ジャズピアノやポピュラーピアノなどで、鍵盤を手全体を使って滑らせる演奏方法を見たことはありませんか？
この演奏方法のことをグリッサンドといいます。
グリッサンドはとても華やかでかっこいいですよね。
けれど、グリッサンドを弾くときには「指が痛い」「音が汚い」という悩みもでてきます。
そこで今回はグリッサンドのコツと練習方法を紹介します。
目次
ピアノの演奏技法グリッサンドとは？
ピアノのグリッサンドとは鍵盤を爪や指を使ってなでるように弾くことです。
よく、ジャズピアノのソロやポップスの間奏などでグリッサンドは演奏されていますね。
ピアノのグリッサンドは簡単そうに見えますが、とても難しいです。
なぜならグリッサンドを弾くときには
- グリッサンドを弾くときに指が痛い
- グリッサンドを弾いても音が汚い
という悩みがあるからです。
けれど、弾き方のコツをつかんで練習すればグリッサンドは誰でも弾くことが出来ます。
慣れないうちは大変かもしれませんが、ピアノのグリッサンドが弾けるとすごくかっこいいです。
頑張って習得しましょう！
グリッサンドを弾く時の悩みとは？
「グリッサンドを弾くと指が痛い」
「グリッサンドの音が汚い」
これはグリッサンドを弾く時によく聞く悩みです。
グリッサンドの弾き方はピアノの普通の弾き方と違うため、指の使い方を間違えると様々な問題がでてきます。
ここではグリッサンドを弾く時の悩みとその原因を紹介します。
指が痛い
グリッサンドを弾く時、指が痛いという悩みをよく聞きます。
指が痛くなってしまうのは、鍵盤に爪の甘皮部分をぶつけてしまうからです。
試しに、甘皮をぶつけるようにして鍵盤を滑らせて弾いてみてください。
すぐに指が痛くなると思います。
グリッサンドを弾く時に指が痛くなってしまう人は、爪の甘皮をぶつけて弾いている可能性があるので確認してみましょう。
指の側面を使ってグリッサンドを弾くという弾き方もありますが、この弾き方は弾きなれないとかなり痛いです。
どうしても痛いときは、無理に指の側面を使わずに違う弾き方でアプローチしましょう。
音が汚い
グリッサンドを弾いて音が汚いと思ったことはありませんか？
グリッサンドを弾く時に、手だけを動かして払うように弾いてしまうと音が不揃いで汚くなります。
手で払うようにグリッサンドを弾くと、鍵盤を均等な力で弾くことが出来ません。
アコースティックピアノは鍵盤を押して弦を叩いて音が鳴る仕組みなので、そろった音を出すときは均等な力で鍵盤を弾かなければなりません。
グリッサンドを綺麗な音で弾きたいときは、腕全体をつかって音を均等に鳴らすイメージで弾きましょう。
上手に弾けない
グリッサンドを上手に弾けないという悩みをよく聞きます。
グリッサンドは曲の一部分に使われるため、グリッサンドを弾いた後はすぐに普通の弾き方に戻さなければなりません。
片手で旋律を弾きながらもう片方の手でグリッサンドを弾くこともあるため、両手のバランスのとり方も難しいです。
グリッサンドは普通の弾き方と違うため、弾くことに気を取られやすくなります。
そうすると曲のテンポが崩れて変な間ができるので、弾いているときの違和感はとても強いものになります。
グリッサンドを上手に弾けないと思うときはこの違和感が大きく関わってくることが多いです。
ゆっくり弾くことを繰り返すと、弾きなれるので上手に弾けるようになります。
グリッサンドの弾き方
グリッサンドを初めて弾く時はいろいろな悩みが出てきますよね。
上手な人と自分を比べて落ち込むこともあるかもしれません。
けれど、正しく練習をすればグリッサンドは弾くことができます。
ここではグリッサンドの弾き方をご紹介します。
グリッサンドは爪だけを使って弾く
グリッサンドを弾く時は、爪の中心部だけを鍵盤に当ててそのまま滑らせてください。
甘皮を当てると痛くなるので、甘皮は絶対に当てないでください。
ドから次のドまで、爪だけを当ててゆっくりと滑らせてみてください。
痛みを感じないと思います。
ドから下のドまで弾く時は、親指の爪だけを当てて滑らせましょう。
急にやりすぎると爪が痛くなることがあるので、ほどほどにしてください。
手首を固定して腕と肘を動かして弾く
グリッサンドを弾く時は手だけを動かして弾くのではなく、手首を固定して腕と肘を動かして弾きましょう。
手だけで鍵盤を押さえようとすると甘皮が鍵盤に当たって痛くなります。
また、手だけで鍵盤をなでるように弾くと手がバタバタと動いてしまい弾きにくいです。
爪をあてたらそのまま手首を固定して、腕と肘を動かして弾きましょう。
そうするとグリッサンドをスムーズに弾くことができます。
低い音から高い音に上がるときの弾き方
低い音から高い音に上がるときは
- 右手は中指と薬指の爪、痛くなければ人差し指の側面
- 左手は親指の爪
を使って弾きましょう。
高い音から低い音に下がるときの弾き方
高い音から低い音に下がるときは
- 右手は親指の爪
- 左手の中指と薬指の爪、痛くなければ人差し指の側面
を使って弾きましょう。
痛くなったら練習をやめる
グリッサンドを弾きなれないうちは指が痛くなりやすいです。
子供は爪が柔らかいため、練習をしすぎて爪が割れる可能性もあります。
そのため、グリッサンドを練習している時に痛みや違和感を感じる時はすぐに練習を中止してください。
より上手にグリッサンドを弾くコツ
ピアニストが弾くグリッサンドや、動画サイトでアップされているような演奏の弾くグリッサンドはとても綺麗な演奏ですよね。
華やかなグリッサンドを軽々と弾く姿は憧れてしまいます。
もっと上手にグリッサンドを弾くためにはどうすればいいのでしょうか？
ここでは上手にグリッサンドを弾くコツをご紹介します。
無駄な力を入れない
グリッサンドを綺麗に弾くためには無駄な力を入れずに弾きましょう。
力を入れてグリッサンドを弾くと指がスムーズに動かないからです。
普通に曲を弾いているときも、力を入れてピアノを弾いていると綺麗な音は出ませんよね。
グリッサンドも同じです。
鍵盤を滑らせるように弾くため力を入れて弾きたくなってしまいますが、力を入れずなめらかに滑らせましょう。
鍵盤を押さえる深さを変える
グリッサンドを弾く時、鍵盤を押さえる深さを変えるだけで音色が変わります。
深く押さえると重たくて重厚な音になり、浅く押さえると軽やかなグリッサンドになります。
重たい短調や激しい曲調の曲は重めのグリッサンドが合います。
逆に軽やかな長調や明るい曲調の曲は軽めのグリッサンドが合います。
自分の弾きたい曲に合わせてグリッサンドの音色を変えてみましょう。
手を斜めにして滑らせるように弾く
綺麗な音でグリッサンドを弾くためには、手を斜めにして滑らせるように弾きましょう。
鍵盤に対して垂直に爪を当てて手を滑らせようとしてみてください。
上手く滑らないと思います。
爪の中心を当てながら、手を進行方向に対して斜めに傾けてください。
そのまま腕全体を使って進行方向に向かって手を滑らせていきましょう。
そうすると滑らかに弾くことが出来ます。
グリッサンドを弾く時は
- 爪の中心を当てる
- 進行方向に手を傾ける
- 腕全体を使って滑らせる
事を意識しましょう。
グリッサンドを弾いてみよう
いかがでしたか？
グリッサンドを弾くコツは爪の中心を使って腕全体を使ってなめらかに滑らせるように弾くことです。
進行方向に向かって手を傾けることでなめらかに弾くことが出来ます。
以上を意識して練習をしてみてください。
そして、甘皮や皮膚を当てて鍵盤を滑らせるとかなり痛くなるので注意が必要です。
グリッサンドを弾きなれていないときは、爪だけを使っていても痛みが生じることがあります。
そんな時は練習を中止しましょう。
ピアノの表現方法を広げるためにも、グリッサンドをマスターしてみましょう！