出場するならどの順番?いろんなレベルのピアノコンクール
ピアノを習い始めてどんどん上手になってきた。
そうすると「腕試しにコンクールに出てみよう」と思う人もいるのではないでしょうか。
ピアノコンクールは順位が出る上に人前で弾かなければならない緊張感もあります。
初めてコンクールに出る時はどんなコンクールを選べばいいのかも分からないですよね。
そこで今回はレベルごとにコンクールを紹介します。
あなたなら、どの順番でどのコンクールに出場したいですか?
目次
ピアノコンクールに向いている人の特徴
ピアノの発表会とコンクールの一番の違いは順位が出るということです。
発表会や演奏会では緊張してしまうけれど、順位が出るのは何だか緊張してしまう。
そういう人もいるのではないでしょうか。
ここではピアノのコンクールに向いている人の特徴を紹介します。
人前で堂々と演奏できる
人前で堂々と演奏できる人はピアノのコンクールに向いています。
ピアノのコンクールが発表会よりも緊張するのは観客の他に審査員が順位をつけるからです。
そのためピアノのコンクールに出るためには、人前でも臆せず堂々と演奏することが必要になってきます。
人に演奏を聴いてもらうことが好きな人や自分の演奏に自信があるような人はピアノのコンクールに出てみてはいかがでしょうか。
コンクールで失敗しても前を向ける
ピアノのコンクールに出ると演奏でミスをしてしまうことがあります。
そのうえ審査結果が自分が望んでいたものと違うのもだった時のショックは大きいです。
もし、失敗しても前向きにピアノの練習に打ち込むことができるならコンクールに挑戦してみましょう。
人前でピアノを弾いて失敗することは落ち込みますが、それを乗り越えて練習を積むとよりピアノが上達していきます。
失敗を引きずってピアノを弾きたくなくなるのでしたら、無理にコンクールに出る必要はありません。
コンクールでピアノの演奏を失敗しても前を向く自信がある人はコンクールに出てみてはいかがでしょうか。
順位が出てもピアノを楽しめる
ピアノのコンクールは順位が出てしまいます。
どんな順位でもコンクールに出たりピアノを弾くことがことを楽しめるならコンクールに出ましょう。
ピアノのコンクールは入賞しても落選してもピアノの勉強になります。
むしろ、どんな順位が出ても楽しめるくらいの気持ちの方がコンクールも気持ちよく出ることができます。
コンクールの順位を気にせずピアノを楽しむことが出来る人は、腕試しにコンクールに挑戦してみましょう。
プロのピアニストになりたい
プロのピアニストになりたい人は、コンクールに出ましょう。
コンクールに入賞したからといってすべての人がプロになれるものではありません。
けれど、コンクールに入賞することはピアニストの夢への大きな一歩になります。
事実、現在活躍しているピアニストは有名なコンクールで入賞しているような人がほとんど。
いきなり難しいコンクールに出ることは難しいので、はじめは簡単なものからチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
お手軽に参加できる・初級者向けのコンクール
ピアノのコンクールはレベルが上がると課題曲の難易度が上がったり演奏時間も多くなります。
中には書類審査やDVD審査があるコンクールも。
「じゃあ、初心者はピアノのコンクールに出れないの?」
そう思ったあなた。
安心してください。
ピアノのコンクールには弾きやすい課題曲や演奏時間が比較的短い曲が課題の初級者向けのコンクールもあります。
ここでは初級者におススメのコンクールを紹介しますね。
グレンツェンピアノコンクール
グレンツェンピアノコンクールはグレンツェンピアノ研究会が主催している日本のピアノコンクールです。
幼稚園コースから大学・一般コースまで幅広い年齢層が参加できるコンクールです。
コンクールの演奏曲は課題曲のみで自由曲はありません。
入賞率が高く、課題曲も弾きやすい上に演奏技術が身につくような曲なので初めてコンクールに出るお子様におススメです。
エリーゼ音楽祭
エリーゼ音楽祭は大人の音楽愛好家を対象にしたピアノコンクールです。
参加できる年齢は中学生を除く15歳以上となっています。
初心者から音楽愛好家まで幅広い人を対象としたコンクールなので、大人の初心者にもおススメのコンクールです。
課題曲はクラシックピアノやジャズ・ポピュラーピアノ部門、連弾ピアノ部門、など様々な部門があります。
初心者から上級コースまで分かれているので、自分のレベルに合わせてコースを選ぶことが出来るのがうれしいですね。
「エリーゼのために」を弾くエリーゼ部門や65歳以上なら誰でも出ることが出来るプラチナ部門があるのも面白い特徴です。
スガナミピアノコンクール
スガナミピアノコンクールはスガナミ楽器が主催しているピアノコンクールです。
ピアノ独奏カテゴリー、ピアノ連弾カテゴリー、初見演奏カテゴリーがあり、それぞれが学年ごとの部門に分かれています。
演奏する曲は決められた時間内かつ楽譜が出版されているクラシックジャンルの曲であれば自由に選択ができます。
順位は出ますが、練習の成果を舞台で演奏して専門家からアドバイスが受けられることを大切にしているコンクールです。
演奏時間が比較的短いので子供や初心者、専門家のアドバイスを受けたい人におススメです。
初見演奏カテゴリーはスガナミピアノコンクールにしかないカテゴリーなので、気になる方は挑戦してはいかがでしょうか。
ピアノの腕に自信あり!・中級者向けのコンクール
上級者向けのコンクールは厳しいけれど、初級じゃ物足りない。
そんな方は課題曲が難しめのコンクールや演奏時間が長めのコンクールを選んでみてはいかがでしょうか。
ここでは中級者向けのコンクールを紹介します。
かながわ音楽コンクール
かながわ音楽コンクールは神奈川新聞社内「かながわ音楽コンクール」事務局が主催しています。
ピアノ部門とバイオリン部門があって、ピアノは学年別のユース部門と15歳以上を対象にしたピアノ部門があります。
各部門、全国から応募が可能です。
予選が二次予選までと少なめなので社会人でも参加しやすいです。
課題曲は少し難しめの曲ですが、中級以上の人でも弾くことが可能な曲です。
本選は決められた時間の中で任意の曲を弾きます。
観客の前で長い時間のプログラムを弾く機会は少ないので、順位も大切ですがピアニストのリサイタルのような気分も味わえるのではないでしょうか。
ヤマハジュニアピアノコンクール
ヤマハジュニアピアノコンクールはピアノで有名なヤマハが主催している満15歳以下の子供向けのコンクールです。
年齢によって部門が分かれています。
課題曲と出場者が自主的に選ぶ自選曲が弾けるので、好きな曲を弾くこともできます。
課題曲が少し難しめで課題編曲もあるので、ある程度ピアノが得意な子供の方が出場しやすいかもしれません。
ヤマハはピアノの先生になじみのある会社です。
ヤマハジュニアピアノコンクールに出ることを考えたら、まずはピアノを習っている先生に相談してアドバイスを受けてみましょう。
目指すは更なる高みへ・上級者レベルのコンクール
これから紹介するコンクールは決勝でオーケストラと演奏したり長時間の演奏が必要な上級者のためのコンクールです。
中には特別な参加資格が必要なコンクールや書類審査があるコンクールも。
ピアノの演奏に絶対の自信がある人はぜひ挑戦してください。
全日本学生音楽コンクール
全日本学生音楽コンクールとは学生が出場できるコンクールです。
様々な部門がありますが、ピアノ部門は小学校・中学校・高校の部の分かれています。
演奏時間はそこまでの長丁場ではなく、予選の回数も少ないです。
けれど課題曲が難しく、上級者でなければ弾けないような曲が課題曲になっています。
そのため、難易度の高い曲が弾ける上級者でなければこのコンクールに出ることは難しいでしょう。
ピティナピアノコンペティション
ピティナピアノコンペティションはピアノ指導者協会が主催しているコンクールです。
とても有名で非常にレベルが高いコンクールです。
このコンクールの入賞者の動画を検索すると、低年齢の子供でもとても難しい曲を弾いていて驚かされます。
G級以上の部門になると難易度の高い曲が課題になっている上に演奏時間も長くなります。
特別な参加資格が必要な特級部門のファイナルではピアノ協奏曲を演奏しなければなりません。
このコンクールにいい順位で入賞するためには、高い技術力と表現力が必要になるのは間違いありません。
浜松国際ピアノコンクール
浜松国際ピアノコンクールとはヤマハの本社があるピアノの町、静岡県浜松市で開催される若手のためのコンクールです。
コンクールは優勝まで2週間以上の長丁場で、高い技術だけでなく体力や精神力も必要です。
更に、このコンクールはお金を払えば誰でも出られるコンクールではありません。
予備審査に受からなければコンクールに出場することが出来ず世界から若手ピアニストが集結します。
このコンクールの入賞者の中には現在世界で活躍するピアニストがたくさんいます。
選ばれた人だけが出場できる、日本国内で開催される最上級クラスのコンクールです。
世界レベルの最上級のピアノコンクール
世界には選ばれた人しか出ることのできない世界レベルの最上級のコンクールがあります。
これらのコンクールに出る人たちは想像が出来ないほどの努力を重ねて出場している人ばかり。
入賞者の中には世界で活躍しているピアニストがだくさんいます。
そんな最上級レベルのピアノコンクールをいくつか紹介します。
ショパンコンクール
ショパンコンクールは5年に1度開催される、ショパンの祖国ポーランドで行われるコンクールです。
とても有名なコンクールで、レベルは最上級レベルです。
ショパンコンクールで弾く曲はショパンが作曲した曲だけです。
出場するためには予備審査と予備予選を通らなければならず、簡単に予選に出ることもできません。
演奏時間が長い上にコンクール期間も長丁場です。
ファイナルではオーケストラと一緒にピアノ協奏曲を演奏します。
ショパンコンクールで入賞したり、話題になったピアニストは世界で活躍するための扉が開かれます。
コンクールの中でも伝統があり、格式のあるコンクールです。
チャイコフスキー国際コンクール
チャイコフスキー国際コンクールはロシアで4年に一度開催されるコンクールです。
ピアノ部門の他にもバイオリン、チェロ、声楽部門があります。
世界的に権威のあるコンクールの一つです。
予選に出る前に事前審査が必要で、この審査に受からなければ予選に出ることはできません。
出場者はもちろん世界レベルのピアニストばかり。
数多くの作曲家を生み出したロシア。
そんな芸術を愛する国ロシアが開催するチャイコフスキー国際コンクールは世界最上級レベルのコンクールです。
コンクールは出るのも見るのも楽しい
いかがでしたか?
今回はレベル順にいくつかのピアノコンクールを紹介しました。
出場は出来なくても最上級のピアノコンクールは見るだけでも圧巻でとても楽しいですよ。
メディアなどで紹介されるコンクールは最上級のコンクールが多いため、コンクールに出ることは難しく感じるかもしれません。
けれど、初心者向けのコンクールもあるので試しに出てみたい人は初級から挑戦してみてはいかがでしょうか。
コンクールは順位が出てしまうものですが、人前で演奏して専門家に見てもらえる機会はめったにありません。
ピアノコンクールに出る時は楽しむことを忘れないようにしたいですね。