夫から突然、「仕事を辞めたい...」と言われたら、あなたならどうしますか?仕事を辞めてどうするつもりなんだろう、この先どうやって暮らしていけばいいんだろう?と、頭が真っ白になってしまうかもしれません。
夫のいきなりの告白にうろたえてしまうのは無理もありません。今後のことを考えてパニックになってしまうこともあるでしょう。しかし、まずは落ち着いてください。
「仕事を辞めたい」と話す夫の表情を観察して、夫の話に耳を傾けましょう。もしかすると、あなたの夫はこれまで誰にも打ち明けられずに悩んできたのかもしれません。
そこで今回は、「仕事を辞めたい」という夫に対する妻の反応や仕事を辞めたいと言う夫への寄り添い方、さらに夫が仕事を辞めたいと言ってきた時の妻のNG行動などについて解説していきます。
目次
「仕事を辞めたい」と言う夫に対する妻の反応
夫はそれほど稼ぎが良いわけではないけれど、真面目に会社に行っているし、何のトラブルもなく毎日を過ごしていると思っていたら...唐突に「仕事を辞めたい」と言われた時の妻のリアクションは想像に難くありません。
子供がいるかいないか、まだ転職に希望が持てる年齢なのかなど、夫がどんなタイミングで「仕事を辞めたい」と告白したかにもよりますが、妻は気が気ではないでしょう。
では、「もう会社に行きたくない」「仕事を辞めたい」と言う夫に対する妻の本音についてまずは探っていくことにしましょう。
男性は働くべきなのか?「家族のためにしっかりしてほしい」
日本では男性は外で働き、女性は家庭を守るべきであるという古くからの固定概念がいまだに根強く残っています。だからこそ、妻は夫が仕事を辞めたいと言い出した時にすんなり受け入れることができません。
夫の言い分を聞く前に、「男は家族のために外で働くべき!」「もうちょっと大黒柱としての自覚を持ってほしい」といった感情に流されてしまうことでしょう。
しかし、そもそも「男性が外で働くべき」という価値観は今の時代に合わなくなってきています。女性がバリバリ外で働いて、男性が家事をしてもまったく問題はないのです。
「男性が主夫をする」「女性が仕事をする」という立場の逆転に慣れていないだけだと思えば、何もおかしなところはありません。妻は仕事を辞めたい夫に対して、もっと寛容になっても良いのではないでしょうか。
人生プランが狂った!「こんなはずではなかった」
結婚する前に夫から「仕事を辞めて家事に専念してほしい」と言われたからこそ、仕事を辞めて専業主婦をしていたのに、夫から「仕事を辞めたい」宣言をされるなんて思ってもみなかったという人もいるでしょう。
結婚してからもキャリアを失いたくないと思っていたのに、夫からの強い要望で仕事を辞めたにもかかわらず、今になってそんなことを言われても...という場合もあります。
妻が「人生プランを狂わされた!」と感じてもおかしくはありません。しかし、必ずしも思った通りに進まないのが人生です。途中で何が起こるかなんて、誰にも分らないのです。
取り乱しても、うろたえても現実は変わりません。夫がなぜ「仕事を辞めたい」と言っているのか、夫の身に何が起きているのか、まずはその点をクリアにすることが大切です。
夫婦は助け合うもの!「夫を守るのも妻の仕事」
いきなり「仕事を辞めたい」と言い出した夫に対して、妻の態度はどうしても厳しいものになりがちです。しかし、よく考えてみてください。結婚生活とは夫と妻が互いに支え合ってこそ成立するものです。
ですから、家庭を守るのは夫の仕事であり妻の仕事でもあるのです。夫が「働けない」というのであれば、妻が働きに出れば良いではありませんか。
妻は「自分は女性だから」という理由で夫を支える責任を放棄してはいけないのではないでしょうか。夫がどうしても「仕事を辞めたい」という正当な理由があるのであれば、それを受け入れるのもひとつです。
もちろん、今までと生活環境は激変するでしょう。しかし、夫婦として家族としてこれからも夫と暮らしていきたいと思うのであれば、覚悟を決めましょう。
うつ病の前兆?仕事を辞めたいと言う夫への寄り添い方
つい先日までふだん通りに会社に出勤していたのに、なぜいきなり「仕事を辞めたい」なんて言い出すんだろう...夫の発言が理解できず、どうしたら良いか分からなくなってしまうのは当然です。
しかし、夫はもうずっと前からあなたに「仕事を辞めたい」と言いたかったのかもしれません。それでも家主としての責任感から、黙っていただけということも考えられます。
ではここからは、夫が仕事を辞めたいと思うのは一体なぜなのか?夫の心理状況について考察していくことにしましょう。
仕事が激務で心と体がボロボロになっている場合
夫が「仕事を辞めたい」というからには、よっぽどの理由があるはずです。残業の多い仕事ではなかったか、職場でトラブルを抱えていることはなかったか、ひとつひとつ聞いてあげることが大切です。
女性と違って男性は、しゃべることでストレスを発散することはほとんどありません。むしろ自分の内側にストレスを抱え込み、どうしようもなくなってしまってから爆発することが多いものです。
まずは、ここ最近の夫の状態を振り返ってみることから始めましょう。うつ病を発症する寸前なのであれば、メンタル的な治療が必要ですし、取り急ぎ休職させるという方法もあります。
夫の心と体の様子を細かく観察して、どのように対処するべきか、夫と一緒に近くの精神科などを訪れて相談してみると良いかもしれません。
独立して自分の実力を試したいという場合
心も体も元気で、今の仕事に対して特に不満があるわけではないのに「仕事を辞めたい」と言う夫もいます。独立して会社を興したい・自分の実力を試してみたいという場合です。
妻として、「安定した地位と収入を捨ててまで、うまくいくか分からない事業を始めるのは危険すぎる」と思うのは当たり前です。しかし、こうした決意を口にする時、男性はすでに心を決めていることがほとんどです。
妻に独立話を打ち明けるより前に、夫はすでに会社を辞めてしまっている可能性も考えられます。独立した場合にどのように夫婦で家計を支えていくのか、早急に今後の生活プランについての話し合いをしましょう。
外で働くのが向いていない・専業主夫になりたいという場合
男性は必ずしも外で働く方が向いている人ばかりとは限りません。精神的にあまり強くなかったリ、すぐに悩む癖があったり、オンとオフの切り替えがうまくできないタイプの人もいます。
そして時に「専業主夫になりたいから仕事を辞めたい」という驚きの告白をしてくることもあるのです。妻としては男として夫としてもう少し踏ん張ってほしいところですが、夫の性格についても考慮しなければいけません。
このまま夫を外で働かせていたら、いつか心の病で倒れてしまうかもしれないという危機感をおぼえるのであれば、「もう無理をしなくていい」と、ひとまず夫を安心させてあげましょう。
何年も職場を離れていた妻であっても、探せば正社員の仕事を見つけられる時代です。夫に頼りきってきた今までの生活を反省する良い機会と言えるのかもしれません。
夫が「仕事を辞めたい...」と言ってきた時の妻のNG行動
夫が唐突に「仕事を辞めたい」と言ってきた時、たいていの妻は「ふざけたことを言わないでほしい」と激怒するでしょう。しかし夫はふざけて言っているのではありません。
本気で仕事を辞めたいから正直にそう伝えているのです。では次に、夫が仕事を辞めたいと言ってきた時に妻が取るべきでないNG行動について見ていくことにしましょう。
「いいかげんにして!」感情にまかせて夫を責める
感情にまかせて夫を責めることは、夫を追い詰めるだけで何の良い効果も生みません。夫は悩みに悩んだ結果、妻に申し訳ないけれど仕事を辞めさせてほしいと告白してきたのだということを思い出してください。
力いっぱい夫を責めるのではなく、「なぜ会社を辞めたいのか、分かるように説明してほしい」と、冷静に話し合うようにしましょう。
妻は夫のパートナーであり、いつだって夫を支える立場にあるのだということを忘れないでください。
「もう少し頑張ってよ!」夫の意見を聞かずに励まし続ける
夫の言い分を聞かず、「いきなり辞めるなんて...そんなの無理!」「もう少しだけ頑張ってみれば?」といった励ましの言葉をかけるのもNGです。
あなたの夫はもう十分に頑張ってきました。頑張りすぎた結果、「これ以上は仕事を続けられない」と感じたからこそ、妻であるあなたに「辞めたい」と訴えているのです。
まずは「お疲れさま、今までとても大変だったね」という言葉をかけて、夫の苦労をねぎらいましょう。これからのことを話し合うのはそれからです。
「どうしてそんなに弱いの?」夫の人間性を否定するような発言をする
「なぜあなたは他の男性のように強くないの?」「仕事を辞めたいなんてどういうつもり?」という、夫の人間性を否定するような発言も絶対にしてはいけません。
夫の最も近くにいるのが妻であり、本来いちばんの味方であるはずの妻に自分を否定された夫は、立ち直れないほどのショックを受けてしまうでしょう。
夫の精神的な弱さを含めて、夫という人間を丸ごと受け入れる覚悟を持ち、この状況をどのように乗り越えていくか、夫婦で考えていくことが大事です。
妻がメインで働いてもいい!夫が仕事を辞めたいと言い出したら転職をすすめるのもアリ
「仕事を辞めたい」という夫に対する妻の反応や仕事を辞めたいと言う夫への寄り添い方、さらに夫が仕事を辞めたいと言ってきた時の妻のNG行動などについて解説してきました。
日本では特に、夫は「男だから」という理由で無条件に外で働くことを余儀なくされることがほとんどです。しかし、夫婦間で話し合いができていれば、どちらがメインで働いても良いのです。
ですから、夫が「仕事を辞めたい」と言い出したら、どうすれば家族みんなが笑顔でいられるかということを第一に考えて、冷静な判断をするようにしましょう。
妻がメインで働き、夫は主に家で家事(プラス育児)をするという構図は決しておかしくありません。または、夫に転職をすすめるという方法もあります。いずれにしても、夫婦で納得のいく答えが出せると良いですね。