦那の文句へ対する切り返し方を紹介します。
- 最近部屋が汚くない?→自分は掃除しないの?
- 今日のおかず少なくない?→そう思うなら買ってこれば?
- うちは全部母親がやってたよ→ママに可愛がられて育てられてんだね!苦労を知らない人生でうらやましいな。
- 今疲れてるんだけど→わたしも疲れてるよ!
切り返すときのポイントは「笑顔」
上記の切り返しは、言い方によってはかなりきつい文言です。
そのため、先に紹介したあらゆる方法を試したうえで使ってほしい言葉ではありますが、きつさをやわらげる方法はあります。
それは、笑顔で言うこと。
眉間にしわを寄せながら、ヒステリックな口調で言っては喧嘩のもとですが、笑顔で言えば「そう言われると確かに…。
」と感じることもあるでしょう。
さらに旦那に「一枚上手」な印象を与えることができます。
家事をしない旦那に嫌気がさしたら
家事をしない旦那に嫌気がさし、離婚したいと感じることがあるかもしれません。
一旦落ち着いて考えましょう。
家事をしない旦那と一緒に過ごすことは、自分にとってどれほど苦痛なのでしょうか。
あらゆるサービスやAIが進化するこの時代において、家事を外注することはもう十分に可能です。
不満の原因が家事をしないことだけなら、離婚する必要はあまりありません。
旦那は、家事をしないけれど、優しくて頼りがいがあるのなら、一緒にいる価値はおおいにあるようにも思えます。
家事はしないけれど仕事を一生懸命している旦那なら、そのうち稼ぎが増えて楽をさせてくれるかもしれません。
ご自身がパートや専業主婦になることに理解を示してくれる可能性もあるでしょう。
今は、家事をしないという旦那の悪い部分ばかりが見えてしまい、よい部分を見ないようにしている状況です。
旦那にはよい部分があると思い返してみましょう。
そのうえで、冷静になって話し合いの場を設けるなどし、夫婦が協力し合っていける体制を整えていきたいものです。
最後に
いかがでしたか?今回は、共働きなのに家事をしない旦那に家事をさせる方法を紹介しました。
二人とも働いているのに妻だけが家事を担当するのは間違っています。
しかし、旦那は上手に扱わないとやる気をなくすだけでなく、家庭内不和にいたってしまうため、慎重さが必要です。
少し面倒かもしれませんが、好きで一緒になった旦那です。
おだてて転がして、育ててあげる方向で考えてみてはいかがでしょうか。