夢に向かって前進しようと決めたときや、新しいプロジェクトを立ち上げるときなどに、「目的」や「目標」について考えることがあるでしょう。
目的も目標も、「何かを目指す」という点では共通しています。ただ、それぞれの言葉の意味は少しずつ異なっているのをご存知でしょうか。
目的とは「最終的な到達点として目指すべきところ」であり、目標には「最終目的にたどり着くための通過点・直近で目指すべきところ」という意味があります。
では、目的と目標の違いを把握したうえで、目的と目標を自分の中に落とし込むメリットや、効率的にゴールを目指す方法、途中で挫折してしまう理由などについて、くわしく解説していきます。
目次
自分の中に目的と目標を落とし込むメリット
目的と目標は同じように見えて、それぞれ異なる性質を持っています。そして、具体的な目的と目標を意識して行動することが、目指すゴールにたどり着くための最短コースになるのです。
では、目的と目標を自分の中に落とし込むことによって得られるメリットについて見ていくことにしましょう。
最終目的地にたどりつくまでの大まかな道筋が見える
目的を設定し目標を決めることによって、最終的に目指すべきゴールにたどり着くまでの、大まかな道筋が見えてきます。
自分の頭の中で漠然としていたイメージ、会議中に議論されていた全体像が、目的と目標を設定したことによってくっきりとした姿をもって見えてくるのです。
目的と目標を自分の中に落とし込むことは、目指すもの(目的)とその通過点となるポイント(目標)をしっかりと意識して行動するきっかけになると言って良いでしょう。
自分が具体的に何をすべきか見えてくる
目的と目標の違いを知り、目的と目標を設定することは、「大きな夢を実現するためには具体的にどんなふうに行動すべきか」ということを教えてくれます。
メンバー一丸となって目的の達成に邁進しようというのであれば、明確な目的と目標が示されることによって全員の士気が高まります。
目的と目標の違いをしっかり認識し、目的と目標の意味を正確にとらえることによって、目指す地点に到達するための正しい道が見えてくるでしょう。
仮に途中で失敗しても軌道修正ができる
途中で失敗しても軌道修正できる余地を残すためにも、目的と目標の違いを知り、あらかじめ目的と目標を設定しておくことは重要です。
ゴールとなる目的を設定し、目的地にたどり着くまでの長い道のりを迷わず進んでいけるように、適宜「目印」となる目標を置いていきましょう。
目標をひとつひとつクリアしていくことで、迷うことなく目的地に向かっていくことができます。目的と目標を見失ってしまわないように日々、目的と目標を思い返すようにしましょう。
目的と目標の違いを理解してゴールを目指す方法
目的と目標の違いを理解することができたら、いよいよ最終目的地に向かって前進していきます。
では、目的と目標を見据えながら、まっすぐにゴールを目指すための方法について紹介していきましょう。
定期的に振り返り・自己チェックをおこなう
着実に目標をクリアし、目的地を目指して進み始めたら、定期的にこれまでの道のりについて振り返りと自己チェックをおこなうことが大切です。
とにかく前進し続けることも大切ですが、大きく軌道がずれていないか、本当に目的地に近づいているかを確認することによって、致命的なミスが発生することを事前に防ぐこともできます。
また、定期的にこれまでの道のりを振り返ることによって、自分やメンバーの頑張りを具体的に知ることもできますから、モチベーションアップにもつながるでしょう。
目に見える「成果」が出るまで続ける
明確な目的と目標を設定していても、すぐに目に見える成果が出ない場合もあります。そんな時は「まだ道半ばである」ということを思い出して、今すべきことを淡々とこなしていきましょう。
前進し続けていれば、いずれ必ず何らかの「結果」が出るはずです。決して「どうせダメなんだ...」とあきらめたりしてはいけません。
まずは何らかの成果が出るまで、がむしゃらに行動してみることです。悩んでいる暇などありません。「今」できることに全力を投じていきましょう。
「成し遂げねばならない」ではなく「成し遂げたい」という意識を持つ
目的や目標を達成するためにもうひとつ、大切なことがあります。それは、「成し遂げなければならない」ではなく「成し遂げたい」という意識を持つことです。
「~ねばならない」と考えているうちは、誰かに指示されて動いているということになります。一方、「~したい」というのは、自分の意志で動くということです。
スタート地点に立ったらまず、定めた目的と目標は「他の誰でもない自分のものなのだ」という意識を持つようにすると良いでしょう。
目的と目標の違いが分かっているのに挫折してしまう理由
目的と目標の違いをきちんと理解して、自分では何の問題もなく進んでいるつもりでいたのに、思うようにゴールにたどり着くことができず、途中で挫折してしまうことがあります。
このような失敗はなぜ起きてしまうのでしょうか。目的も目標もきちんと設定しているはずのに失敗してしまう...もしかすると、問題は自分自身の内面にあるのかもしれません。
目的と目標の設定が適切でない
設定した目的と目標は本当に適切なものであるかどうか、まず見直してみましょう。自分の実力に対してハードルが高すぎたり、スケジュール的にムリがあったりすることはないでしょうか。
高い志を持ち、よりレベルの高い山を目指そうとするのは決して悪いことではありません。むしろ、自分をさらに高めるための刺激になるでしょう。
しかし、目的と目標を決めるうえで「高すぎる目的・高すぎる目標」は、目的・目標達成の大きな障害になることがあります。ぜひ、自分のレベル感に合致する目的・目標を立てるようにしましょう。
口ばかりで行動していない
「ぜったいに成し遂げてみせる」「必ずうまくいく、だから頑張ろう!」と、気持ちは目的と目標の達成に向かっているのに成果がついてこない場合があります。
口では大きなことを言っているけれど、実は行動が伴っていないというケースです。自分でも「結果が出ないのは積極的に動いていないからだ...」と、自覚があるはずです。
口ばかりで行動しないのであれば、目的も目標も最初から立てなかったのと同じことです。あらためて、自分は「何をしたいのか?どこに向かうべきなのか?」考えてみるのも良いかもしれません。
計画通りにいかないことにイライラして挫折
自分のレベル感に合った目的と目標を立てて、適当な時期に振り返りをおこなって進捗状況もチェックしているのに思うような成果が出ないこともあるでしょう。
やがてイライラが爆発して、「もうどうでもいい!」と、すべてを投げ出してしまうことがあります。完璧な計画を立てたはずなのに物事が思うように進まないと、人はどうしても焦りを感じずにはいられません。
気持ちにゆとりを持ち、「少しくらい予定外のことが起きても大丈夫」「歩みを止めなければ、何らかの結果が出てくるはず」と、自分を励まして前進し続けることが大切です。
目的と目標の違いを知って、効率よくゴールを目指そう!
目的と目標の違いを把握したうえで、目的と目標を自分の中に落とし込むメリットや、効率的にゴールを目指す方法、途中で挫折してしまう理由などについて、くわしく解説してきました。
目的と目標を決定する際には、自分やチームが今後どうなっていきたいのかを具体的にイメージすることが欠かせません。
目的と目標の違いを知り、効率よくゴールを目指せるように日々奮闘していきましょう。