映画好きだけではダメ。映画館の正社員は激務で辛い仕事。
大きなスクリーンと迫力のあるサウンド。
ネット配信が普及した今でも、映画館には、そこでしか味わえない魅力があふれています。
映画好きであれば、一度は映画館の仕事にあこがれた経験があるのではないでしょうか。
ですが、実際に映画館で正社員として働くとなると、楽しいことばかりではありません。
近年、映画館の集客状況は伸び悩んでおり、将来性にも不安が残ります。
そこで今回は、映画館で働く正社員の厳しい仕事内容と、これからの展望について、いくつか考えてみたいと思います。
目次
映画館の仕事に限界を感じる理由
映画館で正社員として働くのは、思っているよりも大変です。
現在映画館で働いていても、実は辞めたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
まずは映画館の仕事に限界を感じる理由について考えてみたいと思います。
お給料が少ない
映画館の働く人の大半はアルバイトやパートタイムです。
その中で正社員というのは、立場的に全体を統括するマネージャークラスになります。
ですが映画館の正社員は、責任のある立場にもかかわらず、他の業界のマネージャークラスと比べてお給料は高くありません。
また退職金制度がない場合も多く、お給料以外を含めた全体の賃金は低いのが現実です。
転勤もある
単館の小さな映画館であれば転勤はありませんが、現在主流の大型シネコンの場合は、全国規模で展開しているケースが多く、数年ごとに転勤が命じられるのもめずらしくありません。
転勤が多ければ、友人や恋人との安定した関係も築きづらく、結婚して家庭を持ちたいと思っても、なかなか計画が立てられません。
すでに家庭があっても、単身赴任や引っ越しなど、弊害は多くあります。
本社勤務になれば安定した生活になるかもしれませんが、そうなるまでが実に大変なのです。
不規則な勤務時間
映画は早朝から夜まで上映されますので、映画館の正社員は大抵シフト制で働いています。
また大半はアルバイトで、正社員はほんの数人といった場合が多く、少ない人数で全体を見なければならないため、残業も多くなります。
シフトの都合によっては朝から晩まで働く必要があり、体力的な負担は相当なものになります。
休日や休憩が満足にとれない
映画館の仕事は年間トータルで考えても休日が少ない傾向にあります。
特に土日祭日や夏休み冬休みなどは繁忙期にあたるため、満足に休みをとるのは不可能です。
また封切り直後の人気映画には多くのお客様が訪れますので、その期間はお昼の休憩をとることすらままなりません。
休日に突然呼び出される場合もある
先述したとおり、映画館は働いている人数のわりに正社員の数が少数です。
なにか問題が起きた場合は、正社員が責任をもって対処しなければならないため、休日であっても呼び出しを受ける場合があります。
常に携帯を気にしていなければなりませんし、単身赴任でも家族のもとでゆっくり過ごすのは難しいかもしれません。
メリットは映画を見れることだけ
映画館の正社員のメリットは、やはり映画を見れることではないでしょうか。
会社によっては無料で映画を見れるようにしている場合もありますので、映画好きにとってはたまらないメリットです。
ですが、正直メリットはそれだけかもしれません。映画が見れる以外に映画館で働く特典はないと感じている人も多くいます。
映画館の将来性
近年の映画館の収益は、なんとか横ばいを保っているものの、楽観視できない状況が続いています。
映画ファンは常に一定数いますので、すぐにどうこうという話しではないと思いますが、将来的には不安が残ります。
封切り直後であれば多少の集客が見込めますが、それも話題の映画に限ったことで、地方のシネコンなどでは閑散とした状況が続いているようです。
では、集客が減っているのにはどのような原因が考えられるのでしょうか。
人々の娯楽が多様化している
数十年前は映画が娯楽の中心で、恋人同士や家族連れ、友人同士で頻繁に映画館を訪れたものです。
ですが、今は映画館以外にもさまざまな娯楽施設があるため、よほど興味がある作品でなければ足を運ばない人が増えています。
これからも手軽に楽しめる娯楽のスタイルは増えていくと予想されますので、映画館の集客が将来伸びていくとは考えにくい状況です。
値段を高く感じる人が増えている
若干景気が持ち直している傾向があるとはいえ、人々はまだまだ節約志向にあるようです。
そのような中、映画一本あたりの入場料を高く感じる人が増えているように思われます。
映画好きにしてみれば、映画館でしか味わえない体験に比べて、高いとは感じはしないかもしれません。
ですが他にも娯楽が増えた今、映画にあえてそれだけのお金を払うのをためらう人も少なくないのです。
映画の日やレディースデイなど割引日を設けてなんとか集客を伸ばしてはいますが、それ以外の日はお客様が少ないのも現実です。
定額の動画配信サービスが充実している
近年はインターネットの普及により、自宅でいつでも楽しめる動画配信サービスが充実してきています。
好きな映画を自宅やスマホでいつでも見れるうえ、定額料金によって割安感が高く、人気のサービスになっています。
映画館のように迫力のある雰囲気は味わえませんが、気軽に多くの作品が楽しめる利点があります。
現在は、映画の上映が終わった後に、ある程度のタイムラグを持って配信されていますが、その期間も徐々に短くなっているようです。
配信サービスは今後ますます充実していくものと考えられますので、映画館の集客に今後も影響していくでしょう。
映画館の仕事に不安を感じているなら転職を考えよう
今まで紹介したように、映画館で正社員として働くのはデメリットが多く、将来性にも不安が残ります。
映画好きで映画館で働いているのであれば非常に残念に思うかもしれませんが、映画館の先行きは不透明であることはいなめません。
映画館の正社員で辛い思いをしていたり、今後に不安を感じているのであれば、早めの転職を考えるのも大切です。
仕事は仕事としてしっかり働き、映画は趣味として好きな時に映画館で鑑賞するのがよいのかもしれません。
転職を考えるなら転職エージェント
今の仕事から転職を考えるのであれば、転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントは豊富な求人情報を持っていますので、希望に合った新しい仕事を見つけることができるはずです。
また無職の期間がないように、転職活動は今の仕事に在籍しながら行うのがよいでしょう。
その場合でも転職エージェントであれば、効率よく転職先の情報を集められるので、忙しい合間に転職活動が行えます。
転職エージェントは無料で利用できますので、ぜひ積極的に活用してみてください。
転職にむけて動き出してみよう
今回は、映画館で働く正社員の厳しい仕事内容と、これからの展望について考えてみました。
正直、映画館の収益状況は厳しく、この先回復する兆しも見えませんので、早めに転職を考えてみてはいかがでしょうか。