ダイエットで体重を減らすためにどんなことをしていますか?
野菜中心の食生活にして、なるべくカロリーを抑える。米やパンなどの主食を抜いて、糖質を制限する。朝バナナとかスムージーで酵素をとるなど。
世の中にはダイエットのための様々な方法が溢れています。そもそも体重が減るには、体内で何がどうなっているでしょうか?
今回は体重が減るときに、身体の中で起こっていることについて解説していきます。
体重が増減するメカニズム
カロリーや糖質制限などダイエットで注目されますが、体重の増減というのは入ってくるものの重さと、出ていくものの重さの差でしかありません。
入ってくるものというと、水分や食物そして吸気などでしょう。それに対して出ていくものは尿や便、呼気や汗などです。
人の身体は口から入ってきたものを消化器官で消化吸収して、体中のいたるところで様々な代謝を行い、最終的に余っていらなくなったものを排出します。
当たり前ですが、この差がプラスであれば体重は増え、マイナスであれば体重は減ります。
代謝って何なの?
代謝がいいとか悪いとかいう言葉をよく耳にすると思いますが、代謝って一体何なのでしょう?
代謝とは私たちの体の中で行われる生化学的反応のことを言います。主に同化と異化の二つの作用に分けられます。
同化作用とは、単純な物質から複雑な物質を合成する作用で、たんぱく質や脂質の合成などはこれにあたります。
異化作用はその逆で、複雑な物質を単純な物質へと分解する作用のことです。糖や脂肪を分解してエネルギーを作り出す反応などです。
私たちの体内ではこのような同化と異化、合成と分解の反応が常に行われ、物質やエネルギーが出入りしているわけです。
そしてこの同化や異化の反応には必ずエネルギーの変化を伴うので、代謝での物質の流れをとらえるために、エネルギーを表す単位であるカロリーを利用するのです。
体重が減る時に、何が減っているのか?
ではそのカロリーを使って、体重が減ったときに一体何が減っているのか考えてみましょう。
身体を構成する三大栄養素は糖質、脂質、たんぱく質です。
そのそれぞれが持つエネルギー量は1gにつき糖質とたんぱく質が4kcal、脂質が9kcalです。
ダイエットをするときに何を減らしたいのかというと、もちろん体脂肪ですよね。体脂肪は純粋な脂質の塊ではなく水分なども含まれるため、体脂肪1gを消費するためには大体7.2kcalのエネルギーが必要となります。
例えば1か月に10kgもの体重減少に成功したとしましょう。このときに一体何が減ったのか。
減った体重のすべてが体脂肪だとしたら、1か月でのカロリー収支がトータル72000kcalのマイナスだったということになります。
1か月30日で計算して、一日平均2400kcalのマイナスということになりますが、これではほとんど何も食べられません。
もちろんこんなことはありえません。急激なカロリー制限や糖質制限などで、短期間に多くの体重を減らした時、減っているのは体脂肪だけではなく水分やグリコーゲン、そして筋肉などでしょう。
カロリー収支をマイナスにして体重減少を図るとき、ほとんどの場合筋肉も減っていくことになります。
筋肉をたくさん減らして体重を落としてしまうと、痩せてもハリの無いたるんだ身体になってしまいますし、基礎代謝量も減ってしまいますので、リバウンドしやすい状況に陥ります。
どのように減らしていくべきか
短期間に多くの体重を落としてしまうと、確実に筋肉が減っていきます。上に書いた通り、体脂肪だけ減らすことは不可能なのです。
まずは短期間での減量を目指さないこと。
目安としてはひと月に体重の5%くらいの減少を目指しましょう。
それでもアンダーカロリー下では筋量は減ってしまいます。ですので出来ればウエイトトレーニングなどで筋量の減少をできる限り食い止めながら減量に取り組めるといいでしょう。
体重よりも体脂肪率の減少に注目するほうが健康的にダイエットできると思います。
とはいえ家庭用の体脂肪計もそれほど正確な数値が出るわけではありませんので、体脂肪計を目安に、鏡に映る自分の姿に最も注目してダイエットしましょう。
見た目に引き締まっていくことが一番重要で、そういった変化が起これば確実に体脂肪は減っていることでしょう。
それでも数値で変化を図りたい人は、ウエストサイズの計測をおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ダイエットで体重が減っていくことの仕組みについてお話ししました。皆さんのダイエットに役立てていただけるとうれしいです。