シュラスコはポルトガル語で「バーベキュー」の意味を持つ、ブラジルなどの南米の肉料理です。
鉄串に刺した肉に粗塩を振って焼き上げます。
ケバブは中東の肉料理で、語源は「焼く」「焦がす」と言われています。
串に刺した物の正式名称は「シシカバブ」。
他にも、肉を重ねて塊にした物を削ぎ落して食べる「ドネルケバブ」など、ケバブとつく料理は複数あるので、
単にケバブと言った場合はそれら焼肉料理の総称と言えます。
シュラスコの特徴
シュラスコに使われる肉は、ブラジルでは牛肉が中心です。
塊の大きな肉を60cm以上の串に刺し、バーベキューの要領で焼き上げます。
この串はスキュアーと呼ばれ、普通のバーベキューの串とは異なる剣さながらの姿をしている物や、二又や三又に分かれた物もあります。
ブラジル風のバーベキューですが、大きなナイフで豪快にそぎ落として提供されるスタイルは、
日本で親しまれるバーベキューとは一線を画します。
ケバブの特徴
ケバブは串焼きならシシケバブ、味付けをして重ねた薄切り肉の塊からそぎ落とすものがドネルケバブ、
肉にヨーグルトを添えるイスケンデル・ケバブなどと細分化出来ます。
焼く料理とも限定されず、
つまり単にケバブと言った場合、中東風の肉料理の総称となります。
スパゲティを、イタリアの麺類の総称である「パスタ」と呼ぶようなものと言えるでしょう。
日本でもドネルケバブは有名ですから、シュラスコと似ているケバブなら略さずにシシケバブと呼ぶのが親切です。
シュラスコと一番調理工程が似てるケバブ
串焼きのシュラスコと最もよく似ているケバブは、同じく串焼きにするシシケバブです。
ただし大きさは、日本で一般的なバーベキューや串焼きと同程度。
豪快なシュラスコと比較すると小さいです。
ちなみにドネルケバブは、前述の通り薄切りの肉を重ねて塊にするため、最初から塊の肉を焼くシュラスコとは調理法が明らかに異なります。
調理法さえ理解すれば、違いに悩んでしまう程似ているとは言えないでしょう。
一つの料理の名前と複数の料理の総称
シュラスコとケバブは一見するとよく似ていますが、
それは「うどんとパスタの違いって何?」という疑問に似ています。
たくさんの種類があるパスタであれば、1つ位うどんに似てる麺もあって当たり前。
シュラスコとケバブもちょうどそんな関係です。
ケバブはそもそも1種類じゃないのですから、よく似た料理が別の国にあるのも当たり前ですね。