自動車の販売営業は、辛くて厳しい仕事です。
公共の交通機関が整っていない場所であれば、自動車は生活に欠かせない移動手段かもしれません。
ですが渋滞が慢性化していたり、駐車スペースが不足している都市部においては、必ずしも自動車を必要としない人が増えています。
カーシェアリングやレンタカーのサービスも充実しているため、自分で自動車を持っていなくても、必要な時は気軽に利用できるようになりました。
若い人たちのライフスタイルも変化しており、年々自動車離れが進んでいます。
自動車販売の仕事は、今後ますます厳しさを増していくのではないでしょうか。
自動車ディーラーの仕事が辛くて辞めたいと考えているのであれば、早めの転職をおすすめします。
そこで今回は、自動車の販売営業の厳しい仕事内容と、その仕事からの転職について考えてみたいと思います。
目次
自動車販売営業の厳しい現状
では、具体的に自動車の販売営業には、どのような厳しい側面があるのでしょうか。
辛くて辞めたいと思う理由について、よく聞かれる声をいくつか紹介してみたいと思います。
残業が多く長時間労働になりがちである
自動車販売の仕事は、残業が多く長時間労働になりがちです。
深夜営業をしているわけではないので、販売店の営業時間はそれほど長くないのですが、店舗が閉まってからもやらなければならない仕事は山積みです。
昼間は来店するお客様の対応や、突然の故障によるトラブル対応などに忙殺されてしまいます。
したがって、顧客へのアフターフォローや営業の連絡は、店が閉まった後の時間に行わなければなりません。
自動車は高額な商品なので、販売してしまえばおしまいというわけにはいきません。
しっかりとしたアフタフォローをしないと、何もしてくれないお店として評判を下げてしまいます。
その他にも契約書や車庫証明などの書類作成や、販売資料の整理など多くの仕事がありますので、毎日遅くまで働かなければならないのです。
販売に結び付けるのが大変
よほどのお金持ちでない限り、車を買い替える機会はそれほど多くはありません。
自動車は高額な商品なので、買い手も慎重になります。
お客さまは、よく吟味して予算を考えたうえで購入を決めますので、場合によっては数ヶ月にわたって営業し続けなければならないのです。
また節約志向が高まっている昨今では、高額な車種よりも、低燃費な軽自動車やコンパクトカーに注目が集まっています。
自動車は中古市場も充実していますので、販売店として利益率の高い新車を購入してもらうには、大変な営業努力が必要です。
自動車販売は、苦労のわりになかなか販売に結び付かない仕事です。
販売営業は結果が明白
販売営業の業績は数字で表されるため、どれだけ契約が取れたかの結果が明白です。
販売店では、定期的に試乗会などのイベントを行い、販売につなげる努力をしています。
イベントは契約を取るためのチャンスなので、営業も力を入れてお客様を獲得しようと競い合います。
首尾よく契約が取れれば周りの評価も高まりますが、逆に結果が出せなければ肩身の狭い思いをしなければなりません。
営業の仕事は、イベントに限らず常に数字の結果が求められますので、精神的なプレッシャーに耐えきれずに、心や身体を壊してしまう人も少なくありません。
自動車販売の営業から転職するべき理由とは
このように自動車販売の仕事は厳しい仕事です。
高額のため売りにくい商品にもかかわらず、常に結果が求められ、先行きも不透明な仕事です。
今の仕事に不安を感じて迷っているのなら、早めに転職を考えるのも間違いではありません。
次に自動車販売の仕事からの転職を考えるべき理由をいくつか挙げてみたいと思います。
自動車販売の先行きは不透明である
日本の自動車技術は世界的な水準でみてもトップクラスであり、国の輸出産業を支える基幹産業でもあります。
性能とコストパフォーマンスに優れた日本車は、海外でも人気があるため、自動車業界全体の安定性は高いといえます。
しかし国内に目を向けた場合は、その限りではありません。
若者の自動車離れが進んでいるのに加えて、高齢化より運転から退いて自動車を手放す人もますます増えていきます。
都市部や人口の多い場所では、維持費の負担がないカーシェアリングや、レンタカーのサービスを上手に利用するライフスタイルも一般的になってきました。
国内での自動車販売に関していえば、やはり先行きは不透明であると言わざるを得ません。
やりがいが感じられにくい
自動車に限らず、販売営業の仕事の醍醐味は売ることにあります。
自分が薦めた商品を、お客様が満足して購入してくれるのが一番の喜びになります。
ですが自動車は高額のため、右から左へと簡単に売れる商品ではありません。
苦労のわりに結果に結びつきにくいので、仕事に対してモチベーションを保ちづらく、次第にやりがいを感じられなくなってしまいます。
同じ販売営業でも、もっと成果の出やすい商品はたくさんあります。
仕事に対してやりがいが感じられなくなっているのであれば、早めに転職したほうがよいかもしれません。
ストレスと長時間労働が病気の引き金になる
自動車販売の仕事は、常に結果が求められる競争社会なので、精神的なプレッシャーによるストレスは相当なものです。
また忙しい仕事ゆえ、長時間労働になりがちで、身体をゆっくりと休めることもできません。
日々のストレスに加えて、疲れた身体で仕事を続けていれば、やがて限界をむかえて、うつ病などの気分障害や胃潰瘍などの心身症を引き起こしてしまうかもしれません。
体調を崩してしまえば、最悪の場合、働くこと自体が難しくなってしまいます。
成果が出しづらくキャリアアップするのが難しい
販売営業の仕事で、年収をアップしたり出世をしていくためには、まずは結果を出していかなければなりません。
先述したように、自動車は結果に結び付きにくい商品ですので、頑張ってもなかなか成果があげられず、思うようにキャリアアップできません。
他の職種であれば、コミニュケーション能力を磨いたり、資格を取得することで出世に結びつく場合もあります。
将来的な不安を抱えながら今の仕事を続けるより、計画的にキャリアアップできる仕事への転職を考えるべきかもしれません。
どのような仕事を探せばよいか
自動車販売の仕事から転職するとしたら、どのような仕事を探すのがよいのでしょうか。
他の業界の営業職
自動車の販売に限界を感じているのであれば、他の商品を扱う営業職がおすすめです。
厳しい自動車業界で経験して培ってきた営業力は、他の業界でも十分通用するでしょう。
取り扱う商品を覚え直す手間はありますが、自動車に比べて結果が出しやすいと思われますので、やりがいも感じられるようになるでしょう。
またどの業界でも営業職は人手不足なので、就職活動に関しても幅広い選択肢があると考えられます。
ノルマに追われない接客業
自動車販売の営業には、ショールームでの接客も仕事に含まれていますので、今までの経験からある程度の接客スキルも身についているはずです。
ノルマに追われる営業仕事はしたくないのであれば、接客の仕事に転職するのも悪くありません。
今までの経験を活かしつつ、お客様と接する仕事に興味があるのなら、接客業はおすすめです。
結果重視のプレッシャーからも解放されますので、のびのびと仕事ができるのではないでしょうか。
転職に向けて踏み出そう
今回は、自動車の販売営業の厳しい仕事内容と、その仕事からの転職について考えてみました。
自動車販売の仕事から転職を考えるのであれば転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは豊富な求人情報を持っていますので、自分の希望に沿った転職先や会社の状況など、有益な情報を手に入れることができます。
転職活動のプロによるさまざまなアドバイスも得られますので、転職活動の心強い味方となるでしょう。