現在国内のFX業者で利用できるレバレッジは最大25倍です。
国内業者で取引を続け、レバレッジを上げていく場合は必然的に25倍での取引になります。
ではレバレッジ25倍とはどのような取引になるのでしょうか。
目次
国内の最大上限、レバレッジ25倍
国内業者で利用できる最大倍率なため、それ故に初心者の方でも25倍という倍率はよく目にするでしょう。
トレーダーであれば誰でも知っている倍率なため、時には悲劇を生んでいます。
金額と共に影響が大きくなる倍率
レバレッジ25倍を利用すると自分の資金を25倍で運用でき証拠金を本来よりも25分の1で取引できるようになります。
ドル円の場合はレバレッジなしで100万程度となるため、25倍であれば4万程度という数万の金額で1万通貨の取引ができるのです。
一方で20倍の場合はドル円が5万で取引できると、見方によっては1万程度しか違わないため大きな変化に見れません。
しかし20倍と25倍の違いは取引量が多くなれば影響が大きくなります。
10枚で取引したいと考えれば20倍の場合は50万、25倍の場合は40万必要になり10万もの差が出てくるのです。
20枚の場合は100万に80万と20万の差が出て、金額が大きくなれば20と25の間で大きく変わってきます。
FXは多額の資金が動く投資なため、資金を溜めて取引していくようになると明確に違いを理解できてくるでしょう。
最大上限レバレッジの利益はどれ程か
国内業者の最大上限なため、実際利用してどれだけの利益を期待できるか気になるトレーダーもいるでしょう。
ドル円だと4万程度の証拠金となるため、仮に50万の資金を持っていれば12枚程所持できます。
1pipsで1200円動くため20pips動けば2万4000円となります。
1日分として一ヶ月取れれば48万と運用している資金にほぼ近い利益を取れるのです。
ギリギリの資金で運用するのはリスクも高いため簡単ではありません。
しかし自分の資金を倍近くにまで増やせる、これがレバレッジ25倍の持っている特徴です。
仮に取引して順調に利益を出せた場合、1年で数千万を期待できるでしょう。
多くのトレーダーを地獄へ追いやった
しかし現実は甘くなくレバレッジ25倍の運用は多くのトレーダーに損失という地獄を見せました。
倍近い利益を出せるとなれば逆である損失にも同じことが言えるからです。
多額の利益を稼ぐどころか一ヶ月で資金が全てなくなる可能性もあるでしょう。
基本的にFXの業者はレバレッジに対して上限以外の規制を敷いているところはほとんどありません。
多くのところではレバレッジを決めて取引するのではなく「実効レバレッジ」として取引の時に自動で決められるのです。
業者によってはレバレッジ25倍の証拠金を掲載しているところもあり、何も知らないトレーダーは参考にしてしまうでしょう。
そのため初心者トレーダーの多くは高レバレッジで取引「してしまう」のです。
25倍で地獄を見るトレーダーが多いのはレバレッジに関わる国内業者の仕組みが原因にもなっています。
理解した上で利益ばかり考え無謀な取引をしたトレーダーもいるでしょう。
大きな金額が動くとなればロスカットもしやすいです。
何度もロスカットに晒され資金がどんどん減り絶望した、そんなトレーダーも珍しくないでしょう。
借金の危険性は高い
国内業者で最も大きなレバレッジ倍率であり、上限のない海外業者ではシステムの関係で借金の発生する心配はありません。
そのため25倍は現時点で最も借金の発生しやすい倍率と考えられます。
20倍と比較して金額が大きくなれば証拠金の差は出ますが、同時に動く金額による損失も上がってしまうでしょう。
仮に25倍で100万の資金を持ちドル円で取引をしたとなれば最大25枚程度持てます。
1pips2500円動くため1円で25万、4円で100万と資金分の金額です。
ロスカットの発動しない変動が起きた場合、高確率で資金がマイナスになり借金を背負ってしまいます。
仮に15枚にしたとしても1500円となるため7円程度でマイナスへなるのです。
大きく抑えればその分借金になる確率も減らせますが、利益を大きく取りたい場合は多い枚数で取引しなければいけません。
25倍で取引する方のほとんどは一定以上の枚数で取引するでしょう。
数円の動きでマイナスになるリスクが出てくるため、借金になるケースを理解しておかなければいけません。
レバレッジ25倍でどう取引するか
多くのトレーダーが負けた原因となる倍率なため、何も知らずに利用すると負けトレーダーの一人となってしまいます。
国内業者の上限なため、業者の件も含めて取引を考える必要があるでしょう。
FXに対する最低限の勝てる知識、経験はあるか
負けているトレーダーが多いように25倍での取引ではFXに対する知識、経験が必須となります。
重要なのは「勝つため」の知識、経験であり、どれだけ身につけたとしても勝てるための物がなければ意味がありません。
取引で勝つための道筋が分からない場合は25倍で取引はやめましょう。
特に考えたいのが十分な知識と経験を積んだトレーダーよりもこれから始める初心者のトレーダーです。
何も考えずに始めれば地獄を見るのは簡単に想像できてしまいます。
しかし勘違いしないでおきたいのが「初心者」と「必ず負ける」はイコールとならない点です。
FX初心者であっても事前に勉強し、勝つための方法を理解していれば25倍で取引してもいいでしょう。
口座開設をすれば誰でも25倍で取引を始められます。
そのため取引前に自問自答をして、取引を行って問題ないか判断してください。
大きな金額が動く以上、自分で考え判断する能力は必要となりますから。
資金は十分に用意する
少ない証拠金で取引できますが、それ故に用意する資金が少ないとすぐロスカットしてしまう危険性が高まります。
そのため資金は少しの損失は許容できる範囲で用意しておきましょう。
資金ギリギリで取引量を持たないことは20倍と同じですが、25倍だと証拠金が減る分その傾向もより強くなります。
取引できるとしても1回の損失で現在の資金が半分減ってしまう可能性のある取引はやらない方がいいです。
資金が増えれば取引量も増え、動く金額も増えるため現在の資金から適切な枚数を考えるしかありません。
25倍ともなれば10万以下の資金で取引を考える方もいるでしょう。
1万通貨で4万程度なため、そのまま1万通貨を持つと一気に減ってしまうリスクがあります。
1000通貨であれば1万より損失を減らせるため、少ない資金の方は1000通貨による取引を考えましょう。
スプレッドよりもスリッページを考える
25倍もの取引となれば業者選びも関わってきます。
業者を選ぶ基準は様々ですが、ハイレバレッジの取引となれば何より約定力を重要視しましょう。
FXで厄介な現象でスリッページがあり、本来約定されるレートから離れたところで成立してしまうものです。
スリッページが起こることをFXでは「滑る」と表現する場合もあります。
単に利益が減るだけであればよいですが問題は滑った結果マイナスが大きくなる、プラスがマイナスになってしまうケースです。
ハイレバレッジとなれば動く金額も多いため、スリッページだろうと損失が出るのは無視できません。
約定力はスリッページが起こらずに取引が成立する数値を表す情報です。
特にスキャルピングで取引をしようと考える方はスプレッドよりも約定力が重要となります。
問題としてスプレッドやスワップポイントと違い、約定力は目に見える情報ではありません。
業者によっては自ら公開しているケースも多いですがトレーダー側で確認できない以上、本当かは判別できないのです。
そのため実際利用しているトレーダーの口コミや体験談を見て判断するしかないでしょう。
約定力で海外を選ぶ
国内で約定力が不安に感じる場合、海外業者を考えてみましょう。
海外業者といえばレバレッジの上限がない、ゼロカットといった目に見える情報ばかり目立ってしまいがちです。
しかし海外のメリットとしては目に見えない情報、約定力も定評があります。
理由として海外業者のほとんどは取引の際に仲介役を要れず直接取引となっているからです。
その代わりスプレッドが広くなってしまうため、狭いスプレッドで取引したい場合は残念ながら利用できません。
また一言で海外業者と称しても約定力に違いがあります。
国内と比べ多くの業者がある分、選ぶ時は約定力に関する情報を集めて判断しましょう。
借金の発生するケースを理解しておく
最も借金の発生するリスクが高い倍率なため、トレーダーは何が原因で借金になってしまうか理解しておく必要があります。
相場が急激に変動する
最も借金の発生するケースで有名なのが相場による急変です。
相場が急変する原因は政治や経済による情報が主で何故起きるかの理由は様々となっています。
しかしどれにしろ相場が大きく変動するのは変わらず、大抵は上がるよりも暴落という形で現れるでしょう。
相場が急激に動くとロスカットも機能するのが遅れてしまうため結果的にロスカット以上の損失、資金がマイナスになる可能性が出てきてしまうのです。
市場が閉じている間に相場が動く
土日や一部の祝日では市場が閉まり取引できなくなります。
しかしトレーダーの目から見ると相場が動いていないように見えて情報による影響は受けているのです。
土日が明けて月曜で再び動く時間帯になると一気に反映され、閉まる前のレートから大きく離れた場所で始まります。
問題なのが市場の閉じている間は取引だけでなくあらゆる機能が停止していることであり、ロスカットも例外ではありません。
一気に情報が反映されてマイナスへ動いていれば必要以上の損失が出て、資金がマイナスになる可能性があるのです。
25倍となれば数円の動きでマイナスになる危険性があり、土日の間に重要な情報が出れば数円単位で動く可能性もあります。
業者が原因で機能していない
普段トレーダーはFXで取引をする時、業者の提供しているサーバーを利用しています。
そのためもしサーバー側に何かしらのトラブルが起きた場合、機能が停止してしまうのです。
停止している間に相場が動けばロスカットは機能しないため、マイナスへ行き必要以上の損失を出す危険性が出てきます。
しかし国内業者において取引できる時間帯にサーバーダウンしてトラブルが起きるケースはほとんどありません。
そのためケースとしては稀であり、そこまで気にする必要はないでしょう。
ショックで相場が暴落する
一番借金になってしまう可能性が高いものとしてショックは外せません。
ショックはリーマンショックやスイスフランショックのように金融関係で「爆弾」と称してもいい情報が公開され、それにより相場が暴落してしまう現象です。
暴落の度合いは凄まじく普段では考えられない変動を見せます。
数十円単位で動くのは珍しくないため、25倍で取引しているとなれば確実に借金発生となってしまうでしょう。
値動きの度合いを考えれば単に発生するだけでなく、借金となる金額の度合いも凄まじいものになると考えられます。
現に近年のショックとしては有名なスイスフランショックがありました。
こちらでも数千万円の借金を出してしまったトレーダーがおり、途方に暮れてしまったのです。
滅多に起きませんが存在は理解しておきましょう。
自分で借金をし資金として使う
今までとは少し変わったケースであり、こちらは借金が発生してしまうのではなく自分でしてしまうものになっています。
25倍となれば損失も大きくなるため、資金が一気になくなってしまうケースも珍しくないでしょう。
そのため資金を取り返す、もしくは取引を続けたいため借金をして資金を調達してしまう可能性も高くなるのです。
勝てばよいですが負ければ借金分も含めて損失になってしまうため、余計に追い込まれた形となってしまいます。
そして大抵の場合、借金をしたトレーダーは負けてしまうのです。
借金をしてFXをするのは最もやってはいけない行為であるため絶対にやめましょう。
理解できれば心強い倍率
リスクが高くなるため負けたトレーダーからすれば25倍は恐ろしい倍率に見えます。
しかし必要な証拠金を少なく済ませられ、少ない資金でも大きな利益を期待できるのは確かです。
ほとんどのリスクは自分の行動次第で抑えることができます。
リスク管理のできるトレーダーからすれば、25倍は正に取引で稼いでいく上で心強い倍率となるでしょう。
