思春期の多感な高校生が引きこもりになる理由は様々です。
- いじめが原因で学校が嫌になってしまった
- なんとなく学校へ行けなくなった
- 学校で馴染めなくて、家にいる方が楽だ
- 休みがちになり、学校へ行くのが億劫になった
そう言ったことから学校へ行かなくなり、引きこもり状態が続いている人も多いのではないでしょうか。
最初は理由があって休んでいたのに、そのうち悩みが原因ではなく、学校を休み過ぎて逆に自体に行きたくないと感じている人も多いですよね。
今回は、様々な事が原因で引きこもりになってしまった、高校生のあなたの原因を探り、そしてどうすれば引きこもりから脱出できるのか、について紹介していきたいと思います。
目次
あなたが学校が憂鬱・行きたくないと感じてしまった理由は何
なぜあなたは学校へ行けなくなってしまったのでしょうか。まずはどうして、あなたが家に引きこもりを続けてしまうのかの理由を理解してみましょう。
友達がいない・クラスに馴染めない
クラスには沢山の同い年の子たちがいるので、あなたとは合わないと感じる子がいるのは自然な事。
しかし友達が全くいない、全くクラスに馴染めないなら、話は変わってきますよね。
いじめられていなくても、なんとなくクラスの輪からはみ出ているように感じると、学校へ行くことが辛くなってしまいます。
それにこう言ったことが理由の場合、あなたの周りにいる人も「別にいじめられているわけじゃないんだから、頑張っていきなよ」と励まされることも多いのではないでしょうか。
大人や周りからすれば、別にいじめられてないんだからいいじゃない。と気軽に考えてしまいがちな問題ですが、クラスに馴染めない・気軽に話せる友達が教室にいないのは想像以上に辛いものですよね。
いじめられているから
いじめが原因だった場合。いじめは引きこもりになってしまう理由の1つですが、精神的ないじめなどは、目に見えないので、周りの人から認知されないことも多々あります。
あなたが優しく、親に心配をかけたくなくて誰にも相談できなかったのなら、その心の傷はなおさらでしょう。
いじめは長引けば長引くほど、心に大きな傷を作ってしまいます。もしあなたが大きな傷を持っているなら、ゆっくりと時間をかけて癒していきましょう。
勉強が嫌い
ただ単に勉強が嫌いという場合もありますよね。
なんとなく周りの子のように、テスト期間に勉強を頑張ったり、普段から宿題をしたりが苦手と言うこともあると思います。
勉強した方がいいことは分かっているけど、なぜか頑張れない。他の事に意識が行ってしまう。学校が嫌いで、今では家にいることが多くなってしまった。
部活や勉強が追い付かない
部活や勉強に追いつけない事も、学校へ行きたくなくなる理由の1つです。
最初は自分のレベルにあっていると思って入っても、授業や部活についていけなくなると嫌気がさしてきますよね。
特に部活の推薦などで学校へ入ってしまうと、有無を言わさず部活に専念せざるを得ない状況になってしまうので、ずっとスランプから抜け出せないでいたり、成績がよくないと落ち込んでしまいます。
家族からの期待が重い
原因は必ずしも学校だけにあるとは言い切れません。
特に長男・長女だと、家の中でも期待され、いい成績を残さないと、と頑張り過ぎてしまうこともあります。
実際には誰に何も言われていなくても、自分自身でしっかりしないといけない、と思いこみ過ぎてしまっている事もあります。
憂鬱・悩みの対処法
友達がいない・クラスに馴染めない場合
いじめられてはいないけど、話せる友達がいない、クラスに馴染めないという場合。
まずは家族に相談します。分かってもらえなくても、辛いという今の気持ちをぶつけましょう。そして周りになんと言われようと、あなたが今の状況を辛いと感じるなら、無理に学校へいくことはありません。
しかしもし少しでも頑張れそうなら、学校に相談して、教室でなくても部活だけ参加させてもらったり、行事だけは参加してみましょう。
学校で友達を作ろうと思うのではなく、習い事など学校の外で友達を作ることもおすすめします。
いじめられている場合
もしあなたがいじめられているのなら、まずは家族に話しましょう。家族だからこそ言いたくないという場合は、あなたの信頼できる人・カウンセラーに話を聞いてもらいます。
いじめは絶対に一人で抱え込んだり、ずっと耐え続けてはだめです。あなたがいじめられていると感じたなら、すぐに大人にSOSを出しましょう。
いじめを受けることには、何の意味もありません。もしあなたがいじめが原因で引きこもりになってしまっているのなら、それはいじめから逃れられているので、正しい判断と言えます。
しかし高校生は義務教育ではないので、学校を休み続けると、進学にも響きます。そのため、もし引きこもりを続けるのであっても、通信制の学校へ変えてみることや、新しい学校を検討することをお勧めします。
勉強が嫌い
勉強が嫌いな場合、よくよく考えると別のものに関心があることが多いのですが、あなたはどうでしょうか。
もしあなたに他に決めた道があるのなら、高校へ行ったあとに得られるメリットと、行かなかった時のメリットを考えて、比較してみましょう。
ただし将来の目標もなく、ただ勉強が嫌いなだけで、他にしたいことが思いつかないなら、今は学校へ行っておくのが得策と言えます。
なぜなら、進路が決まらないうちは、選択肢を沢山残しておいた方が、あとになって進路を決める時に後悔しないからです。
特に夢はないけどそれでも勉強が嫌だという場合でも、成績は最低限とっているくらいでいいので、最低限の出席はしておいた方がいいでしょう。
部活や勉強が追い付かない場合
これはあなたがどうしたいのかによります。もう一度頑張ってみて、それでも無理ならやめるという決断をしてみるのはどうでしょうか。
両親に相談してみたり、部活と勉強の両立ができている人に話を聞いてみるのもおすすめです。
家族からの期待が重い場合
親に期待が重いと伝え、話し合うことが大切です。
なぜなら、親は意識していないにも関わらず、知らず知らずのうちに、子どもにプレッシャーを与えていることもあるからです。
一番大切なのは、あなたが家族の望む道を生きていきたいのか、自分の望む道を生きていきたいのかをはっきりさせることです。
家族にどう思われても自分の人生を行きたいと思うのなら、意見をしっかりと親にぶつけてみましょう。
学校に必ず行かないといけないという思いが、辛くさせている
様々な理由がありましたが、学校へ行きたくないと思ってしまう理由の1つに「学校は必ず行かないといけない場所」という思いこみが、より辛さを倍増させていることがあります。
日本では、高校は必ず卒業するものだ、という意識がとても強いですよね。世間体だけではなく、実際高校に行っていないと、できる職業も限られてきます。
そのため嫌だけど行かないと、という思いが働き、余計に行かない自分に自己嫌悪を感じてしまったり、脅迫概念にとらわれてしまうこともあるのです。
高校は必ず卒業するべきなのか
もしあなたが高校を卒業しなかったら、どうなってしまうのでしょうか。
中卒でももちろん仕事はあります。しかしできる仕事と言えば、新聞配達・ガソリンスタンド・荷物運び・とび職人などの体力仕事となります。
体力を使うので、それなりにお給料はもらえますが、体力に自信がないと、少し不安になってしまいますよね。
高校に行かないと将来はどうなるの
高校に行かなくても、仕事を選ばない人生を送るのであれば、中卒でも仕事はあります。
それにもし本当にあなたのやってみたい仕事がはっきりしていて、今の学校生活が無意味・本当に行きたくないと感じるのなら、高校は行かず別の道を選ぶことも可能です。
通信制の高校へ行くという手もある
今行っている学校へ行かないからと言って、必ず働かないといけないことはありません。
通信制の高校に行き、高卒認定をもらうことだってできます。それに高校は、試験を受けてまた新たに受験することだって可能です。
まずは親に相談し、自分を客観的に見つめてみる
まずは今の状態であることを踏まえたうえで、これからどうしたいのかを親に話しましょう。
もし分からないなら、「まだ何かしたいかは分からないけど、学校だけはどうしても行きたくない」としっかり意思を伝えることが大切です。そして必ず親の意見も聞きつつ、自分自身を客観的に見つめてみるようにしましょう。
「どうしても学校へは行きなさい」と言われるのであれば、どうしてそう思うのか、親の意見も聞いてみます。
「高校に行きたい気持ちはあるのか、ないのか」
まず親に話す時に、はっきりさせておきたいのは、あなたが高校へ行きたいのかというところです。
本当は行きたい、将来のためにも行っておきたい、でも行けないのか、それとも高校自体行きたくない、時間がたっても高校へは行きたくないと感じるのかを伝えましょう。
まずどちらなのか決めておかないと、もし高校に行く気がないのに、通信制の高校へ行ってもまた同じように嫌気がさしてしまう可能性があります。
逆に行きたい気持ちが強いけど、どうしても今の学校に行けないなら、親に通信制であったり、高卒認定試験の話であったりをしてみます。
焦らず家族と手を取り合って、一人で解決しようとしない事が大切
高校生は、ちょうど思春期真っ只中ということもあり、親と会話することも少ないかもしれません。
しかし引きこもりは、一人で解決できるものではありません。人に話を聞いてもらうことも大切です。
家族に悩みが言えない場合は
家族に悩みが言えないのなら、カウンセリングなどを使い、あなたの意見を聞いてくれる人を探しましょう。
焦らず、まずはどうして学校へ行けなくなってしまったのか、そしてあなたはこれからどうしていきたいのか、を考える事から始めてみます。
そして最終目標を学校に復帰することと決めつけてしまうのではなく、学校に行かないという手段もある、選択肢は1つではないと思う事が大切です。