内定を辞退するべきか。転職の内定後に提示された給与が低い場合。
転職の内定がもらえたのはいいけれど、そこに提示されているお給料の額を見てびっくり。
思っていたよりも少ないお給料なので、このまま転職してよいのか、それとも内定を辞退するか迷う人もいるでしょう。
毎月のお給料は日々の生活を支える基盤、ここは慎重に判断したいところです。
そこで今回は、転職の内定後に提示されたお給料の金額が、予想を下回っていた場合、内定辞退を申し出るべきかについて考えます。
目次
新卒の初任給と同レベルの場合
今まで社会人として経験を積んできており、ある程度のレベルで仕事ができる自負もあるのに、新卒の初任給と同程度のお給料しかもらえないとしたら、ためらうのは当然です。
これまでの経験や身に着けたスキルが、正当に評価されていないか、まったく無駄だったのかと思えてしまいます。
ではこのようなケースの場合、どのように判断したよいのでしょうか。
転職先の業界が未経験の場合
転職先があなたの未経験な業界や業種だった場合、残念ながら新卒と変わらないレベルと受け取られることは少なくありません。
ひととおりのビジネスマナーや、社会人としての一般常識には問題ないかもしれませんが、業界や業種に関するスキルはこれから覚えなくてはなりません。
大方の会社は転職してくる人に即戦力を求めています。
仕事を覚えてもらうためにかかる時間やコストは、新人も社会人経験者でも大きな差はありません。
むしろ未経験でも採用されたことをチャンスと捉えて、ある程度の収入ダウンは受け入れる覚悟をしましょう。
仕事に就いた当初は未経験な仕事が多いかもしれませんが、いままでの経験を活かせばすぐに覚えられます。
一時的にお給料がダウンしてしまっても、長期的に見れば年収がアップしていたという例も多くあります。
一般的な相場と比較してみる
転職後のお給料を前職と比較する前に、一般的な相場を調べてみましょう。
前の仕事が相場と比べて高いお給料で、他の会社以上に優遇されていたという可能性もあります。
今のあなたの年齢や実力、また業界全体の景気も踏まえたうえで、転職後のお給料が一般的な相場と比べて低いのかを判断しましょう。
一般的な相場が提示されているお給料と大差が無いのであれば、その金額はいたしかないかもしれません。
お給料の相場は地域によっても差がありますので、勤務先の地域も含めて考えてみましょう。
生活コストを見直してみよう
転職先の仕事内容や職場環境が理想的で、お給料以外は全く問題ないという場合、内定を辞退してしまうのはもったいないかもしれません。
長く仕事を続けるためには、お給料だけではなく、モチベーションを保つためのやりがいも必要だからです。
ただし、生活するのに困るほどお給料が低くては問題です。
新卒の場合は実家で暮らしていたり、一人暮らしで多少不便な生活でも問題はないかもしれません。
転職の場合は、すでに結婚して家庭を築いていたり、引退した親と同居していてあなたの収入が家計を支えているといったケースもあるでしょう。
自分ひとりではなく、家族の生活もありますので、あまりお給料が低いようでは生活していくことができません。
まずは生活にかかるコストを計算して、そのお給料で本当にやっていけるのかを検討しましょう。
無理であれば、内定を辞退するのも致し方ありません。
そもそもなぜお給料が分からなかったのか
内定後に提示されたお給料を見てびっくりするのは、その時点まで正確な金額を知らなかったということです。
事前にお給料に関してなにも示されていなかったか、募集要項に書かれていた金額と違っていたなどのケースが考えられるでしょう。
通常であれば、企業は求人情報で給与について触れているはずですし、少なくとも面接の時点で説明があってしかるべきです。
内定をもらえるまで、お給料に関して一切情報がなかったのであれば、思いとどまってもう一度よく考えたほうがよいかもしれません。
自分が見落としていた可能性や、納得できる理由があるかもしれないので、募集要項からもう一度見直してみましょう。
入社してからでは遅いので、内定を受ける前にしっかりと確認しておきましょう。
募集要項のお給料と違っていた場合
募集要項をしっかり確認して応募しても、内定後に提示される金額がそれより低い場合があります。
なぜそのようなことが起きるのでしょうか。
募集要項に書かれているのは給与モデルの場合がある
経験年数や成果報酬などが給与に大きく影響する職種では、一概に金額を提示できません。
そのような場合には、「このぐらい稼いでいる人がいます」という目安が書かれており、これを給与モデルといいます。
今までと同じ職種で転職するのであれば、自分ならどの程度稼げるかの予想もできますが、全く別の業界や業種に転職するのであれば、給与モデルはあまり参考になりません。
募集要項に書かれている内容が、保障された基本給なのか、その他の報酬を含む給与モデルなのかは、事前にしっかりと確認しておく必要があります。
最低保証額と記載されているのにそれを下回っている場合は、虚位記載の可能性もありますが、給与モデルだった場合は会社側に責任を求めることはできません。
事前に確認できていれば問題ないのですが、内定を受ける前にもう一度冷静に確認してみましょう。
明らかな虚位記載であれば辞退しよう
募集要項に書かれていた内容が、明らかに虚位記載であると判断できる場合はかなり危険です。
念のため、記載ミスではないかを求人情報媒体に確認したうえで、迷わずに内定を辞退しましょう。
虚位記載をしてまで人を集めるということは、その他にも社員にどのような不利益を強いているか、わかったものではありません。
そのような会社は明らかに不誠実であり、就職したらどのようなトラブルに巻き込まれるか心配です。
後悔する前に気づけてよかったと捉えて、前向きに次の転職先を探しましょう。
転職エージェントを利用しよう
転職活動には、転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントを利用すれば、事前にお給料や待遇などの詳細情報を手に入れることができます。
内定後に条件を一方的に変更するような不誠実な会社は、あらかじめ転職エージェント側で、問題がある会社として審査を通しません。
転職を希望する相手先に疑問があれば、転職エージェントに間に立って確認してもらえます。
後で後悔しないように、転職活動には転職エージェントを利用するのをおすすめします。