最近、コロナウィルスの感染源として名前のよく出てきた動物に、「センザンコウ」という珍獣がいます。
センザンコウは体の表面に鱗のようなものがあり、体を丸めて天敵からの攻撃を防ぎます。
実は、似たような珍獣に「アルマジロ」がいます。
センザンコウは中国から東南アジア、アフリカに生息し、アルマジロは中南米に多く生息しています。
センザンコウとは
センザンコウの身体を守っている鱗は鉄壁な装甲の役目をし、ライオンの攻撃からも身を守れます。
また、防御だけではなく、鋭い刃のような鱗の角が反撃の武器にもなります。
センザンコウはアリやシロアリを食べており、それを胃ですりつぶして消化します。
従って、歯が退化して全くありません。
ちなみに、中国では鱗を慢性病の薬の原料にしています。
アルマジロとは
アルマジロの鱗は皮膚が板状に進化したもので、身を守るためにあります。
鱗は銃弾をはね返すほどの硬さがあると言われていますが、ジャガーに襲われると破壊されてしまいます。
鱗を攻撃に使うことはありません。
アルマジロは果物やカタツムリ、蛇を食べることもある雑食性のため、歯は退化していますが、エナメル質の非常に柔らかい歯が付いています。
丸くならない
世界には8種類のセンザンコウがいますが、どれもタイヤのように丸くなって敵の攻撃から身を守ります。
外からは硬い鱗しか見えません。
一方、アルマジロは20種類がありますが、丸くなれるのはミツオビアルマジロ属の2種類だけであり、それ以外は丸くなれません。
鱗を外側にして半円状態になり、鱗の内側に足をしまい込んで攻撃から耐えます。
鱗の違い
身体を丸くし、硬い鱗を利用して敵から身を守る哺乳動物はセンザンコウとアルマジロだけです。
センザンコウの鱗は体毛が変化したものであり、尖った先を武器としても利用できます。
一方、アルマジロの鱗は皮膚が変化したものであり、装甲の役目しかせず、武器にはなりません。
なお、どちらもアリを好んで食べるため、舌が長くなっています。