「保険営業の仕事は大変だと聞いていたけれど、まさかここまでとは...」「自分次第で給与が倍に増えるって思っていたけど、実際はそんなに簡単にできることじゃなかった」といった声を聞いたことがありませんか?
保険営業の仕事は他の営業職に比べても格段にハードルが高い職業として知られています。目に見えない「保険」という商品を扱う仕事なのですから、無理もありません。
そこで今回は、保険営業の仕事を辞めたい人が減らない理由や保険営業の仕事を辞めたいと感じたら試したいこと、さらに他の職種にも生かせる「保険営業スキル」について紹介していきます。
目次
ブラックすぎる?保険営業を辞めたい人が減らない理由
保険営業というと、まず最初に思い浮かぶのは、昼休みに会社に挨拶まわりにくる「生保レディ」の存在ではないでしょうか。
生保レディは保険のチラシやパンフレットを片手に、保険の見直しや加入について説明する機会を伺っています。しかし残念ながら、生保レディの話に耳を傾ける人はほとんどいません。
そうした生保レディの様子を見ていると、保険営業の仕事の大変さ・つらさが何となく想像できるのではないでしょうか。では、保険営業を辞めたい人が減らない理由について詳しく見ていくことにしましょう。
歩合給に要注意!すぐに給与の大幅アップは見込めない
保険営業の仕事の多くは固定給制ではなく歩合給制であることがほとんどです。ですから、ノルマの達成にむけて頑張れば頑張るほど給与は上がっていきます。
とは言え、ひとつの契約が何千万円単位、月々の保険料が数万円という保険契約ですから、ノルマを達成するのは簡単なことではありません。
もちろん会社によって最低保証給与額の設定はありますが、努力が必ず結果に反映する世界ではありませんから、入社してすぐに給与が大幅アップするということはまず考えられません。
月に40万円、50万円という高額な給与を手にしているベテラン保険営業員も中にはいるでしょう。しかし多くの保険営業員はノルマを達成できず給与も上がらないままですから、「辞めたい...」と悩むのです。
「保険に入りたい」という人を見つけるのは至難の業
保険営業の仕事はまず、「保険に入りたい」と思っている人を探すところから始まります。誰もが「加入したいたい」と考えているわけではないところに、保険営業という仕事の難しさがあるのです。
一度でも保険に加入しようと考えたことがある人の多くは、事故や病気など何らかの「きっかけ」が原因で保険に入ることを決意します。つまり、何の前触れもなく「保険に入ろう」と思い立つ人はほとんどいないのです。
保険は「加入したい」と思ったタイミングが入り時なのであり、他人からあれこれ勧められて加入する人は少数派であると言えます。
このように、保険の需要を掘り起こす作業はとても骨の折れる仕事です。保険に興味がない人にいくらアピールしても、決して契約にはつながらないというのもつらいところです。
家族を巻き込んでまで成績を上げようと思わない
どうしても今月のノルマが達成できない、なんとかして成績を上げないと給与が減ってしまう・または会社にいられなくなる...という事態が頻繁に発生するのも、保険営業の仕事の特徴です。
そんな時は最終手段として「家族を保険に加入させる」という方法を取ることがあります。とりあえず一時的に保険に加入してもらい、翌月に解約してもらうといった流れを作るのでしょう。
たしかに、この方法を使えば一時的には成績を維持することができるかもしれませんが、「そこまでして保険営業の仕事を続けたいのだろうか?」という疑問もわいてきます。
いくら成績のため・給与アップのためとはいえ、仕事に家族を巻き込むのは気が引けると感じることでしょう。そんな時にも、「保険営業の仕事を辞めたい」と感じてしまうのでしょう。
どうやってリフレッシュする?保険営業を辞めたい人に試してほしいこと
保険営業の仕事を続けていると、数字に追われる毎日に耐えられなくなり、ある日とつぜん「辞めたい...」という気持ちに駆られることがあります。
しかし、どんなに大変な仕事であっても、いま辞めたいと思ったからといって「すぐに辞めます」というわけにはいきません。では、どうしても仕事に向かう気分ではない時はどうしたら良いでしょうか。
ということで今度は、保険営業を辞めたいと感じた時にぜひ試してみてほしいことについて考えていきます。
他業種で働いている友人に話を聞いてもらう
保険の営業の仕事に行き詰ってしまった時には、同業ではなく他業種で働いている友人などに話を聞いてもらうようにすると気持ちがスッキリするのでおすすめです。
「なぜ辞めたい」と思うのか、「本当に自分はこのまま保険営業の仕事を続けていけるのか」自分ひとりで考えていても答えが出ないこともあります。だからこそ他人に話を聞いてもらうのです。
保険営業の世界とはまったく別の世界にいる、他業種で働く友人であれば、あなたとは全く違った視点から良いアドバイスをくれるかもしれません。
心身ともにリラックスできる環境に身を置く
疲れている時や睡眠が足りていない時というのは誰でもモチベーションが下がりますし、イライラすることも多くなります。また、焦りばかりが先立ってしまい、良くない結果を招くことも多いです。
保険営業を辞めたいと感じやすくなるのも、心身ともに疲れ切った状態の時でしょう。ですから、辞めたいと思うと同時に体調もすぐれないと感じた時はまず、心身ともにリラックスできる環境に身を置くことを考えます。
週末は仕事を離れて少し遠出してみる、1泊2日の旅に出るというのも良いでしょう。疲れた心と体を癒すことができれば、「辞めたい」という気持ちも薄れるかもしれません。
心の底から大笑いして幸せホルモンの分泌を促す
人は笑うことによって免疫力をアップさせることができるということをご存知ですか?腹の底から笑うことによってナチュラルキラー細胞(NK細胞)が活性化して心と体を強くしてくれるのです。
保険営業の仕事がつらい、辞めたいと感じて後ろ向きになりそうになった時にはぜひ、笑顔に心身を立て直す力があることを思い出してみてください。
さらに心の底から大笑いすることで幸せホルモンの分泌も活発になりますから、「辞めたいと思っていたけれど、もう少し頑張ってみようか」というポジティブな考え方を取り戻せる可能性もあります。
他の職種に活かせる保険営業スキル
保険営業の仕事は他の職種や営業職に比べて格段にストレスの多い仕事であり、「辞めたい」と感じている人も少なくないと述べました。
また、上手に気分転換をすることが保険営業という仕事を続けていくうえで大切であるということもお伝えしてきました。
それでもやっぱり「転職」という言葉が頭を離れないこともあるでしょう。そこで今度は、他の職種に活かせる「保険営業スキル」について見ていくことにしましょう。
無視されても「めげない」メンタルの強さ
保険営業の仕事の最もつらいところは、「全てのお客様に話を聞いてもらえるわけではない」という点です。無視される、忙しいから後にしてほしいと断られることもよくあります。
しかし、ここでいちいち落ち込んでいては仕事になりません。「ダメなら次」を意識して、話を聞いてくれる人が見つかるまで辛抱強く、あきらめずに粘るしかないのです。
こうした「つらい現実に直面してもめげない」メンタルの強さは、他業種ではなかなか培うことができない素晴らしい能力と言えます。
保険営業の仕事を経験することによって、あなたは自分でも気づかないうちに、強い精神力を養っているのです。
契約が取れるまで「あきらめない」粘り強さ
お客様に話を聞いてもらうことができても、最終的に契約を結んでもらわなければ成績にはつながりません。とはいえ、無理やり契約書にサインさせるわけにもいかないのが保険営業のつらいところです。
しかしせっかく掴んだチャンスを見過ごすわけにもいきません。あなたはなんとかして契約締結にこぎつけるため、さまざまな特典やサービスを付加するなどして奮闘するでしょう。
このように、契約が取れるまであきらめない粘り強さも、保険営業の仕事に就き、毎日を必死に頑張っているあなたが身につけてきた大きな力のひとつなのです。
「営業が好き」というマインド
保険営業の仕事に関しては「続けられない・辞めたい」という思いがあるけれど、営業という仕事自体はこれからも続けていきたいと感じている人もいるでしょう。
営業の仕事はノルマや成績が給与に直結する厳しい世界です。しかしその厳しさを上回るようなやりがい・楽しさも同時に存在すると言います。
例えばお客様と信頼関係を築くことができた、お客様から頼りにされるようになったことによる嬉しさなど、人とじかに接する営業職だからこそ味わえる醍醐味があります。
そして「営業が好き」というマインド、ゼロから人間関係を構築し、良い状態をキープして仕事につなげていくことができる能力は、どのような職種にも活かせる武器になるのです。
保険営業に向いていないと感じたら!すぐに別の仕事を探す準備を始めよう
保険営業の仕事を辞めたい人が減らない理由や保険営業の仕事を辞めたいと感じたら試したいこと、さらに他の職種にも生かせる「保険営業スキル」について紹介してきました。
保険営業の仕事は他の職種・営業職と比べても非常にノルマが厳しく、何年も続けていくことが容易ではない職業のひとつです。また、向いている・向いていないという適性がハッキリ別れる仕事でもあります。
ですから、「自分は保険の営業向きではない」と感じたら決して無理をしないことです。心と体が悲鳴をあげる前に、転職の準備を始めるようにしましょう。
保険営業の仕事であなたが培ってきたノウハウは決して無駄になりません。転職先でさらなるステップアップを目指せる可能性があるということをぜひ、覚えておいてください。