肌をカミソリで剃った結果、赤みやプツプツ、傷などができてしまうことをカミソリ負けと呼びます。
カミソリは簡単にできる自己処理方法の1つですが、繰り返すことでカミソリ負けしやすくなり、色素沈着などができてしまうことも。
カミソリ負けするのは肌質のせいなのか、カミソリ負けを回避する方法がないのかが気になります。
今回は、カミソリでの自己処理で起きる、カミソリ負けへの対処法を紹介します。
目次
カミソリ負けしやすい肌とは?
カミソリ負けをするのは肌が弱いからなのでしょうか。
肌さえ強ければカミソリ負けすることもなく、継続しておこなっても大丈夫なのでしょうか。
まずは、カミソリ負けしやすい肌の特徴を挙げていきます。
もともと肌が敏感な人
まず覚えておいてほしいのは、カミソリでの自己処理は肌への負担が大きい方法だということです。
安価なカミソリが手に入りやすく、自宅で手軽に処理できることから人気ですが、肌トラブルは多数あります。
もともと肌が敏感で肌トラブルが起きやすい方は、特に控えた方がいい処理方法になります。
肌が強くても何かしらのトラブルがある人
カミソリ負けはもともと肌が弱い人だけのものではありません。
たとえば、日焼けした後は肌が炎症を起こしていますので、普段は肌が強い方でもカミソリ負けするリスクがあります。
ほかにも、ニキビが吹き出物が多いときなどは突起部分が傷つきやすくなっており、出血してしまうこともあります。
生理前、生理中の人
女性の生理前や生理中はホルモンバランスが乱れやすく、肌はいつも以上に敏感になります。
カミソリでの処理をしてカミソリ負けが起きてしまい、そのすぐ後に生理がくることもあります。
生理前で肌がデリケートになっていたのでしょう。
精神的にもイライラしやすく、小さな毛が気になって強く剃ってしまうこともあります。
生理前や生理中の女性は普段の肌状態にかかわらず、カミソリ負けしやすいと思っておきましょう。
毛が濃い、毛深い人
毛質がカミソリ負けのしやすさに関係しているわけではありませんが、毛が濃かったり毛深かったりすると、何度も同じ箇所を剃ることにつながります。
同じ箇所に繰り返し負担をかけることで、赤みやプツプツができやすくなります。
また、このような毛質の方は強く剃ったり、毛流れと逆に剃ったりする傾向にあり、さらにカミソリ負けを引き起こしやすくなります。
肌が白い人は目立ちやすいので注意
カミソリ負けの症状の1つに、赤く腫れる、赤いプツプツができるといったものがあります。
できてしまうと自分の肌に自信がもてず、憂鬱な気分になるでしょう。
顔の場合は濃い化粧をすることも避けなければならないため、隠しにくくなります。
特に肌が白い方は赤みが目立ちやすいため、恥ずかしく感じてしまうかもしれません。
自己処理によるカミソリ負けを防ぐ方法(準備編)
カミソリ負けは肌質にかかわらず誰にも起こり得ることですが、正しい方法でカミソリを使うことである程度防ぐことは可能です。
ここからは、カミソリ負けを防ぐ方法を紹介します。
まずはカミソリ処理の準備シーンから見ていきましょう。
肌を清潔にしてから処理
外から帰ってきたばかりの肌、手で触った肌、メイクをした肌、これらは基本的に汚れています。
汚れた肌にカミソリをあてて傷がつけば、そこから雑菌が入ってしまう可能性も。
まずは肌を清潔にしてから処理をおこないます。
低刺激の石鹸などを使って顔や体を洗い、タオルで優しく水分をとることが大切です。
毛を柔らかくしてから処理
毛は柔らかそうに見えて意外としっかりしています。
肌や毛を温め、水分を含ませて柔らかくしてから処理するとカミソリ負けしにくくなります。
ただし、長時間の入浴後は肌がふやけすぎてしまい、角質も削れやすくなっています。
入浴後におこなう場合は長風呂は避け、入浴後以外におこなう場合は蒸しタオルを使うなどして適度な柔らかさを心がけましょう。
シェービング剤やクリームで肌を守る
カミソリの滑りをよくするため、肌を保護するためにもシェービング剤やクリームをつけることは重要です。
間違っても乾いた肌にカミソリをあててはいけません。
お風呂場でボディーソープをつけた状態でそのまま処理する人は多いですよね。
ボディーソープはカミソリの滑りはよくなりますが、シェービング剤と違って肌を守る機能が弱いです。
それどころか、ボディーソープによって肌の皮脂が奪われて乾燥しやすくなり、肌が傷つきやすくなります。
カミソリで処理する際は、専用のシェービング剤やクリームを使った方がカミソリ負けを回避できます。
量をケチらずたっぷりつけることも大切です。
自己処理によるカミソリ負けを防ぐ方法(処理編)
では、いよいよカミソリで剃っていきます。
剃る際は慎重によく注意しながら処理するようにしましょう。
毛の流れに沿って剃ること
毛は処理したい部分によって流れがあります。
毛の向きに逆らった「逆剃り」は深く剃ることができますが、カミソリの刃で毛穴を傷つけやすく負担の大きい方法です。
毛の向きに沿るようにするとカミソリ負けを回避しやすくなります。
同じ箇所を何回も処理しないこと
カミソリ処理は1回でも肌への負担がありますので、繰り返し何度も処理するのはNGです。
適当に何回も同じ箇所を処理しないように、明るく毛がよく見える場所で処理することも予防策の1つになります。
力を入れずに優しく剃ること
ムダ毛をしっかり処理しようとするあまり、つい力を入れてしまうことがあります。
カミソリは立派な刃なので、力を入れると毛だけでなく、皮膚や角質まで削ってしまいます。
これはカミソリ負けの大きな要因ですから、できるだけ優しく力を入れずに剃るようにしましょう。
最近は、力を入れなくても剃りやすいカミソリもありますので、安いという理由だけでカミソリを選ばないことも重要です。
シェービング剤やクリームを洗う、拭きとる
剃った後はシェービング剤やクリームを除去します。
洗い流すことが基本ですが、拭きとるタイプのものもあります。
カミソリ処理をした肌は敏感になっていますので、ゴシゴシこすったりせずに洗い流す、拭きとるようにしましょう。
自己処理によるカミソリ負けを防ぐ方法(アフターケア編)
カミソリ負けを防ぐにはアフターケアも大切です。
剃った後の肌に何もケアしないとピリピリと痛みを感じてしまうこともありますよ。
保湿をしっかりおこなうこと
一番重要なのは保湿です。
ボディークリームや乳液などをたっぷり使ってしっかり保湿をしてあげましょう。
カミソリ処理の後は肌が敏感なので、できるだけ刺激が少ない保湿液を使う方がいいです。
剃った後は冷やすといい
目に見えた傷はないけれど、カミソリ処理の後に肌がピリピリすることもあります。
このとき、肌は炎症を起こしている可能性がありますので、冷やすことが効果的です。
清潔なタオルを冷やして患部にあて、クールダウンさせてあげると、赤みやピリつきが引きやすくなります。
自己処理によるカミソリ負けを防ぐそのほかの注意点
カミソリ負けを防ぐためにはそのほかにも気をつけたい点があります。
特に衛生面と体調面が重要になります。
こまめに刃を交換する
同じカミソリを長く使っていると、刃に雑菌がつきやすく不衛生です。
また、さびて切れ味自体も悪くなってくるため、無理に力を入れて剃ってしまい、肌を傷つけやすくなってしまいます。
どうしてもカミソリで処理する場合はこまめに刃を交換し、常に清潔な刃で正しい処理をするようにしましょう。
目安は最低でも月に1~2回。
安いカミソリであれば数回で替えることも必要になります。
お風呂場での処理はしないこと
入浴中にそのまま処理をする人は多いですが、お風呂場は湿気が多い場所。
カミソリ処理をする場所としては適していません。
カミソリ処理後にそのまま湯船に入ることもNGです。
処理後で敏感になっている肌に雑菌が繁殖しやすく、熱いお湯は刺激も強いため、かなり赤くなってしまうことがあります。
カミソリ処理後に激しい運動をしない
入浴だけでなく、激しい運動もカミソリでの脱毛後には避けましょう。
激しい運動をすると汗をかき、雑菌が繁殖しやすくなります。
カミソリで傷めた肌は抵抗力も弱く、雑菌へ対処しきれない状態です。
運動によって血行がよくなり、肌がかゆくなることもあります。
カミソリでの脱毛後には、よけいにかゆみや赤みがでやすいので避けるべきです。
カミソリは湿気が少ない場所で保管
カミソリをお風呂場に置いておく人は多いですが、これはNGです。
お風呂場は湿気が多い場所で雑菌が繁殖しやすくなります。
脱衣所も湿気をもちやすいためあまりおすすめしません。
湿気が少ない場所で清潔に保管しておくようにしましょう。
疲れているときには処理しない
仕事や家事で疲れているときは免疫力も弱まっています。
肌トラブルを引き起こしやすい状態ですから、カミソリでの脱毛は避けるようにしましょう。
同様に、体調不良がある場合や睡眠不足のときもカミソリ負けしやすくなっていますのでやめておきましょう。
カミソリを使うときは少なくとも体調が万全の状態でおこなうべきです。
カミソリ負けができてしまった場合の対処法
やむを得ずカミソリでの脱毛を試みた結果、カミソリ負けができてしまったらどうすればいいのでしょうか。
ここからは、カミソリ負けができてしまった場合の対処法を解説します。
早めに皮膚科に相談に行く
カミソリでの脱毛はその直後に肌トラブルが起きるとは限りません。
気づいたら肌が赤くなっていた、プツプツができていたなどの場合、原因が思いつかないかもしれませんが、カミソリでの自己処理に起因している可能性もあります。
肌トラブルにはやはり皮膚科の医師に相談するのがべストです。
早めの相談で、ひどい肌トラブルを回避することにつながります。
カミソリ負けが長引いていたり、ひどい炎症や傷がある場合はすぐにでも皮膚科に相談しましょう。
薬局で薬剤師さんに相談する
皮膚科が時間外など、どうしても市販薬に頼らざるを得ないケースもあるでしょう。
薬局やドラッグストアの薬剤師さんに聞き、応急的な一般薬を探してもらうのも1つです。
薬剤師さんが必ずしも皮膚の薬に精通しているわけではありませんが、素人が勝手に判断するよりずっといいです。
オロナインを塗る
ご家庭に1つはあるかもしれないオロナインは、保湿成分や消毒成分が含まれている使いやすい軟膏です。
軽度のカミソリ負けであれば効果がありますので、少し赤くなっている、少しかゆいという程度であれば使ってみてもいいでしょう。
オロナインを塗ってあまり効果がないようであれば、ひどいカミソリ負けの可能性もあります。
カミソリ負けを避けるために本格脱毛をするのも手
カミソリ負けは正しい方法で処理することである程度は回避できます。
しかし、前述したように、カミソリでの処理は肌への負担が大きく、本来あまりおすすめできるものではありません。
シェービング剤やクリームを購入する費用や、半永久的に続く処理の手間を考えると、脱毛サロンやクリニックでしっかり脱毛してもらう方が結局お得になる可能性もあります。
最近の脱毛は痛みが少なく格安でできるものも多いので、肌のことを考えるなら選択肢の1つに入れてみることも必要かもしれません。
最後に
いかがでしたか?今回は、カミソリ負けを回避する方法を紹介しました。
カミソリでの脱毛は手軽さからつい正しい手順を飛ばしてしまいがちですが、カミソリ負けで肌が悲鳴を上げています。
正しい方法でしっかりと処理するように心がけましょう。