バスの運転手を辞めたい!過酷なバス業界を辞めたい時に実践してほしい事

毎日何気なく利用しているバスですが、実はバス運転手がどれほど大変な仕事であるかということを想像してみたことはあるでしょうか。

バス運転手は車の大型免許さえあれば誰にでも務まるものではありません。土日も祝日も関係なく運行し、時間に遅れないように気を配り、たくさんの乗客を目的地まで運ぶのがバス運転手の仕事です。

とはいえ、年齢を重ねても安定して仕事を続けられそうなイメージもあるのがバス運転手です。しかし、そんなバス運転手の仕事を辞めたいと考える人は決して少なくないようです。

そこで今回は、バス運転手の過酷すぎる実態やバス運転手が「運転好き」なだけでは務まらない理由、さらにバス運転手を辞めたいと思った時に実践してほしいことなどについて解説していきます。

バス運転手が「ブラック」と言われるのはなぜか?

日々何気なく利用しているバスですが、バス運転手がどのようなかたちで勤務をしていて、どれだけ苦労の多い仕事かということはあまり知られていません。

人々の思考の内には土日も祝日も当然のようにバスは運行しているものだという考えが根付いており、よほどの悪天候でない限りバスが運休することはないと考えているからでしょうか。

しかし、「バス運転手を辞めたい」という人が減らない現状には、バス運転手という仕事の知られざる「苦労」が隠されています。では、バス運転手がそれほどまでに「大変な職業」と言われる理由を見ていきましょう。

仕事三昧!プライベートの時間が取れない

バスの運行状況を考えればすぐに分かるように、バス運転手には土日祝日といった暦通りの休みがありません。それはつまり、バス運転手として働く以上は、休みを取れる日が必然的に限られてきてしまうのです。

もちろん、バス運転手それぞれに無理が生じないようにシフトを組んでいきますが、それでも「決まった休みがない」ことは大きな負担です。

仕事ばかりでプライベートの時間を確保するのが難しいということで、「仕事のために生きているのではない!」という気持ちになってしまってもおかしくはありません。

既婚者の場合は特に、家族サービスができないことがつらいと感じて、バス運転手を辞めたいと思うこともよくあるようです。

労働時間に対して給与が低いのがネック

バスは早いところだと朝5時頃から夜は24時過ぎまで運行しています。そのため、勤務時間は不規則になってしまうのというのもバス運転手のつらいところです。

バス運転手の平均年収は400万円前後と言われていますが、労働時間に対して給与が見合っていないということが指摘されており、バス運転手を辞めたいと思わせるきっかけになっていると言います。

そもそも交通手段はバスだけではありませんし、昨今のバス運賃の値上げによって利用者が減少しているという状況もあります。

そのため、バスの運営会社の経営状況は必ずしも上向きとは言えず、簡単にはバス運転手の給与の引き上げが叶わないという現実も、バス運転手が辞めたい衝動に駆り立てられるひとつの要因でしょう。

時間に追われるプレッシャーがつらい

「バスは時間通りに到着して出発するもの」だという感覚がありますから、利用しようと思っていたバスが数分遅れただけでイライラしてしまうことがあります。

バスに乗る際、あからさまにバス運転手に向かって嫌な顔をする乗客も中にはいることでしょう。そうした時でもバス運転手はひたすらハンドルを握り続けなければいけません。

いくらバス運転手が頑張っても、道路事情を変えることはできませんから、「時間に追われるプレッシャーがつらい」という状況を打破することはできないのです。

バス運転手を続けている限り時間との戦いは続き、心身ともに疲れ切ってしまい、「もう辞めたい」という気持ちが大きくなってくることもあると言います。

バス運転手は「運転が好き」だけでは務まらない

バス運転手の仕事は、ただ単に「運転が好き」というだけでは務まらない重労働です。運転席に座った瞬間から、乗客を安全に目的地まで運ぶために最善の努力をする必要があります。

また、バス運転手になるということは集中力を何時間も維持しながらバスの運転を続ける必要があるということです。これは考えている以上に大変なことであると言えます。

では、バス運転手を辞めたいという人の多くが口にする「バス運転手をしていて大変だと思うこと」について考えていくことにしましょう。

お客様を乗せている!バス運転手は「接客業」でもある

バス運転手という仕事は、バスの運転がメインの仕事になりますが、実は接客業であるとも考えられます。多くの乗客がバスを乗り降りするのですからそれも当然です。

そして乗客といってもいろいろな人がいます。大抵の人はもくもくとバスに乗り込み下車していきますが、中にはバス運転手に文句を言ってくるような人もいるようです。

そうしたお客様の声に反発することなく、意見を真摯に受け止めることができる姿勢を持ち続ける必要があるということも、バス運転手としての大変さと言えるでしょう。

ただ黙ってもくもくとバスを運転することが仕事だと思っていたという人は、実際に勤務してから現実に直面し、「辞めたい」という気持ちになってしまうこともあるかもしれません。

座りっぱなしの仕事!体への負担は意外に大きい

1日の労働時間のほとんどをバスの上で過ごすバス運転手は、座り仕事でラクだと思ったらそれは間違いです。ずっと同じ姿勢で座っていなければいけないということは、思った以上に体に大きな負担をかけるのです。

1日中バスの運転席に座っているため腰痛などのリスクは高めです。椅子の座り心地を良くしてお尻部分を保護するクッションなども必須アイテムと言えるかもしれません。

年齢を重ねてからもバス運転手として活躍していきたいと希望していても、体の不具合によって断念せざるを得ない状況に追い込まれることも良くあるようです。

責任重大!いつも事故のリスクと隣り合わせ

バス運転手は、ただお客様を目的地まで安全・正確に運ぶことができればそれでOKかというと、そういうわけでもありません。バス運転手はいつも事故のリスクと隣り合わせであるということを忘れてはいけません。

バス運転手が少し気を抜くだけで、バスに乗車している人々の命が危なくなります。ふだん何気ない気持ちでバスに乗車していると気がつきにくい部分ですが、バス運転手は、実は責任重大な仕事なのです。

ですから、バス運転手として仕事を続けていこうと思うならば、「自分はいつも乗客の安全をあずかっているのだ」という高いプロ意識を持ち続けることが重要でしょう。

バス運転手の仕事は「目的地まで乗客を運ぶこと。それができれば任務は完了」と、いった軽い気持ちで続けられる仕事ではないということです。

バス運転手を辞めたいと思った時に実践してほしいこと

バス運転手という仕事は接客業であり、見た目以上に体を酷使する仕事であること、そして常に事故のリスクと隣り合わせであるということを述べました。

そんなバスの運転手を「辞めたい」と思ってしまうのは無理もないことかもしれません。しかし、経験を積めば積むほどベテラン運転手として重宝されるバス運転手の職を簡単に手放してしまうのも考えものです。

ということでここからは、「バス運転手を辞めたい...」と感じた時にぜひ思い出してほしいこと、実践してほしいことなどについて紹介していきます。

バス運転手は「社会に貢献している」ということを思い出す

「もうバスを運転するばかりの毎日に疲れてしまった」「精神的にも限界が近づいている...」ということでバス運転手を辞めたいと思った時にぜひ思い出してほしいことがあります。

それは、バス運転手は「社会に大きく貢献している」ということです。どんな時も人々の足となり、日々の交通を支えるという重大な役割を担っているのだという自信と誇りを持ってください。

もちろん、ただバスの運転だけをしていればいいというわけではありませんから、さまざまな苦労はあるでしょう。しかしバス運転手という仕事は間違いなく、人々にとってなくてはならない存在だということを忘れないでください。

気力と体力があれば定年まで勤められる

終身雇用制度が機能していた時代はすでに終わりを迎えました。いまは景気の良し悪しや会社の経営状況に左右され、いつ仕事を失う可能性があるとも限らない時代です。

そんな中、バス運転手という仕事は気力と体力があれば定年まで勤められる職業ということができます。バス運転手としての経験を積むことでベテランドライバーとしての安定感も備わってくるでしょう。

バスの運転技術を磨くほど、バス会社やお客様からの信頼度もアップしていきます。「バスの運転手を辞めたい」と感じたら、「自分は多くの人から必要とされている存在なのだ」ということを思い出すようにしましょう。

時には他人の運転でドライブに出かけてリフレッシュする

バス運転手としてのやりがいや、この先も長く勤められることを考えるとバスの運転手というのはとても良い仕事なのかもしれないけれど、それでもバス運転手を辞めたいと思う気持ちを止められないこともあります。

「もうバスの運転をしたくない」「バス運転手という仕事に疲れてしまった」という場合は、他人が運転する車に乗ってドライブに出かけてみましょう。

ポイントは、「自分ではない他の誰かが運転する車に乗る」というところです。人を乗せる立場から乗せてもらう立場に変わることで、気分をリフレッシュさせることができるかもしれません。

バス運転手を辞めても就職先は見つかる!辞めたいと思ったら迷わず転職活動を

バス運転手の過酷すぎる実態やバス運転手が「運転好き」なだけでは務まらない理由、さらにバス運転手を辞めたいと思った時に実践してほしいことなどについて解説してきました。

しかし、どうしても「もう無理だ、バス運転手を辞めたい」という気持ちに勝てなくなってきた時には、迷わず転職活動をしましょう。

トラックドライバーやタクシー運転手など、バス運転手としてのキャリアを活かせる職場は山ほどあります。ぜひ、無理のない働き方ができる仕事を見つけてみてください。

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