ピアノを教えたい。
ピアノの先生になるために必要なこと
ピアノが好き。
音大を出た。
上級のピアノの検定試験に合格した。
ピアノが好きで音楽を勉強したりピアノを弾き続けていると、ピアノの先生になりたいという夢を持ちますよね。
そこで今回は、ピアノの先生になるために必要なことをご紹介します。
目次
ピアノの先生になるのに資格はいるの?
学校の先生になるためには、教員免許を取らなければなりません。
ピアノの先生になるためにも、何か資格を取らなければならないのでしょうか。
答えは、ピアノの先生になるためには資格はいりません。
そのため「今日から私はピアノの先生です」
といってピアノ教室を開けば誰でも先生になることは可能です。
けれど、ピアノの先生になるからには生徒にピアノを教えなければなりません。
生徒を集めないとお金を稼ぐこともできません。
ピアノの先生になるためには資格は必要ありませんが、ピアノを教えて上達させる技術と生徒を集めたりレッスンを続けてもらうための努力は必要不可欠です。
ピアノの先生の経歴
ピアノの先生になるためには資格はいりません。
けれど、ほとんどの先生が音大を出ていたり豊富な演奏経験があるなどピアノに関する経歴を持っています。
ピアノの先生をしている人にはどのような経歴を持っている人がいるのでしょうか。
音大を出ている
ピアノの先生になっている人は音大を出ている人がほとんどです。
音大を出ている先生はクラシックピアノを専門に教えている人が多いです。
音大では音楽理論やピアノの実技をしっかりと勉強します。
そのため、ピアノの先生になったときに演奏技術だけではなく音楽理論や聴音を教える人もいます。
音大を出ているとそれだけで信用が得られるので、ピアノの先生になりたい人は音大を出ている経歴は大きなメリットになります。
専門学校を出ている
ピアノの先生になっている人の中には専門学校を出ている人もいます。
専門学校ではピアノの先生になるための専門カリキュラムがあるところも多いためピアノの先生として活動している人も多いです。
専門学校ではクラシックピアノだけではなく、ポピュラーピアノやジャズピアノなどを教えている学校もあります。
ポピュラーピアノやジャズピアノの演奏方法を学べば、ポピュラーピアノやジャズピアノも教えることが出来るようになります。
そうすることで、クラシックピアノ以外のジャンルも教えることが出来るようになります。
大手の音楽教室講師になるための条件を満たす
大手の音楽教室では、その音楽教室の応募条件を満たした人を対象に講師を募集しています。
応募条件は指定された検定試験の合格が必要だったり、養成コースの通うことが必要だったり音楽教室によって基準が違います。
音大を卒業していなくてピアノの先生になりたい場合は、大手音楽教室講師になるための条件を満たすための勉強をするのも一つの方法です。
演奏家として活動している
ほとんど見かけませんが、音大を卒業したり検定試験などを受けなくても、ピアノを教えている人も稀にいます。
演奏家として活動していたり、ピアノ歴が長くて上手にピアノが弾けるという人が教えていたりします。
この場合は知り合いに教えたり、演奏を聴きに来るお客さんと仲良くなって個人的に教えている人が多いです。
ピアノは弾き続けていれば音大を出たり検定試験や講師養成講座を受けたりしなくても上手に弾くことができます。
そのまま自分が弾くピアノのファンが出来て、ピアノを習いたいという人がいれば晴れてピアノの先生です。
ただ、この方法はかなりレアなケースです。
ピアノを弾き続けて運がよければこのような形でピアノの先生になれることもあります。
ピアノを教える時に必要なこと
ピアノの先生になるためには、資格はいりません。
けれど、ピアノを教えるためにはピアノが弾けなければなりません。
ここでは、ピアノを教えるために必要なことを紹介します。
音大入学・または卒業レベルのピアノを弾く技術がある
ピアノの先生になるためには、ピアノを弾く技術がなければいけません。
音大を卒業していなくても、音大に入学できるレベルか音大を卒業した人と同じくらいの技術があることが望ましいです。
「そんな技術が無くてもピアノは教えられる」
そう思う人もいると思います。
たしかに、ピアノを教えるのに資格はいらないのでピアノが下手でも教えることは出来ます。
けれど、先生は生徒にピアノを弾く技術を教えなければなりません。
生徒がピアノの弾き方が分からない時は、先生がお手本を弾いたり弾き方のアドバイスをします。
この時に、ピアノが上手に弾けなければピアノの弾き方を生徒に分かってもらうことはすごく難しです。
生徒にピアノが上手になってもらうためにも、ピアノの先生がピアノを弾く技術は必要不可欠です。
生徒の立場に立つことが出来る
ピアノの先生になったら、生徒の立場に立つことが出来なければいけません。
例えば生徒が分からないことがあった時に
「なんで分からないんだ」
と自分目線で教えてしまっては生徒は上手くなりません。
それどころか、ピアノが嫌になって辞めてしまうかもしれません。
ピアノの先生になって生徒からお金をもらうからには、生徒のピアノを上達させなければなりません。
そのためには、生徒の立場になって一緒に問題を解決しなければなりません。
ピアノを教える時は、生徒の立場になってどうすればもっと生徒がピアノを弾けるようになるかを考えましょう。
音楽理論を理解している
ピアノの先生になるためには、音楽理論を理解していなければなりません。
音楽理論を理解していないと、どのように楽譜を読むのかを生徒に教えることが出来ません。
「クレッシェンドの意味が分からない」
「反復記号が読めないからどこで終わるのかわからない」
「記号が分からなくてもとりあえず鍵盤を押さえていればいい」
というような状態では、ピアノを教えることは出来ません。
ピアノを始めたばかりの生徒は記号の意味や楽譜の読み方が分からない人が多いです。
音楽理論をしっかりと理解し、音楽理論に関する質問には答えられるようにしましょう。
ピアノを教える場所
ピアノを教えるときは
- 自宅でピアノを教える
- 音楽教室と契約してピアノを教える
- スタジオを借りてピアノを教える
などの方法で教えることができます。
それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか。
自宅でピアノを教える場合
ピアノの先生になることを考えた時、自宅で教室を開きたいと思うのではないでしょうか。
ピアノを自宅で教える時にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
自宅でピアノを教えるメリット
自宅でピアノを教えるメリットには
- 月謝がすべて自分の収入になる
- スケジュールの融通が利く
- 家にいながら仕事が出来る
というものがあります。
自宅でピアノを教えると、月謝がすべて自分の収入になります。
そのため、大手の音楽教室よりも安い月謝に設定できる上に雇われてピアノ講師の仕事をするよりも多くお金を稼ぐことができます。
スケジュールが自由にできるというのも自宅でピアノを教えるメリットです。
急な用事が入ったり急な体調不良の時には、振替レッスンも自分の都合で行うことが出来ます。
家にいながら仕事が出来るので、通勤時間もかかりません。
空き時間も自宅なら好きなことが出来るので、自分のペースで仕事がしやすいです。
自宅でピアノを教えるデメリット
自宅でピアノを教えるデメリットには
- 集客が大変
- 生徒が集まらなければ収入が無い
- 防音対策をしなければならない
- 集合住宅では自宅で教えられないことがある
というものがあります。
自宅でピアノの先生をする時は、ただ待っているだけでは生徒が集まりません。
そのため、自分で集客をする必要があります。
チラシを作ったり、ネット集客に力を入れることなどをしなければなりません。
生徒が集まらなければ収入を得ることが出来ないので、集客には力を入れる必要があります。
また、自宅でピアノを教える時は防音対策をしっかりとしなければなりません。
防音対策をしっかりしていないと近隣住民から苦情が来る可能性があります。
自宅が集合住宅の場合は、ピアノ教室を開くこと自体が出来ない可能性があるので集合住宅の管理人さんに確認をしましょう。
音楽教室と契約してピアノを教える場合
大手の音楽教室では、常にピアノの講師を募集しています。
音大や音楽の専門学校を卒業した人は、大手の音楽教室で働くことを考えている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、音楽教室と契約してピアノを教えるメリットとデメリットを紹介します。
音楽教室と契約してピアノを教えるメリット
音楽教室と契約してピアノを教えるメリットには
- 音楽教室が生徒を集めてくれる
- グランドピアノで教えることが出来る
- 生徒が集まらない時でも音楽教室が別の仕事を準備してくれるところがある。
というものがあります。
音楽教室では、基本的に音楽教室が集客をしています。
そのため、個人で生徒を集めるよりも簡単に集客をすることが出来ます。
大手の音楽教室はしっかりしたホームページを作っているので、個人教室よりも生徒を集めやすいです。
また、契約したばかりの頃はまだ生徒が集まっていません。
教室によっては、契約したばかりのころにピアノ講師以外にも受付の仕事をして時給をくれる教室もあります。
そして大手の音楽教室でピアノを教える場合、ほとんどの教室でグランドピアノを使っています。
グランドピアノを使ってピアノを教えることができるのは魅力の一つです。
音楽教室と契約してピアノを教えるデメリット
音楽教室と契約してピアノを教えるデメリットには
- 月謝の何割かを音楽教室側に取られる
- 音楽教室のルールに従わなければならない
- 生徒が長期間集まらないと契約を切られることがある
というものがあります。
音楽教室でピアノを教えると、月謝の何割かを教室側がもっていきます。
ピアノ講師には月謝の何割かしか収入が入りません。
そのため、生活をしていくためにはたくさんの生徒を教える必要があります。
音楽教室は教室のよって様々なルールがあるため、教室と契約してピアノを教える時はその教室のルールを守らなければなりません。
急な用事ができてレッスンを休講にする場合、振替レッスンは教室のルールに従います。
音楽教室と契約してピアノを教える時は、自分の好きなように振替レッスンが出来ない可能性があります。
また、長期間生徒が集まらなかったり体験レッスンから入会につなげられないないなど、あまりにも業績が悪い場合は契約が切られてしまうこともあります。
スタジオを借りてピアノを教える場合
自宅でピアノを教える環境が整っていなかったり音楽教室に雇われることに抵抗があるときは、スタジオを借りてレッスンをする方法もあります。
スタジオを借りてピアノを教える時のメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
スタジオを借りてピアノを教えるメリット
スタジオを借りてピアノを教えるメリットには
- 様々な場所でレッスンが出来る
- ピアノを所有していなくても教えることが出来る
というものがあります。
スタジオにピアノがあるため、ピアノを持っていなくてもピアノのレッスンをすることが出来ます。
生徒の都合のいい場所でレッスンが出来るというのもスタジオを借りてレッスンをするメリットです。
スタジオを借りてピアノを教えるデメリット
スタジオを借りてピアノを教えるデメリットには
- グランドピアノはレンタル料金が高い
- キャンセル料がかかる
- 使いたい日にスタジオが取れない可能性がある
というものがあります。
グランドピアノを使用するとき、レンタル料金が高く設定されているスタジオがあります。
さらに、スタジオを予約してキャンセルをするときは場合によってキャンセル料金を払わなければなりません。
そのため急にレッスンを中止にする場合は思わぬ出費が出てしまうことがあります。
また、レッスン日が決まってもスタジオが予約でいっぱいだとスタジオが取れない可能性があります。
スタジオをレンタルするときは急な予定の変更や希望の日に予約が取れない可能性があるので注意が必要です。
ピアノが弾けることと、教えることは別のこと
いかがでしたか?
ピアノの先生になることは誰でも出来ますが、ピアノの先生を職業にしてお金を稼ぐには様々な努力が必要になります。
ピアノの先生を職業にしたときは、教える集客をしたり生徒にレッスンを継続して受けてもらうための工夫が必要です。
どんなにピアノが上手に弾けても、生徒が集まらなければピアノの先生を続けることは難しくなります。
個人でピアノの先生になっても、雇われてピアノの先生になっても生徒の立場になってピアノを教えることを大切にしましょう。