専門学校生の不登校が増えているといいます。
自分のしたいことが学べる専門学校に進学したはずなのに不登校になってしまうのにはどのような理由があるのでしょうか。
今回は専門学校生の不登校について考えてみたいと思います。
目次
専門学校生が不登校になる理由
専門学校生が不登校になる理由として次の8つの理由が考えられます。
- 現実とのギャップを感じる
- 自己肯定感が低い
- 都会になじめない
- 人間関係がうまくいかない
- バイトが忙しくなりすぎる
- 就職への不安
- 専門学校が第一志望ではなかった
- 自分でもわからない
では次にそれぞれについて具体的に見ていきましょう。
現実とのギャップ
自分の夢やなりたい職業への専門的知識を学ぶために入学した専門学校。
しかし実際に学んでみると、思っていた内容と違う場面が出てきます。
さらにはその仕事に付随する様々な勉強が必要になってきます。
学科によってはたくさんの課題をこなさなければならないところも多いです。
すると授業内容について行けなかったり、課題が追いつかず追い詰められてしまう場合もあります。
そして想像していた学生ライフと違っているという気持ちが大きくなり現実についていけなくなるのです。
自己肯定感の低さ
自己肯定感の低さは小学校から高校までの不登校生にも共通して言えることです。
自分に自信がない子は、新しい知識を吸収することに大きな不安があります。
これまでの小さな失敗がや経験の積み重ねにより、自分はできないと思いこんでいるのです。
専門学校には県外などから様々な人が入学してきます。
自分の町ではそこそこ自信のあった分野であっても、自分より遙かに上を行くと思う生徒も表れるでしょう。
そんなとき、自己肯定感の低い子は「ああやっぱり自分なんかダメだ」とネガティブに考えてしまうのです。
都会に馴染めない
地方では専門学校の種類も少ないため、希望の専門学校に通うために上京したりひとり暮らしをする学生も少なくありません。
初めて親元を離れてひとり暮らしをする。
慣れない一人暮らしで生活が乱れてしまう場合もあります。
期待やわくわく感もあるでしょうが、それ以上に不安を抱えることが多いでしょう。
田舎とは人の歩くスピードも違います。
言葉も違います。
ファッションも違うでしょう。
人と人との接し方や距離も違うと感じるかもしれません。
そんな都会の生活にすんなり馴染める子もいますが、はやり馴染めず生きにくさを感じる子もいます。
そして都会に馴染めないことで家から出られなくなり、不登校になってしまうのです。
人間関係がうまくいかない
専門学校生の中にも人間関係が原因で不登校になる人は少なくありません。
友人とうまくいかない、失恋して行きたくなくなった、家庭環境に変化があったなど、さまざまなきかっけにより人間関係に苦しみを感じてしまいます。
バイトが忙しくなりすぎる
専門学校生になると、自分の小遣いや生活費などを自分でアルバイトをしてまかなっている子も多くいます。
アルバイトに精を出すあまり、体が疲れて朝起きられず、学校に行けなくなってしまうのです。
アルバイトを頑張れは頑張るほどお金が稼げるということに喜びを感じてしまうのですね。
特に親元を離れ一人暮らしをしていると、親から干渉されることもないのでこのような状態に陥りやすいです。
就職への不安
専門学校に通いスキルを身につけた先に目指すのは就職です。
実際に就職活動をしたり、職場実習をすることになります。
本当に就職できるのだろうか?
この職種で本当にいいのだろうか?
などと大きな不安やストレスを抱え、現実から逃げるように不登校になってしまう場合があります。
また、専門学校では同職種への就職を希望している同級生も多くなり、友人同士で就職へのイスを奪い合うことにもなりかねません。
そんな競争の世界が苦手な場合は、就職活動自体が大きなストレスとなり、苦しむことになります。
専門学校が第一志望ではなかった
大学受験などに失敗し、浪人するのは嫌だからと専門学校を選ぶ人もいます。
そんな場合は、そもそも第一希望の進路でないためモチベーションが維持できず、次第に学校から足が遠のいてしまいます。
また、夢ややりたいことがわからずなんとなく入学しやすい専門学校を選んでしまった場合も同じことが言えます。
自分でもわからない
不登校になる理由として「わからない」というのはとても多い理由の一つです。
不登校生自身が何がきっかけか、その理由をうまく説明できないというものです。
なんとなく生きづらいと思って生きてきた、なんとなく学校の雰囲気に馴染めない、学校が怖い、そんな風に日々の積み重ねがストレスとなり不登校につながっています。
学校に行こうとすると過呼吸になったり、体が思うように動かないというように、体に異常をきたす場合もあります。
専門学校生の不登校には
このように専門学生が不登校になる原因について考えてきました。
では次にそんな専門学生の不登校校はどのように対応すればいいのでしょうか。
専門学校生や大学生ともなると親が関わることですべてが解決することでもありません。
もう立派な大人ですし、自分自身がしっかりと考えを持って進んでいかねばなりません。
親は子どもの考えを尊重し、見守る姿勢をとりましょう。
今は子ども自身が自分と向き合う時間なのだと考え、口だしせずそっと見守ってあげてください。
子どもを理解しようとする心が不登校生の心に届けばきっと良い答えが見つかるでしょう。
不登校生はその一人で悩まずにまずは誰かに相談してみましょう。
友人や専門学校の先生、きっと誰か話しを聴いてくれる人がいるでしょう。
そして話したり話をきいたりするうちに、本当に自分がやりたいことや、これからどうしたいのかが見えてきます。
焦らずじっくり考えてみましょう。
不登校になっている現在にも意味があります。
そしてその先にも様々な道が広がっています。