医学生が大学生活で気を付けたい事。講義や試験について詳しく説明。

ここでは医療系大学に進学した人が、勉強面で注意しなければならないことについて書きます。

医療系大学、学部としては、医学部、歯学部、薬学部、看護学部など、卒業プラス国家試験合格を目指す学部です。

国家試験に合格しないと、医師、歯科医師、薬剤師、看護師になれない、ならないと大学に来た意味がない。

そういった人のための情報です。

できればこれから大学生になるお子さんをお持ちの保護者の方もお読み下さい。今の大学は昔の大学とかなり違います。

「国家試験に受かる」

これを目標とするには、大学の勉強で何に注意して、何をやればいいのでしょうか?そして何をやってはいけないのでしょうか?

ここではより効率のいい勉強の仕方のヒントになることを書いていきます。

効率がいい、とは「国家試験の勉強の負担を軽くする」ということです。

どの学部でも最後の一年は国試に向けてラストスパートをするのですが、誰もが成績が伸びるというものではありません。

国家試験を効率よく、一回で突破するためにはどうするか、なるべくリスクを減らして国家試験を受験するためにどうするか。

医療系学部の学生は、他学部と比べて「やらなければいけないこと」がたくさん設定されています。

他学部、例えば理学部、法学部等々の学部では、「勉強しようとしなかろうと自己責任。ただし勉強したい学生には全面協力するよ。」というのが教育スタンスです。

しかし医療系学部では、国家試験合格率が受験生集めに影響しますし、学費を払っている保護者の方々から「なんのためにその大学に入れたのか」というクレームが来ます。

必然的に、進級、卒業などを厳しくして、国家試験合格率を上げる、または学生に勉強せざるを得ない状況におく、という環境を作ります。

ですので、他学部出身の方が深く考えずに無責任なアドバイスを送ると、学生は不幸なことになってしまう可能性があります。

講義について

国家試験に向けて、基本はまず講義です。最近では、講義回数は文部科学省から厳しく決められています。

一昔前は、休講、つまり講義をする側の事情で講義が休みになることが度々ありました。

休んだ分はよほどのことがない限り補てんされることはなく、講義によっては予定15回のうち8回しか講義がなく、あとは休講、ということもありました。

しかし最近は、休んだ分はちゃんと補講としてやるように文部科学省から指導されています。

つまり、12回なら必ず12回講義がありますし、15回なら15回きっちりやることになっています。

出席に注意

最近の講義、特に医療系では講義の出席を取るケースが多いようです。

休みたければ休んでよい、試験でそれなりの点数を取れれば単位はもらえる、というのが大学生の基本ですが・・・・・。

出席を取らない、出席は自由、ということになると、当然出てこない学生は増えます。

少子化によって大学に幅広い学力の学生が入ってくるようになると、昔のように出席しなくても成績が良いという学生が減り、出席しないと成績はどん底、という学生が増えます。

そのため、国家試験合格率が大学の評価に直結する医療系大学では学生を出席させるために、毎時間出席を取る傾向があります。

欠席回数がある回数を越えると、試験が受けられなくなります。

試験に受かる受からない以前に、試験が受けられなければ、その時点でその講義の単位は取れません。

医療系学部ではほとんどの講義が必修ですので、欠席回数がかさむ講義があると、それはすぐに単位不認定、留年に直結します。

なんだかんだ理由をつけて講義というものは休みたくなるものですが、とにかく出席は大切です。

指定された教科書は必ず、参考書はなるべく買う

講義の中で、国家試験に出る内容を網羅的に解説することは、時間的にまず無理です。

講義では、その事柄の入り口と考え方だけ触れる、ということがあります。

そういう場合では、「教科書の○ページに詳しくのっています。」という言葉で終わらせる場合があります。

これは手抜きではなく、与えられた講義の時間、コマ数では全てを講義することが不可能なため、入り口だけを示して、あとは自学で、ということです。

ですので、シラバスに掲載されている教科書は必ず購入、参考書はなるべく購入して下さい。

講義では入り口のみを示し、その後の深い内容が教科書に書かれていると、十分試験に出る可能性がありますし、国家試験にも出る可能性があります。

板書だけをノートに取るのはダメ

最近では、レジュメを作成して、スライド投影で講義を進めるケースが少なくありません。

レジュメがあるから、で安心してはいけません。

板書の場合もそうなのですが、板書を全てノートに書いてあるから安心、などと思ってはいけません。

レジュメに書かなくても、黒板に書かなくても重要なことはいくらでもあります。

そういう事は、口で説明する場合もあります。だから、教員が講義で話していることは、ポイントだと思ったらノート、レジュメにメモして下さい。

「大事なことはレジュメに書け」「大事なことは板書しろ」というクレームもわからないではありませんが、それを全て行うと、レジュメが教科書くらいの量になってしまいますし、板書も時間がかかりすぎて講義の進行に弊害が出ます。

教員の言葉には注意し、あれ?と思ったらすぐにノートにメモを取って下さい。

試験について

大学の試験は、情報量、教員との駆け引き、などと言われますが、そういう言葉に惑わされないようにしましょう。

医療系大学の試験は、単位を取れば安心というものではありません。

そこで学んだことが国家試験に出ますので、試験に通ればそれでよい、となりますと、後でかなり苦労します。

再試は避ける

定期試験の科目数が多いと、本試験で合格を狙う科目と、本試を捨てて再試で合格を狙う科目を分ける学生が医療系学部にいます。

これは、非常に危険です。

前年まで、「あの講義は再試で全員通す」という情報があっても、年度が変わると、前年とちがう方針になる場合があります。

最初から再試狙いですと、再試で失敗したときには即留年決定です。とにかくまずは本試勝負のつもりで試験準備をしましょう。

不正行為は絶対にダメ

年齢が上の方の中には、試験のカンニングをあたかも武勇伝のように語る人がいます。

絶対にやめましょう。

一科目で不正行為が発覚すると、その試験期間に受けた試験全てが単位不認定となる大学がほとんどです。

周囲の人の答案用紙を見るのは証拠が残らないと思っている人、それは甘いです。

マークシートですと、間違った解答のパターン解析などを、大学側はやっています。

詳しくは言えませんが、そのパターンはほぼ確実に他人の答案を見ていることを示しています。

また、試験監督の経験を積むと、なんとなくそういう学生はわかります。

試験監督を行う教員の横の情報交換で、あやしい学生についての情報は共有されます。

不正行為は絶対にやめましょう。

単位を取るためだけの試験対策はダメ

講義の試験を通れば単位が取れて、それで終わり。

医療系学部ではそうもいきません。講義の内容は国家試験に直結します。

単位を取ったとしても、その内容が頭から消えれば、6年次の国家試験対策で遅れを取ります。

講義の予習もできればやった方がいいのですが、むしろ講義の復習に力を入れて下さい。

ちょっと時間をかけるだけでいいのです。それだけで、国家試験対策のスタートが多少楽になります。

単位を取るためだけの勉強はなるべく避けましょう。

留年について

留年はどうしても避けたい、マイナスのイメージしかないのですが、医療系学部ではそうとも言えません。

少子化によって、大学に入学するための学力がかなり低くても合格・入学できるようになりました。

そのため、ギリギリで進級する学生が最近増えています。

しかし、6年次の卒業試験、そして国家試験で、ギリギリで進級してきた学生はまず助かりません。

留年すると、時間もかかるしお金もかかりますが、むしろ留年時にもう一度基礎から学力を作り上げるというのも手です。

4年生次に留年したとしても、ギリギリで5年生に進級した同級生は多くが6年生あたりで留年、卒業試験不合格になり、結果的に追いつくことが可能です。

まずは1年次より、ギリギリではなく余裕を持って進級することが大事なのですが、それができなかった場合は無理した進級をするよりも、留年で土台がためをした方が良いケースもあります。

国立であればともかく、私立であれば学費がかなりかかってしまうのが医療系大学です。

ストレート卒業、ストレート国試合格を目指すのは当然ですが、自分の目標はあくまで国家試験合格です。

国家試験に合格するためには、かなりの基礎学力を必要とします。

一般的に、中堅私立医大の医学部、歯学部、薬学部に入学する学生の場合、大学入試よりもはるかに厳しい勉強をしなければ国家試験には受かりません。

医療系学部に入学するということは、ある程度楽しみを犠牲にしてでも勉強をしなければならない学生生活を覚悟するということでもあります。

いつかは卒業できる、という時代でもありません。昔も大学に在籍できるのは最大何年、という縛りはありましたが、最近では、同じ学年を何回以上できない、という縛りがある大学もあります。

昔は、トータルで何年、という縛りでしたが、最近ではちょっと違うのです。

例えば、同じ学年を3回以上できないという大学の場合、ストレートで6年生まで来ても、2回留年すると自動的に退学(厳しいところでは除籍)という所もあります。

豆知識:退学と除籍の違い

退学、中退と除籍について豆知識的に書いておきます。

退学、中退すると、その学生が入学した情報、取った単位などは大学側に保存されます。

ですので、別の大学にあらためて入学した場合、中退した大学で取った単位が使える場合もあります。

そして、履歴書には「○○大学中退」と書くことができます。

ですが、除籍になると話が変わってきます。

除籍の場合、その学生の取った単位などの記録が全て無効となります。

つまり、別の大学に入ったとしても、前の大学で取った単位が使えません。

そして履歴書的には最終学歴が大学中退ではなく、高卒になってしまいます。

大学に入学したこと自体の記録が消えてしまう、それが除籍だと認識して下さい。

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