【機械】と【器械】の意味と使い方・由来や例文

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人間は万能ではないため、人間の力ではできないことをする時には道具を利用します。

その道具の中に「キカイ」がありますが、キカイには「機械」と「器械」という2種類の漢字があり、この2つの漢字を混同して使っている人がいます。

機械と器械には明確な違いがあり、機械は何らかの動力によって作用しますが、器械は動力を持っていません。

機械とは

「機械」は、動力によって目的を達するために一定の運動をしたり、作動したりする装置のことを指しています。

動力とは、外部から与えられるエネルギーのことであり、電気や熱などがエネルギー源になります。

例えば、電気ノコギリの場合、動力は電気であり、電気によってノコギリの歯が回転という運動を行い、物を切るという目的を達成します。

器械とは

「器械」とは、実験や測定などに使われる装置を指します。

機械とは違い、動力装置を持っていません。

従って、器械を使用するには人間の操作が必要になります。

なお、実験や測定などに使われるものであるため、同じ動力を持たない「道具」よりも、「精密」というニュアンスが強くなります。

例えば、光学器械の顕微鏡や測定器械のメジャーなどがあります。

装置ではない機械や器械

機械の比喩的な言い方に「機械的」があります。

機械的というのは、機械が自動的に動くように、自分の意思の有無に関わらず、決まった動作を継続して行うことを表しています。

例えば、「商品の補充は機械的に行われる」があります。

また、器械体操は精密な道具でするわけではありませんが、精密な運動を比喩して器械体操と呼ばれています。

動力の有無

機械と器械は動力の有無で根本的に区分けできます。

・機械:動力によって目的を達するための一定の運動をしたり、作動したりする装置
・器械:動力を使わずに実験や測定などに利用される装置
また、意思に関係なく、自動的に同じ動作を反復することに対して機械的という言葉が使われます。

ちなみに、機械と器械をまとめて「機器」と呼ばれます。

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