資料は「何かをする時に役立たせるための材料」。
または今までのデータをあらわす。
史料とは「歴史上における史実に基づいた記録や書類をさす」。
主に歴史の材料に限られる。
二つの言葉を使い分ける時は、歴史上の研究データなのかどうかを判断基準にするとよい。
広義においては資料だが、歴史学の範囲に入るとみなされた資料は史料と呼ばれる。
「資料」の意味
研究データや、何かをするための基となる材料のことを資料といいます。
貴重な情報が含まれ、様々な分野で役に立っているのです。
資料の形態は紙に記録されたものや、インターネット資料と呼ばれるデータ媒体もあります。
教科書やガイドブックも研究者にとっては欠かせない情報源で、資料の一つとして大事にされているのです。
「史料」の意味
歴史の分野における資料は史料と呼ばれます。
歴史上での研究材料やデータは、歴史の史の材料という意味になるからです。
古い歴史を持つものは形態が失われているものも多いので、紙媒体だけでなく伝承や遺跡そのものも史料に入ります。
研究は史料によるものが殆どですが、実際に起きた事と異なることが史実として残ることもあるため、歴史が変わるきっかけとなることもあるのです。
「資料」と「史料」の用法や用例
使い方の違いは歴史上の材料は史料で、一般的な研究材料が資料となります。
以下のように使うとよいでしょう。
用例1.世界史の論文の資料集めに図書館に来たが、思わぬところでナポレオンの史実を読み、ナポレオンが残した史料が見たくなった。
広い意味で、研究の基となるのは資料なのですが、歴史上の人物が残したものや事象を記録したものは史料と呼び名を変えるのです。
歴史がからむかどうかで見分けよう
研究や調査の基になるのは資料です。
ですが、その資料に歴史的な出来事や伝承が含まれると史料となります。
読み方が同じ「し」なので紛らわしくなりますが、意味を知っていれば見分けやすいでしょう。
ポイントは歴史上の情報が入っているかどうかという点です。
歴史を研究するうえで必要なデータが史料となりますので、上手に使い分けてくださいね。