FX用語「パリティ」を詳しく解説。パリティを意識した取引方法とは。

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他では使われない、他とは違う意味で使われる用語がFXでは多くあります。

その数は多いため初心者だけでなくトレーダーとして取引を一定以上続けた方でも分からない用語はあるでしょう。

パリティと呼ばれる用語もその一つであり、使われ方の関係で中には熟練のトレーダーすら知らずに取引を続けた方がいるかもしれません。

ではFXにおいてパリティとはどういう用語なのでしょうか。

パリティの意味は等しい

パリティは等価性、等しい、同等といった意味を表す言葉です。

用語としては情報系、ITで用いられており奇数、偶数の比較をして通信に問題がないか比較する役割を持っています。

誤りを確認するという意味でパリティチェックと呼ばれることもあるのです。

仕組みとしては非常に単純であり、それ故に単純な通信であれば良いですが複雑になると使えません。

FXでは節目として使われるパリティ

FXの取引対象は通貨ペアとなっており、ペアという名の通り2つの通貨が合わさり表示されています。

パリティとはこの通貨ペア同士の価値、レートが等しくなる意味を指すのです。

レートが等しくなっていればどちらで売買しても必要な金額は同じとなります。

表示により基準となる数字は変わりドルの場合は1、円の場合は100です。

つまりドル円の場合は100であり、ユーロドルの場合は1となります。

100円=1ドル、1ユーロドル=1アメリカドルの時がパリティです。

1ドルが1円の時にパリティではないため気をつけましょう。

例え数値が1でもズレればパリティにはならなくなります。

FXにおけるパリティの存在する意味

しかしFXの相場において使われる必要がなければパリティという言葉も存在する意味はありません。

言葉としてある以上、FXにおいてパリティは相場で取引する一つの情報となります。

FXで取引に意識される節目

FXの相場では多くのトレーダーにより節目が注目されています。

節目とは単にキリのいい数字から抵抗線、高値、安値と様々です。

人間の心理的にキリのいい数字は意識しやすくなっており、高値や安値は動きの目安となるため意識されやすくなっています。

節目は動きに変化の起きるラインとなっており、節目を抜けると大きな動きを見せやすいのです。

トレンド相場において抵抗線が抜かれると転換、終了の目安となるのも節目なのが理由となっています。

前回の高値、安値を超えたら大きく抜けた方向に動くのも同じ原理です。

様々な手法はありますが、どの取引でも結局はこの節目が関わるといえるでしょう。

パリティは投資家達に意識される節目

FXにおけるパリティも節目の一種となっています。

パリティは通貨ごとのレートが等しくなる状態であり、レートとしても丁度キリのいい数字になるでしょう。

何より他のキリのいい数字と違い、円で考えれば100を抜けるかどうかになります。

言い方を変えれば3桁が2桁になるかの節目となるため、特に重要視されやすいのです。

もしパリティのレートを抜けたら重要な経済指標が発表された時のような大きな動きを見せる可能性も高いでしょう。

しかしトレーダーとしては「通常の節目より大きな節目」という認識で考えれば問題はありません。

パリティを意識した取引

実際にFXでパリティを利用する際はどう取引すればいいでしょうか。

節目の抵抗と考え逆張りをする

節目は抜ければ大きく動きますが、抵抗も強く簡単に抜けないケースが多いでしょう。

現在100円以上の通貨ペアとなれば、100を切らないようにと下がっても上がる可能性は高くなります。

逆に現在は100円以下の通貨ペアとなれば、100を超えないようにと下がる可能性は高いです。

そのためトレーダーからすれば跳ね返るのを予想して逆張りで取引に入れます。

しかし本当に抵抗線へ来て逆張りをすると、抜けた時に大きな損失を出してしまうでしょう。

取引の仕方は普段節目で跳ね返る時と変わりません。

跳ね返ったのを確認し、進行歩行へ動いたところを見計らい取引しましょう。

抜けるのを確認して順張り

抜ければ大きく動くと考えれば、抜けるのを狙って取引するのが基本といえます。

取引のやり方としては該当する通貨ペアがパリティ付近まで来た場合、抜けるのを確認するまで待ちましょう。

抜けて動いたと確認した後に順張りをすればいいです。

動きによっては1回の取引で大きな利益を期待できます。

気をつけたいのはパリティを抜けたところでも他の節目と同じように「だまし」が存在することです。

抜けたと見せかけて反転し、抜けていない状態に戻ってしまうケースは考えられます。

ポジションを持つ時は明確に抜けたと判断できる時にし、損失が大きくならないように損切りポイントを忘れずに入れておきましょう。

個人だけでなく国の動きも意識する

パリティの節目を意識するのは個人投資家だけではありません。

銀行を始めとした国の金融機関も意識しているのです。

パリティより上にある場合、抜けさせたくないと介入する場合もあるでしょう。

そのためパリティの近い通貨ペアで取引している場合、通貨を扱っている国がどういう情報を出しているか確認しておいた方がいいです。

気になる情報を確認できた場合はポジションを持たないようにするか、反転を狙って逆張りを考えましょう。

抜けた後に介入して無理に戻すケースも考えられるため、なかったからと安心してはいけません。

重要な動きの時は意識しない

FXの相場は時に政治、経済の情報で普段では考えられない動きを見せる時があります。

リーマンショック等のショックが代表的なものであり、それまでの相場を無視する程の大きな変動を見せるのです。

変動の度合いによってはパリティをあっさりと抜いてしまう場合があります。

しかし大きな変動の時は相場が異常事態ということもありパリティが意識されることはほとんどありません。

異常事態の時はパリティを狙って取引を考えない方がいいです。

最も相場の動きが凄まじいため、そちらに意識を持っていかれてパリティを意識する暇はないでしょうが。

ショックだけでなくアメリカの雇用統計といった重要とされる経済指標であっさり抜ける可能性もあります。

大きく動く経済指標の場合は意識される可能性は低く動きがある間意識する必要はありません。

しかし抜けた後にパリティで意識される方向は逆になるため、超えた意味で意識される可能性は考えられます。

抜けた後のパリティは意識しておいてもいいでしょう。

パリティを意識する必要はない

しかし普段FXを取引している上でパリティを意識する必要はありません。

FXの相場は普段大きく動かないためパリティにまで値動きが到達することはまずないからです。

年の流れにより異なりますが通貨ペアによっては年単位でパリティに到達しないのは珍しくありません。

通貨ペアによっては一度もパリティへ到達したことのない種類も存在します。

パリティを意識した取引ができる機会は少ないのです。

FXで取引する場合はパリティではなく取引のやり方から大きく動く可能性のある経済指標や情報に注目しましょう。

パリティに近づいている通貨ペアは意識してもよいですが、近づいている時点でその通貨と国に何かしら起こっていると考えた方がいいです。

一度も到達したことのない通貨ペアが到達したと考えれば、それこそ相場の動きに何かしら変化があったと考えられるでしょう。

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