子供が寝ないのはなぜ?睡眠不足を回避するために親ができる工夫を紹介

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子供が夜になかなか寝ないことで悩んでいる親御さんは多くいらっしゃいます。

子供が睡眠不足になると何が起きるのか、なぜ寝ないのか、不安に感じることもあるでしょう。

大人であれば自身の生活を整え、睡眠時間をコントロールすることが可能でも、小さな子供には難しい面があります。

親御さん自身が、子供が寝ない原因を知り、環境を整えてあげることが必要です。

今回は、子供が寝ない理由と対処法を中心に紹介します。

子供が寝ないことの弊害

人間それほど寝なくても大丈夫と思うことがあるかもしれませんが、あくまでも大人の理論です。

子供が寝ずに睡眠不足になってしまうと、さまざまな弊害が生じます。

まずは、子供が寝ないことで何が起こり得るのかを知っておきましょう。

学力への影響

寝ている間に脳は記憶を整理し、定着へとつなげますので、寝ないとせっかく学習したことが身になりません。

また、しっかりと睡眠をとった脳はよく冴え、効率よく物ごとを覚えたり、考えたりすることができるようになります。

ある調査によれば、学力の高い子供ほどよく寝ているというデータもあります。

反対に、寝ないことで学力の低下が懸念されるわけです。

感情をコントロールできなくなる

睡眠不足と感情との関係は多くの研究でも明らかにされています。

寝ることは何よりのストレス発散方法だとも言われますね。

寝ることで脳は不要な情報を取り除き、日中にあった嫌なことを忘れることすらできます。

たとえば、キレやすい、いつもイライラしている、不安感が強いなどの子供は、睡眠不足が影響している可能性があります。

そうした子供は集団生活の中でも孤立しがちで、さらなるストレスを溜める原因になってしまうでしょう。

体調を崩しやすくなる

「寝れば治る」と言われることがあるように、睡眠は体を回復させるための重要な要素です。

反対に、睡眠不足の状態では免疫力が低下し、風邪などを引きやすくなることもあると言われます。

大人でも、忙しくて睡眠不足が続いている中で追い打ちをかけるように風邪を引く…なんて経験がないでしょうか。

子供もよく寝ることが健康への第一歩です。

寝かしつけの苦労と自己嫌悪

子供が小さいうちは、寝かしつけは非常に大変な育児のひとつとなりがちです。

親は子供が寝ない原因を探り、原因を解消して眠りにつくよう四苦八苦するでしょう。

子供の成長とともに夜泣きなどはなくなっていきますが、いつになっても寝ない子供に疲れ果ててしまうこともあります。

ようやく寝かしつけたとしても、毎日毎日小言を言う自分、ヒステリーになる自分に嫌気がさしてしまうこともあるでしょう。

つまり、子供が寝ないことで親自身の疲れやストレスの要因ともなってしまうわけです。

子供が寝ないのはなぜ?

子供は寝ることが仕事のようなものなのに、なぜ寝ないのだろう…。

子供がなかなか寝ないことを不思議に思うかもしれません。

子供が寝ないことにはさまざまな原因があります。

ご自身のお子様にあてはまる点がないか確認してみましょう。

テレビ、ゲーム、パソコン、スマホ

現代の子供は、テレビやパソコン、スマホなどの画面を見ることに慣れていますが、これらは眠れない要因のひとつです。

大人であっても、スマホやパソコンのブルーライトが睡眠を阻害する原因であると、さまざまな場所で指摘されていますよね。

また、見ている内容に興奮してしまい、神経がたかぶって寝られない原因となってしまいます。

たとえば、ホラーやアクションなど、神経を刺激する内容のテレビを見せると、その日には寝つけなくなってしまいます。

親がテレビやスマホをいつまでも見ていることで、子供が気になって一緒に見たがったりのぞき込んだりしてくることもあるでしょう。

夕飯の時間が遅い

夕飯後、少し時間をおいてから眠くなりますので、夕飯の時間が遅いことで、必然的に眠くなる時間が遅くなります。

これは夕飯の時間そのものに限ったことではありません。

昼食が遅ければおやつも遅くなり、全体として後倒しになっていきます。

そもそも、夕飯の時間が遅い理由は何でしょうか。

共働き世帯が増えた今、親が子供を夜間保育に預けるしかなく、帰宅自体が夜の7時過ぎなんてことも珍しくないでしょう。

その後に着替え、お風呂など夜の支度はいろいろあるわけですから、就寝時間が大人と同じくらいになってしまう子供もいます。

食事やおやつの量

食事やおやつの量も睡眠に影響を与えます。

朝と昼はしっかりめに、おやつでつなぎ、夜は軽めが基本です。

朝と昼をしっかり食べることで日中にしっかり体を動かすエネルギーとなりますし、夜は就寝に備えて食べすぎないことが大切です。

また、子供が喜ぶおやつをたっぷりあげたいと思うでしょうが、夕飯に影響を与えます。

おやつの食べすぎで夕飯のときには「まだお腹すいていない」ということになり、「じゃあ、もう少し後にしようか」となれば就寝へ影響します。

子供は大好きなおやつが目の前にあればたくさん食べたいと思ってしまいますので、親がきちんとコントロールしてあげることが大切です。

いただきものなどで、どうしてもおやつでお腹がいっぱいになってしまったときは、夕飯の量を少なめにし、時間はいつも通りにしましょう。

お昼寝

お昼寝が必要以上に長いことで、夜に眠れなくなってしまいます。

反対に、まだお昼寝が必要な時期なのにお昼寝させないことで、夜の中途半端な時間に「寝落ち」してしまい、結局夜眠れないこともあります。

子供の成長にあわせたお昼寝が大切です。

そうすると、保育園のお昼寝があることを責める人がいますが、そうではありません。

保育園のお昼寝時間があるから夜に眠れないと感じているご家庭では、お昼寝自体が問題なのではなく、別のところに眠れない原因があるケースが多くあるようです。

典型的なのは夜に寝ないからお昼寝を長くしてしまい、また夜眠れないという悪循環。

保育園のお昼寝時間が悪いのではなく、家庭での寝かしつけがうまくいっていない可能性が考えられるのです。

親が帰宅するタイミング

子供が眠くなる時間と親の帰宅時間が重なることがあります。

子供が寝る時間は夜の8時~10時くらいですから、その時間に仕事が終わって帰宅することは少なくないでしょう。

子供は日中に会えなかった親が帰ってくることで嬉しくて興奮します。

親と一緒に遊ぶ時間をほしがり、遊べばさらに興奮し、なかなか眠れないこともあるでしょう。

興奮が収まらない出来事があった

お遊戯会や運動会があった、大好きなおじいちゃんおばあちゃんに会ったなど、日中に子供が興奮する出来事があると、なかなか眠れないことがあります。

次の日に楽しみな予定が入っているときなども寝つきが悪い要因となります。

ただし、こうしたケースは一時的なものなので、親としては「そんなときもある」と捉えることも大切です。

眠れない日が続くようであれば別のところに原因があるかもしれませんのが、少し様子を見てあげましょう。

親との関わりが満足ではない

親が忙しく夜までずっとバタバタして子供と過ごす時間をとれないと、子供は「もっと一緒にいたい」と思い、眠る心の準備ができません。

親としては、お風呂に入れて夕飯の支度をして、それで精一杯…と思うかもしれませんが、少しでも子供と向き合う時間をとる努力をしましょう。

子供は、思い切り遊び、体がヘトヘトに疲れると「こてっ」と寝ることが多々あります。

一方で、子供が寝られない原因は、体の疲れだけでなく、精神的な満足感や安心感も影響しています。

「最近忙しすぎて子供と向き合っていないかも」と感じるようであれば、そこに眠れない原因があるかもしれません。

子供が寝ないときの対処法

子供が夜寝るためには親として何を意識すればよいのでしょうか。

具体的な方法はあるのでしょうか。

対処法を見ていきましょう。

日中はよく体を動かす

基本中の基本ですが、日中によく体を動かすことで、健康的に体が疲れて夜に眠くなります。

家の中でゲームばかりさせるのではなく、外遊びもしっかり取りいれましょう。

保育園や幼稚園でどのくらい遊んでいるのかは保育士さんや先生に聞いてみてもよいですし、子供との会話の中で聞いてみてもよいでしょう。

運動が不足していると感じたら、夕方子供と一緒に近くの公園まで散歩する、といった程度でも効果があります。

また、子供にスイミングやテニスなどの習い事をさせてみることで、夜は何もせずともぐっすり眠れるようになることもあります。

シンプルですが、体を疲れさせ、夜になったら「眠たいから寝る」のが一番よいことです。

食事の時間と量を整える

朝食、昼食、夕食と、食事の時間にもリズムをつけるとよいでしょう。

夕食は午後7時くらいまでには終えられるのが理想です。

家庭の事情によってはかなり難しいと感じることもあるでしょうが、できるだけ遅くならないように工夫しましょう。

また、量もその子供にとって適切なのかを考えてみることも必要です。

多すぎてもお腹がいっぱいで眠れなくなることがありますし、少なくてもお腹がすいて眠れないことがあります。

早起きの習慣を身につける

夜に眠れない分、睡眠不足を懸念し、朝は時間ぎりぎりまで寝かしてあげたいと思うものです。

しかし、一時的には合計睡眠時間が短くなっても、朝はいつも通りの時間に起こすことが大切です。

つまり、「早寝」よりも先に「早起き」の習慣を身につけるのです。

先に「早寝」させようと思っても、子供はなかなか寝てくれません。

先に「早起き」をすることで、夜になれば眠くなるという習慣が自然に身についていきます。

早起きできずにぎりぎりまで寝ている子供は、夜眠たくなる時間が後倒しになってしまい、遅寝遅起きの習慣が身についてしまいます。

親自身がお手本を示すことも大事です。

できれば子供と一緒に就寝、起床するのがベストです。

しかし、大人と子供では必要な睡眠時間が違えば、親は子供が寝た後に片付けや仕事をしたい場合もあるでしょう。

そのときは、いったん子供を寝かしてから取りかかるようにし、子供が気にならないようにする工夫も必要となります。

親の帰宅時間は夫婦でやり取りして

夫婦が二人とも同じくらいの時間、それも比較的早い時間に帰宅する習慣があればよいのですが、実際には難しいことの方が多いでしょう。

夫婦のどちらかが子供を寝かしつけた後に、もう片方が帰宅することもあるはずです。

子供がだんだん眠くなってきてくれたのに、どちらかの親が元気よく「ただいまー!」と帰ってくると、子供は会えた嬉しさから興奮してしまいます。

また、親自身が「毎日子供と会話することが絶対に必要」と思い込み、寝ている子供をわざわざ起こしてしまうことすらあります。

親は子供が寝る前に帰宅できれば一番ですが、そうできない場合は夫婦でやり取りして調整する必要があります。

夫婦どちらかの帰宅時間と子供が寝そうな時間が重なってしまうときは、帰宅時間をわざと遅らせることも検討しましょう。

起きている子供に会いたい気持ちは分かりますが、子供が睡眠不足になってしまうことは避けるべきです。

お昼寝は時間を決める

お昼寝は子供の発育に重要な時間です。

子供がまだ年長さんくらいまでは、体力面、精神面ともにお昼寝はした方がよいと言われます。

ただし、長すぎる時間のお昼寝はやはり夜の睡眠を阻害します。

保育園のお昼寝時間は、きちんと考えられて設定されているため安心して任せるとして、家にいるときは親が時間を決めて起こしてあげるようにしましょう。

目安は1時間~1時間半ほど。

遅くとも午後3時くらいまでに起こしてあげることで、夜の睡眠への影響を少なくします。

ブルーライトを浴びない

ブルーライトが就寝の妨げになると聞いても、「うちは子供が小さいからスマホやパソコンは見せていない」というご家庭も多いでしょう。

では、テレビやゲームはどうでしょうか。

リビングのテレビをつけっぱなしにしているご家庭は少なくありませんが、子供が眠れない原因となっているかもしれません。

ゲームは夕飯後にはしない、テレビは夜8時までなど、ルールを作るようにしましょう。

少なくとも、就寝前2時間はブルーライトを浴びないように親自身も意識をはらってあげたいですね。

子供にも朝活のススメ

もう何年も前から、「朝活」という言葉を聞くようになりました。

朝活とは、会社の出勤時間前に趣味や勉強など自分のための時間に使うことをいいます。

サラリーマンやOLを中心に広がった朝活ですが、子供にも朝活はよいのです。

夜遅くまで何時間も勉強するより、朝に短時間勉強した方が覚えがよくはかどると言われているほど、朝の時間は勉強にも適しています。

また、どうしても見たいテレビややりたいゲームがある場合、「朝ならOK」としてもよいでしょう。

やりたいことがあれば早起きにもつながります。

ただし、保育園や小学校などへの出発時間になってもやっていて遅刻するなんてことのないように、「何時~何時まで」とルールを設けておきましょう。

「寝なさい」ではなく寝るまでは一緒にいる

小学校低学年くらいになると一人で布団に入って眠れるようになっていきますが、未就学児の場合は難しいことがあります。

親がいくら「寝なさい」と言っても、子供は寂しかったり不安だったりして一人で寝ることができません。

寝るまでの間、手を握る、背中をさする、子守唄を歌うなどして、子供が安心して眠りにつけるサポートをしてあげましょう。

布団に入ったときのご褒美を作る

夜におこなう絵本の読み聞かせは、きちんと布団に入ってから。

あるいは、布団の中でしか会えないぬいぐるみを置いておくのもよいでしょう。

子供は、布団に入ると「もう遊べない」「楽しいことがなくなってしまう」と思いがちです。

そこで、布団に入ったときにご褒美となるものを作っておくのです。

特に絵本の読み聞かせは、親が一緒に布団に入ることで子供の安心感にもつながりますし、慣れ親しんだ絵本によって眠りにつきやすくなります。

子供が小さいうちは就寝前の読み聞かせを習慣にすると、子供が自ら布団に入るようになってくれます。

夫婦の働き方を見直す

親の帰宅時間が遅いなどの理由で子供の睡眠に影響をおよぼしているのであれば、夫婦の働き方を子供の年齢にあわせて定期的に見直すことも必要です。

家計収入を保つために夫婦が共に働くことは大切なことですが、子供がまだ小さいうちに二人とも毎日の帰宅が遅くなるのであれば、働き方を変えてみる工夫も必要かもしれません。

夫婦がそろって働くのは、何よりも子供のためではないのでしょうか。

バランスをとることは難しいことですが、ただ長時間働くことだけがよいわけではありません。

少なくとも、今の子供の年齢にあった家庭環境なのかについて、夫婦が話し合う機会を設けることは有意義です。

最後に

いかがでしたか?今回は、子供が寝ないことのリスクや寝ない原因、対処法を紹介しました。

家庭環境や親の働き方が変化している中で、寝ない子供が増えていると指摘されています。

ある時期を過ぎれば自然と寝てくれるようになることはあるものの、放置しておいてよいものかとも思いますよね。

子供が寝ない原因はさまざまですが、親自身がきちんと気を配ることで解決できることも多くあります。

まずは、ご家庭の環境を見つめ直し、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

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