さまざまな職種の中でも、事務職は人気の高い仕事です。
ひとくちに事務職といっても、一般事務、企画事務、営業事務、経理事務、医療事務など、会社や部署によって仕事の内容はさまざまです。
職場は主に冷暖房のあるオフィス内で、大半が座りながらの仕事ですので、体力的な負担が少ないというのが人気の理由のひとつだと思われます。
ですが、比較的働きやすい労働環境と思われがちな事務職も、実際は職場の人間関係に悩んだり、思ったより残業が多かったりと悩みの種はつきません。
特に営業事務に関しては、営業のサポートが主な仕事になりますので、場合によっては事務職といえども負担が大きく、離職率が高い仕事でもあります。
今回は、営業事務に焦点をあて、仕事の辛さと辞めたいと思う理由、さらには転職について考えてみましょう。
目次
事務職というより電話営業
事務職と思っていたら、実際は電話による営業やテレアポのような仕事ばかりをさせられるケースがあります。
仕事の内容が最初からわかっていれば、ギャップを感じることも少ないかもしれませんが、イメージしていた仕事の内容と違えば戸惑うのも当然です。
会社や部署によって内容に差があるとはいえ、電話営業がメインの仕事というのでは、事務職についた意味を感じられないかもしれません。
営業担当との相性も影響する
基本的に営業事務は、割り当てられた営業担当の人をサポートする仕事です。
そのため営業担当とうまくやっていけるかどうかが、仕事に大きく影響するのです。
人によっては指示される仕事の量や内容に差がありますし、仕事に対する考え方や進め方にも違いがあります。
また、仕事を一緒にしていくには、相手がどういった性格かも大切な要素のひとつです。
性格や考え方が合わない相手であれば、毎日大変なストレスを抱えることになります。
職場によっては、事務側から担当を変えて欲しいとは言いづらい場合もありますので、そうなれば黙って我慢するか、思い切って辞めるという選択をしなければなりません。
本来の仕事以外を押し付けられる
営業担当によっては、営業方針の作成やクライアント先への電話交渉など、本来営業担当がやるべき仕事を指示してくる場合があります。
営業のサポートをするのが営業事務の仕事とはいえ、守備範囲外の仕事を当然のように押し付けられてはたまったものではないでしょう。
仮に交渉が上手くいって商談が成立しても、その評価は営業担当のものになりますので、営業事務に歩合がつくことはありません。
営業事務の仕事を正しく評価してくれる上司がいればラッキーですが、大抵は営業担当が手柄を取る形になるのです。
どれだけ頑張っても、報酬などの形で自分に返ってこないのであれば、仕事に対するモチベーションは下がります。
クレーム対応も仕事のひとつ
営業は外回りをしていることが多く、営業担当が留守の間にクライアントから電話を受けるのも営業事務の仕事です。
ですが、クライアントの中には、いわれのないクレームをつけてくる人や、無理難題をふっかけてくる人もいます。
こちらのミスであれば対応するのは当然ですが、そうでない場合でも誠実に対応しなければいけません。
クライアントとの信頼関係を損なわないよう、ひとつひとつの案件について、営業担当と情報を共有しておくことが大切です。
営業が留守中のクレーム対応も仕事のひとつですので、その責任は重大です。
気の弱い人であれば、プレッシャーに押しつぶされてしまうかもしれません。
営業事務からの転職を考える
営業事務の仕事は、事務職でありながらも営業的性質をもっていますので、一般事務とは違った責任も求められます。
場合によっては、先述したいくつかの例のように、クライアントへの応対や営業活動もしなければならない一方、事務職という職種ゆえに成果報酬の対象にはなりません。
成果が具体的に評価されにくい仕事のひとつといえるでしょう。
会社にしてみれば、ある意味都合よく仕事を頼める立場ですので、仕事のやりがいを見失ってしまうことも少なくありません。
営業事務という仕事にストレスを感じて、辛い思いをしているのであれば、早めの転職を考えるのも間違いではありません。
一般事務への転職
事務職自体に辛さを感じていないのであれば、営業事務から一般事務へ職種を変えてはどうでしょう。
同じ事務職でも、一般事務であればぐっとやりやすく感じるかもしれません。
電話営業やクレーム対応などのストレスはありませんし、自分のやり方次第で仕事を早くこなせますので、残業を減らしたり休みを調整するのも可能になります。
営業事務のもつ特殊な役割に辛さを感じているのであれば、一般事務への転職をおすすめします。
営業職への転職
営業的な性質をもつ営業事務の経験を活かして、思い切って営業職に転職するのも方法のひとつです。
今までの仕事で、クライアントとのやりとりや営業活動に面白味を感じているのであれば、営業職に飛び込んでみるのをおすすめします。
営業職であれば、成果が歩合などの形で正当に評価されますので、仕事に対するモチベーションが高まるでしょう。
さらに、今までと違い外出してクライアントと直接話しができる仕事ですので、事務職では得られなかったやりがいが感じられます。
営業の仕事は募集の幅が広く、未経験でも歓迎される傾向があります。
営業事務をしてきた経験をアピールすれば、スムーズな転職ができるでしょう。
営業の仕事に興味がある、成果を報酬として評価してほしいと考える人は、営業職への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
転職活動には転職エージェントを活用しよう
今の仕事からの転職を考えるなら、まずは転職エージェントを活用してみましょう。
転職エージェントは、求人情報誌やハローワークと比べても豊富な求人情報を持っていますので、条件にあった希望の職場が見つけられます。
転職のプロフェッショナルであるキャリアコンサルタントから、応募書類の書き方から面接の注意点まで、ニーズにあったアドバイスを受けることができます。
今の仕事に在職しながら、次のステップに向けて仕事を探すのは大変です。
転職エージェントであれば、効率よく転職先の情報が得られますので、転職を考えるなら、まずは転職エージェントに登録してみてはいかがでしょうか。
ストレスを感じているなら無理をせずに早めの転職を
今回は、営業事務に焦点をあて、仕事の辛さと転職について考えてみました。
これまで取り上げたように、営業事務の仕事は事務職と営業職の両側面を持つ仕事です。
その分やりがいを感じることもあるかと思いますが、成果が正しく評価されないといった問題点もあります。
今の仕事に辛さを感じて、ストレスを抱え込んでいるのであれば、早めに次のステップへ向けて動き出してみましょう。