仕事を辞めたい。
おそらく、現代を生きるサラリーマンの多数の方が、毎朝感じている気持ちではないでしょうか。
でも、辞めたいと思っても生活があるし…。
なにより辞めることを伝えるのが気まずくてなかなか言い出せない…。
と、お悩みではないでしょうか?
確かに、仕事を辞めるとなった場合いろいろ面倒なことが増えますね。転職先を探したり、退職願を書いたり、仕事を引き継いだり……。
そのなかでも最も気疲れするのが「初めに退職を切り出す」とき。
なにかうまい言い回しはないものか…。とお悩みのあなたにぴったりの、退職を告げる際のテンプレを集めてみましたのでご覧ください。
この記事を参考にして、すっきり辞められるよう手はずを整えてくださいね。
目次
退職時に使えるキラーフレーズ厳選2つ
実際に使ってみたキラーフレーズが2つあります、順を追って説明していきます。
- 「一身上の都合につき」
- 「親の調子が悪く、面倒を看るため」
最強の矛「一身上の都合」って?
まず最強の矛からご紹介します、「一身上の都合につき……」です。
一身上の都合、と言われてしまっては会社も同僚もそれ以上訊ねることはないでしょうし、訊ねてきたとしたらマナー違反です。
言い方やタイミングとしては、なるべく業務が立て込んでいない時間帯を見計らうか、上長の休み時間を狙うようにして、二人になれるよう呼び出します。
「あまり人に聞かれたい話ではないので」と付け足せば対応してくれるでしょう。
そのまま「退職したいと考えています」と述べ、理由を尋ねられたら正直に答えても良いですし、上記の「一身上の都合」を持ち出しても良いです。言いたくなければ言わなくても良いんです。
上長はその場で答えを出さず「ひとまず預かる」などと言うかもしれませんが、労働基準法上では退職の14日前に退職の意向を示していれば退職できます。
極端な話ですが、14日後のあなたに出勤を命じられなくなります。つまり企業が「辞めていいよ」と言わざるを得なくなるのです。
ただ、円満退社を望むのであれば引き継ぎや挨拶もありますから、三ヶ月前がマナーにはなっていますので、そこに配慮したうえで退職の時期を決めてくださいね。
最強の盾「親の調子が悪く――」って?
先程の「一身上の都合」で大抵の場面は切り抜けられるでしょう。例えば退職願などの書面上でも退職の理由を事細かに書く必要はなく、簡素に「一身上の都合につき……」と書いてしまえば終わりです。
しかし、対人間となれば話は別です。中には本当の理由を知りたがる人もいるでしょうし、あなたに直接食い下がって聞いてくる人もいるでしょう。
そうした人には最強の矛「一身上の都合」が通用しません、では対処法はないのでしょうか。
曖昧に笑ってごまかすしかないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
最後の手段には最強の盾、「親の調子が悪くなって、実家に帰ることになりました」を使いましょう。
日本は高齢社会、加えて家族のつながりを重視するので、こう言われて違和感を覚える人は少ないです。
退職においてもこうした理由で辞める方は多く、介護離職として社会問題にもなっていますね。
こうした大きな動きをみても、この理由を持ち出されてそれ以上追求する人はそういません。
逆にあなたが離職する方を見送る側だった場合に納得できる理由を考えてみるとわかりやすいですね。
そして、不必要に追求するのは社会通念上マナー違反となっていますから、あまりにしつこく聞いてくる方にははっきりと「常識的ではないです」などと言ってしまっても良いでしょう。
ところで、マナーと言えば辞める際に考慮すべき退職のマナーも存在します。
最後にあなたに抱く印象を大きく左右するポイントにもなりますので、目を通しておきましょう。
退職時、気持ちを伝えるときのマナーって?
ここまで退職の言い方など、効果的なフレーズを見てきましたが、今度は具体的なマナーについて見ていきましょう。
大きく分けて退職の流れは
- 退職願の作成
- 上長へ提出、返事待ち
- 受理後の引き継ぎ業務、挨拶回り
- 退職当日
といった形を取るのが一般的です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
退職願の作成に関するマナー
本来であれば筆ペンなどを用いて手書きで綴るのがマナーではありますが、現代ではそこまでする人も少なくなりました。
ネットで「退職願 テンプレ」などと検索すればすぐに退職願のエクセルテンプレートを見つけられます。
会社名や社長名、役職名、あなたの氏名を打ち込むだけで簡単に退職願を用意できるようになっていますので、そうしたものを印刷すればよいでしょう。
むしろ渡す際ですが、印刷された紙をそのまま渡すのは止めましょう。表に退職願と書いた封筒を用意し、その中に三つ折りで退職願を封入します。
ここで注意なのが「退職届」や「辞表」ではなく「退職願」です。
退職届や辞表というのは役職がついていたり、重要なポジションを占めている方が提出するものです。
間違っても平社員の立場で辞表を提出しないようにしましょう。
上長へ提出、返事待ち
退職願を用意したら、上長を呼び出して提出します。
あまりないケースだとは思いますが、この際「受け取れない」などと言われても狼狽えないようにしましょう。
受け取られなくても退職願を提出したということは辞意の表明にほかなりません、労働基準法上、企業が受け入れるか受け入れないかは関係なく、労働者が辞意を表明するかどうかが重視されます。
そのことをきっちり伝え、可能であれば更に上の上長を呼び出し、受け取ってもらえなかったことを告げつつ退職願を渡しましょう。
なぜこんなことを書くかというと、一昔前にはよくあったことだからです。
「退職願を受け取ってもらえなければ退職できない」と思い込む労働者を都合よく使おうという企業が蔓延っており、また労働者も制度をよく知らなかったためこうした横暴がよく見受けられました。
上長からすれば、離職者がでるのは自分の査定にも響きますからなるべく避けたいという心理があります。
でも、そんなことは関係ありません、しっかり辞意を表明し、退職の意向を更に上の役職の方にも伝えることで話はスムーズに進みます。
受理後の引き継ぎ業務、挨拶回り
スムーズにせよ、ごたついたにせよ、ひとまず受理はしてもらえました。
次は自分が退職した後に困らないよう、自分が担当している業務の引き継ぎを行っていきます。
基本的には上長から「~~へ引き継ぎを行ってくれ」という指示があるのでそれに従います。
同時に、営業などであれば関係の合った取引先の方へお礼参りに伺います、手土産はなくても構いませんが、特別思い入れのある方やお世話になった方、今後も付き合いのある方にはお渡ししましょう。
特に注意なのが、転職後も同じ職種に就く方。
ここでお礼参りが不十分だと社外の関係者は「転職なんて大事なのに一言もなかった。所詮前社のルート営業で来ていただけか」と信頼を失うことにもなりかねません。
しっかり個人対個人として礼節を尽くすことで、今後のあなたのためにもなります、ぜひ欠かさないようにしましょう。
同様に、社内の方にも礼節を尽くすことであなたが退職後に困ったことが起きた際に力になってくれるかもしれません。
立つ鳥跡を濁さず、という言葉にもあるように、来たときよりも増えた人間関係を切らないよう心がけたいものですね。
退職当日
いよいよ当日、みんなの前で挨拶をする機会があるかもしれませんし、送別会が開かれているかもしれません。
そうした集まる機会を設けてもらえた場合は、あまり深く退職の理由を話さず話せることだけ話して、感謝の言葉で締めくくるようにしましょう。
集まりのあとに個別で理由を伝えたい方に「実はこうした理由で辞めるんだ」ということを伝えれば、今後の関係にも憂いを残さずに済みそうです。
逆に、そうした集まりが用意されていなかった場合は、一人ずつ簡単に挨拶をして感謝の言葉を述べるのが良いです。
そしていずれの場合であっても菓子折りを持参するのがマナーですので、メモで簡単に感謝を綴り、なるべく全員が食べられるよう小分けされたお菓子を置いて去りましょう。
いっそ挨拶をしないというのはアリ?
これは社会人としてあってはなりませんので、絶対にやめましょう。
あなたの心象が最悪になるだけでなく今後のためにもなりません。
悪評が広まってしまえば、転職先でも肩身の狭い思いをするかもしれませんし、特に同業他社へ移る場合は絶対に避けましょう。
後顧の憂いを残さないよう、どんなに憎たらしい職場であったとしても菓子折りと感謝のメモくらいは残していくのが大人のマナーです。
まとめ
ここまで退職時のうまい言い方やマナーについて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか。
退職は非常にセンシティブな事柄ですから、慎重に事を運ばないと簡単に人間性を疑われてしまいます。
でも、それは裏を返せば「綺麗な辞め方」さえ心得ておけば最後にあなたの株がグッと上がることを意味しています。
ぜひ、この記事に書かれていることを参考にして、円満な退職とよりよい未来を手に入れてくださいね。