不登校の子どもにどう声をかける?家族がすべき声のかけ方

子どもが不登校で、どう声をかけていいのか分からない。不登校の子を持つ家族は、こう言った悩みを持つことが多いです。

  • どんな声のかけ方をすればいいのか分からない
  • 自分の言葉で、子どもがさらに悪くなってしまったらどうしよう
  • 話すとつい不登校の話になってしまい、きつく当たってしまう
  • 話そうとすると、部屋に戻ってしまうので話ができない

こういった悩みを抱える両親、兄弟はとても多いです。

そこで今回は、子どもが不登校になってしまった時に、家族がすべき声のかけ方を紹介していきます。

なぜ子どもにかける言葉で悩んでしまうのか


不登校の子を持つ家族の悩みで一番多いのが、『どういう声のかけ方をすればいいのか分からない』です。

なぜこう言った思いになってしまうのかは、以下の理由があります。

子どもに間違った道を歩ませたくないと強く思っている

かける言葉に悩んでしまうのは、「子どもに間違った道を歩ませたくない」と強く思ってしまうからです。しかしこれは、子どもを持つ親、兄弟なら考えて当たり前の事。

強く考えてしまうが故に、不登校の息子に強く言うべきか、あえて何も言わない姿勢をとるか、どちらが子どもにとって一番良い方法なのかを沢山考えてしまいます。

子どもの事を沢山考えてしまう結果、最終的になんと声をかけていいのか分からなくなっています。

間違った言葉を使い、子どもの将来を悪くしたくないと思っている

不登校で悩む家族の中には、「自分の一言が、この子の将来に悪影響をもたらすのではないか」と強く考えてしまい、子どもに言葉をかけられないというパターンもあります。

「ただでさえ、学校を休んでいるのに、私の一言でもっと心に深い傷を作ってしまったらどうしよう」

「強く言い過ぎてしまって、それがあとになって子どもの人生に悪い影響を与えたらどうしよう」

こう言った、先々の想像を膨らませてしまって、何も言えなくなってしまう、なんと言えばいいのか分からないということもあります。

不登校に悪いイメージがあり、一刻も早くやめさせたいと思っている

これらの他にも、「不登校というものに、良くないイメージがある」という事も、原因の1つであることがあります。

不登校に、大人になっても外に出られず、親がいないと何もできない人になってしまうというイメージを抱いてはいませんか。

そういった思いから、「早く不登校をやめさせないと」という焦りに変わってしまい、色々助言をしてしまいます。

しかし、それでも子どもが中々学校へ行かないので、さらに焦り、「じゃあ何て言えばいいの」と、訳の分からない状態になってしまっていることもあります。

親、兄弟の声のかけ方で、子どもの考え方が変わる


しかし不登校中の子どもにとって、親や兄弟の声かけはとても大切です。なぜなら、声のかけ方次第で、子どもの考え方がガラリと変わることがあるからです。

親、兄弟の言葉は、子どもにとって良い薬になる

声かけ次第で、親、兄弟の言葉は、子どもにとって良い薬になります。

気持ちを分かってあげたり、悩みの根本を一緒に考えてあげることができた場合、子どもは「自分を理解してくれる人はいる」「家族は見方」と安心することができ、徐々に本音を言えるようになる子は多いです。

しかし、逆にネガティブな発言を繰り返していると、子どもにとってはそれは毒になります。

不登校の子を持つ家庭の会話では、つい話のネタが「学校、不登校、将来」という事に偏りがちです。

そのため、自然と口にする言葉も、子どもにとって聞きたくない言葉が多くなり、それが子どもに焦りを与えたり、罪悪感を抱かせてしまうことがあります。

親、兄弟の声のかけ方は本当に大切です。

無理に言葉を作る必要はなし、まずは些細な質問から

「今日顔色いいね」「ご飯美味しいでしょ」と些細な質問からしてみる

まず子どもが部屋から出てきたら、いきなり駆け寄ったりするのではなく、自然に「おはよう」「顔色いいね」など言ってみましょう。

兄弟なら「このお菓子、美味しかったよ」「このゲーム楽しいよ」など、些細な、返事を必要としない声かけをしてあげましょう。

学校とは関係のない話をしてみる

短い質問に返事をするようになったら、学校とは全く関係のない話をしてみましょう。

例えば「最近こういうの流行ってるらしいよ」「こういう本買ったんだけど、ここのところすごく良かった」「最近~ていう番組で、こういうのやってたよ」などです。

「この人たちと話しても、一切学校の事言われない」という認識を子どもに持ってもらうことが大切です。

そして、こう言った会話を通して、徐々に部屋から出てくるようになるのを待ちます。

こどもに意見を述べさせてみる


部屋にこもりきりにならなくなったら、今度は意見を述べさせる練習をさせてみましょう。

不登校の子は自分の話を全くしなかったり、自分が中心になる話を嫌ったり、意見を言わない子が多いです。

その原因は、自信がないから、自分の意見なんて聞いてもらえないと思って諦めている、など自分という存在をかなり下に見ていることが多いからです。

なので話の中で、「今日はごはんとパンどっちがいい」と、小さな意見でいいので、こう言った質問などをして、子どもに考えを言わせるようにしましょう。

どんどん自分の思っている事を言っていくことで、「自分でも意見を出してもいいんだ」「自分の意見は通るんだ」と思わせていくことが、まず大切な第一歩です。

焦りの声かけを無くすと、本人が不登校の問題と向き合うようになる

周りが焦りの声かけがなくなると、子どもの心に余裕が生まれる

子どもがしっかり自分の話をしたり、気持ちを言えるようになっていくうえで大切なのは、『周りが焦って声をかけてしまわないこと』です。

どうしても先の事や、これからを考えると、焦って早く答えを出してしまいたくなりますよね。

しかし、子どもは親や兄弟の気持ちや言葉に敏感です。だから周りが焦らない姿勢を見せることで、子どもからも自己否定や焦りが消えていきます。

焦りが消えると、子どもの心にも余裕が生まれます。そしてその余裕が、徐々に自分の気持ちと向き合うプラスな気持ちに変わっていきます。

焦りがなくなると、家族も前向きに考えられるようになる

焦りの声かけがなくなるのは、子どものためだけではなく、家族にとっても大切な事です。

言葉に焦りがあると、ついカッとなってしまったり、もう我慢できない、と怒りを爆発させてしまう時もありますよね。

しかし焦りがなくなると、話の中でイライラしたり、どうしてこうなの、と悲観的に考えることが少なくなります。その結果、親や兄弟から、このピリピリとした空気がでなります。

これは子どもにとっても良いことで、子どもはその雰囲気から、自然とやらなきゃいけない、から「やろう」という前向きな気持ちを持つことができるようになります。

家族が焦らず声をかけ続けることで、子どもの気持ちが変わる

そして家族が焦らず、他愛もない会話を続けることで、子どもの気持ちに変化が生まれます。

人間は誰でも、せかされたり、周りからやれと強く言われたことは、どうしてもしたくないと考えてしまうものです。

なので焦りがある家族に囲まれている子どもは、罪悪感と情けなさ、自己否定を強く持ってしまいます。

しかしその家族から強制や焦りの言葉が無くなると、~しないと、~しなければいけない、という子どもの気持ちが消えます。

結果、子どもは余計なストレスを抱えることなく、徐々に自分の気持ちと向き合えるようになります。

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