『グループをヘンセイし直そう』と言った時の「ヘンセイ」は、「編制」という漢字を書きますが、「編成」という漢字を書く人が少なくありません。
どちらもまとめるという意味では変わりません。
ただ編成は、一つ一つのものを集めて、まとまったものにすることであり、編制は、組み直すことで新しい団体やグループなどにまとめることです。
編成とは
「編成」の「編」の文字は「あむ」と読み、組み合わせることを示します。
また、「成」の文字は「なる・なす」と読み、集めてまとめることです。
例えば、「3両編成の電車」と言えば、1両ずつの電車を集めて3両に繋げた電車のことです。
また、「予算を編成する」というのは、各部署が希望する予算をまとめて一つの予算に集約することです。
編制とは
「編制」の「制」の文字は、「断ち切って整える」という意味があり、全体を分けてからまとめることを表しています。
編制は大きなものを小さくまとめたり、今ある組織を組み直して新しい組織にしたりすることです。
従って、バラバラのものを集める場合は編制は使われません。
グループを編制し直すのは、今のグループを組み替える意味になります。
使い方の違い
編成と編制の使い方を見れば、その意味の違いが分かります。
・曲目を編成する
色々な曲を集めて、一つのプログラムにすることです。
・学校の時間割を編成する
算数や国語などの課目を集めて、スケジュールを組むことです。
・3つのクラスに編制する
例えば、5つあったクラスを3つに組み直すことです。
・救護班が編成された
組織の中で救護班が設けられることです。
バラバラか団体か
編成も編制も、多くのものをまとめてグループにしたり、組織にすることに変わりはありません。
編成は、個々の小さなものを組み合わせて、大きなものに作り上げます。
編制は大きなものを分けて、まとまった単位に組み替えます。
なお、編成は物や事柄において使われる言葉であり、編制は基本的に人の集まりに対して使用されます。