子どもが不登校になると気になるのは勉強の遅れではないでしょうか。
塾などに行かせたほうがいいのだろうか?と学習面でのサポートを考える親御さんも多いでしょう。
一日の学習の遅れが積み重なると取り戻すのに苦労し、子ども自身もやる気をなくしてしまうことになります。
不登校生の学習方法としては塾の他にも家庭教師をつけたり、通信教育をしたりと色々あります。
その中でも今回は塾での勉強と家庭教師での勉強について紹介していきます。
不登校生が塾や家庭教師で勉強するのにはそれぞれどんなメリットがあるのでしょうか。
目次
塾で勉強する
まず塾で勉強するメリットについて考えてみます。
人に会う機会をつくれる
不登校生が塾に通うメリットとして人と会える環境であることが挙げられます。
学校の友達とも学校の外であれば会っても問題ないという子もいます。
その場合は塾を利用するといいでしょう。
学校以外の講師や生徒との交流があるもの不登校生には大切なことです。
家から出る時間を作れる
塾に通うことは必然的に家から離れることになります。
不登校になり家でずっと過ごしていると無気力が連鎖して何もしたくなくなってしまいます。
そんな中で少しでも体を起こし、自分の足で外に出る機会が作れることは不登校生にはとっても前向きな時間となります。
学習環境が整っている
塾では学校での学習のサポートが充実していたり、進学に向けた学習内容などが整っていたりとしっかりとカリキュラムが組まれています。
そのため勉強に意欲的である場合は塾での学習が本人の自信にもつながります。
大学進学などの目標がはっきりしている場合はモチベーションをあげるためにも塾で他の生徒と共に勉強する環境はとても効果的と言えます。
家庭教師をつけて勉強する
それでは次に家庭教師をつけて勉強する場合について考えていきましょう。
自分のペースで学習できる
家庭教師をつけての学習では、子どものペースに合わせての学習をすることが可能です。
そのため、学校での勉強につまずきを感じている場合などは、自分が分かるまで丁寧に教えてもらえるというメリットがあります。
自分のペースにあった学習計画の立て方、勉強の仕方、調べかたなども学ぶことができます。
安心した空間で勉強できる
また家庭教師の場合自宅での学習となるので、子どもにとっては安心できる環境と言えるでしょう。
中には勉強をすることで学校を連想してしまいストレスを感じてしまう子どももいます。
子どもは自分が学校に行けないことで勉強が遅れていることもわかっています。
勉強に向き合うことが子どもに大きな負荷を与えている状況では、家庭での学習は大きなメリットとなるでしょう。
他者の目が気にならない
学校や塾では、他人の目が気になって質問ができないお子さんもいます。
そんなお子さんは内容を理解しないままに勉強が進んでしまうことに大きな不安を抱えているのです。
その点家庭教師の場合はマンツーマン指導なので、分からなくても誰の目も気にすることはありません。
恥ずかしがる必要もないのでです。
特に周囲の環境に左右されてしまうタイプのお子さんはすべての物事に対して敏感に反応することも多く、個別で指導してくれる家庭教師がいいかもしれません。
相談できる大人が増える
家庭教師と信頼関係が築ければ、子どもにとって重要な存在となるでしょう。
学習面での相談だけでなく、学校でのことを相談したり、大学での様子を聞けたりすることで子どもは社会への興味が戻ってくるかもしれません。
塾も家庭教師も子どもに合うものを選ぶこと
このように不登校生が塾に通うメリットと家庭教師をつけるメリットについて考えてきました。
どちらの勉強方法も子どもが不登校になって学校の勉強についていけなくならないために有効といえます。
その後の進学について考えたときも需要になるでしょう。
そして一番大切なのはお子さんの状態や心境を考慮して選んであげることです。
そのためにはしっかりお子さんと話し合って決めましょう。
お子さんが勉強したいと思っていないのに無理に塾や家庭教師を勧めても意味がありません。
子どもが学校には行けないけれど勉強はしたいと思っているときはこれらの方法でサポートしてあげましょう。
塾も家庭教師も合う合わないはあると思います。
家庭教師になる人材は、現役の大学生から社会人、家庭教師を専門とするプロなどさまざまあります。
特に家庭教師は一対一の指導になるので合わないと思えばすぐに変えるなどして信頼のおける人を探してあげるようにしましょう。
不登校を専門としている家庭教師派遣会社もあります。
勉強を教えることはもちろん、コミュニケーションに長けていたり子どもと接することがうまい人材が良いでしょう。
そして塾も学習塾、進学塾、学校の友達が多く通う塾、他校の子しかいない塾など様々な内容と環境があるのでいくつか見学に行き、これならお子さんが通えそうだと思えるところを勧めてあげるといいでしょう。
そんなご家族の対応や気持ちが不登校の子どもの心にも届いていき、自ら回復への第一歩を踏み出すのではないでしょうか。
塾や家庭教師以外にも選択肢はある
不登校生の勉強方法として塾や家庭教師を紹介してきました。
現在は、家庭教師でもオンライン授業で受けられるものもあり、以前より気軽に勉強ができる環境にあります。
もし、家庭教師や塾がお子さんに合わないのかもなぁと思ったら、通信教育など自分で取り組めるものからはじめてみてもいいですね。
学習が進み、自分に自信がついてきたら次のステップとして塾や家庭教師をつけることを検討しても遅くはありません。
まずは子どもの意欲を尊重し、可能な状態で「できる」機会を増やしてあげることです。
不登校になるお子さんは様々なストレスや失敗を積み重ね自信を失っている状態です。
そんな状態を脱する、自分に自信を取り戻させるために「勉強」という方法を利用してみるのです。
できること、わかることが増えるだけで、不安な状態が和らいだり自信がわいてくるものです。
そんな心の小さな変化をサポートしていけたらいいですね。