FXで負けるパターンの一つとして有名なのがポジポジ病です。
FXについて知らない片から見ればどことなく気の抜けた名称ですが、多くの初心者トレーダーはこの病気に陥り資金を溶かしていきました。
初心者にありがちな負けパターンであるため、FXで勝つにはポジポジ病の対策が必須となります。
ではポジポジ病になってしまう原因と対策はどうすればいいでしょうか。
目次
ポジションを持ちたいポジポジ病
FXでは取引して購入する行為を「ポジションを持つ」と表現します。
ポジポジ病のポジはポジションを表す言葉であり、とにかくポジションを持ちたいと思ってしまう病状を指すのです。
本当の病気ではありませんが、ポジションを持ちたいと欲求が依存症のように見えるためある意味では精神病にも見えるでしょう。
もちろんFXで利益を出していくのに取引をする必要はあるため、単にポジションを持つだけではポジポジ病になりません。
ポジポジ病は相場の状況や取引のタイミングを一切考えず、とにかくポジションを持とうと考える時に該当するものとなります。
ポジポジ病の何が悪いのか
FXは投資であり、投資は単にお金が増えるだけでなく減る可能性もある世界です。
単に取引を続けていれば勝手にお金が増えるものではなく、大半の方が負けているようになくなってしまう危険も秘めています。
絶対はありませんがそれでもFXの相場は出てくる情報を参考にしてどう動くかを決めているのです。
相場の動きを予測、読まないと勝てないといわれるのはしっかり流れに理由やパターンがあるからといえます。
ポジポジ病による取引はその流れを一切読まないものになるため、高確率で負けてしまうのです。
運よく勝てる時はあるかもしれませんが、大抵は負ける確率の方が高いため総合してマイナスになってしまうでしょう。
何より負けている人間が多くなければポジポジ病はFXの世界において「問題のある行為」として挙げられていません。
FXで取引している勝ちトレーダーが「してはいけない」と理解している以上、負ける行為として問題にされるのは当然なのです。
ポジポジ病になってしまう原因は
ポジポジ病になってしまう原因は取引のやり方なのですが、一つだけではありません。
主に原因として考えられるものは以下の点があります。
とにかく稼ぎたい
FXで取引を始める方の大半は資金を運用して増やしたい、稼ぎたいと考えているでしょう。
実際FXの取引で稼ぐためにするのは間違ってはおらず、稼いでいるからこそ勝ち、専業トレーダーと呼ばれる方が存在します。
しかし欲は身を滅ぼすという有名な言葉があるように欲求の強さはいいことではありません。
FXで利益を出す方法は取引をして決済をするか、ポジションを保持してスワップポイントを得るのどちらかです。
どちらも取引してポジションを持たなければいけません。
「取引をしなければお金は稼げない」ことになるため、稼ごうと考えるととにかく取引しようと考えてしまいます。
もちろん適当に取引をして簡単に利益が出るわけではなく、大抵負けて損失になってしまうでしょう。
しかし稼ぎたいという欲求が強い場合、厄介なのはここからとなります。
欲求が強ければ損失が出てしまった時「取り返したい」と思う気持ちが強くなってしまうでしょう。
余計に取引してポジションを持つ欲求が強くなり、更に取引量やレバレッジを増やすといったリスクの高い取引を考えてしまう危険性が高まります。
結果的に負ける可能性の方が高いため、そのまま負けトレーダーの仲間入りとなってしまうわけです。
取引に根拠がない
「ここはこう動くはず」と予想して取引をした経験のあるトレーダーはいませんか。
そしてその通りにならず損失が出てしまったトレーダーも珍しくないでしょう。
先ほど書いたように相場に絶対はないものの、ランダムで動いているわけではなくある程度流れがあります。
流れを予想して取引しなければ勝てるはずがなく、根拠のない取引は流れを読んでいないため高確率で負けてしまうのです。
上記の稼ぎたい原因と併用している場合が多く、稼ぎたいと考える故に取引をする時も勝手な願望を抱いて根拠もなしに取引してしまう可能性が高まります。
特に陥りやすいのは、一度勝ちを経験してしまったトレーダーでしょう。
FXではビキナーズラックと呼ばれるものがあり、初心者でも適当に取引をして偶然勝ててしまう時があります。
ビキナーズラックは最終的に負けへと繋がってしまうのですが、トレーダー本人からすれば「これでも勝てる」と変な自信が付いてしまうのです。
勝てた経験があるため根拠のない取引でも勝てると思ってしまい、見直さずポジポジ病へとなってしまいます。
焦ることが多い
FXは知識や経験だけでなく精神面も重要になる投資です。
そしてポジポジ病に関わる原因として精神面に関わっているタイプもあります。
取引をするトレーダーは人間なため、相場でどう取引するか全て本人次第です。
例えチャンスと呼ばれる相場であっても本人が傍観すれば逃してしまいます。
もちろんチャンスに取引できないのは問題ですが、一方でチャンスを意識しすぎるのも問題です。
「ここで取引するのはいいはず」と判断してしまい、動こうとする前にとりあえず取引してしまうケースが多くなってしまいます。
結果的にチャンスではなかかっため、適切な取引とならず損失になってしまうという結果が多いパターンでもあるのです。
チャンスではないのにチャンスと思うのは本人の焦りが原因となります。
FXに限った話ではなく現実でもチャンスと思える場面で焦ってしまう方もいるでしょう。
焦って動けば失敗することが多くなり、FXの世界でも例外ではありません。
焦った故に本当にチャンスかを分析せず、とりあえず取引してしまうのです。
依存症になっている
ビキナーズラックという言葉があるようにFXは運次第でも勝てる時があります。
そのためかFXはギャンブルと見られるケースも多いのです。
何よりFXは口座開設をすれば知識がなくても始められるため、ギャンブルのような取引をしやすい投資でもあります。
ギャンブルについては依存症といった問題が見られ、テレビでも取り上げられたのを見た方はいるでしょう。
依存症になると勝ち負けではなくやることが目的となってしまい、負けていても止められずそのまま自分自身を地獄へ突き落としてしまうのです。
FXも同じでありギャンブルのようにしていると、いずれ勝ち負け関係なく取引自体が目的となってしまいます。
もし利益や損失について考えが薄くなればFXにおいてギャンブル依存症になっていると考えていいでしょう。
ポジポジ病の対策方法
初心者の方はポジポジ病の改善をしなければ勝つことは不可能です。
以下の点を理解してポジポジ病の対策をしていきましょう。
まずは自覚をするところから始める
病気というものは自分が発症していると自覚しなければ治療しようと考えることはできません。
本当の病気ではありませんがポジポジ病も自分が陥っていると自覚しなければ改善できないのです。
そのため対策をするためにはまず自分自身がポジポジ病に陥っているかを分析しましょう。
短時間で何度もポジションを持っている、何も考えずに取引しているといったものがあれば発症している可能性は高いです。
また取引している時以外に取引のことを考えていても危険でしょう。
一旦相場、FXから離れる
ポジポジ病になっていると自覚した場合は一旦FX、相場から離れた方がいいでしょう。
取引したいという欲求が原因になっているため、相場と向き合っていると出てきてしまう可能性が高いです。
一旦離れることにより気持ちの整理ができるため、そこから気持ちを改善へ向けられます。
期間は本人次第ですが、取引を考えられなくなるぐらいが目安と考えられるでしょう。
離れれば取引できなくなりますが無闇に取引して資金を減らすのであれば、取引しない方がよほどいいのです。
根拠のある取引をできるようにする
根拠のない取引をしている方は逆に言えば根拠のある取引ができないともいえます。
チャートの見方からテクニカル指標の使い方、取引のタイミングといった基本的な部分を学びましょう。
もちろん知識だけ適切な取引はできないため、経験をするのも必要です。
取引をする時は「何故ここで取引をするのか、相場に合っているか」を考えられるようにしましょう。
とにかく「だろう」で取引しないようにするのが必要条件です。
そのためには取引は1回ごとに記録を付けて「根拠のある取引ができたか」を自分で確認し自覚するのが重要になります。
ルールを決めて取引する
根拠のない取引や焦って取引をする原因は自分自身で取引にルールを決めていないケースも多いです。
FXにおいてルールを決めるの必須であり、勝っているトレーダーは全員自分なりのルールを持っています。
決めるルールは取引する時間や取引に入るタイミング、損切りはどうするか等です。
どうルールを定めるかは本人次第ですが、最低限無駄な取引をしないように制限できる内容にした方がいいでしょう。
特にポジポジ病に陥っている場合は取引時間、チャートを見る時間自体制限するのが重要になります。
チャートを長く見ていると取引したい欲求が出てきてしまうため、見る時間を減らした方がいいのです。
取引する回数自体を制限するのもいいでしょう。
しかし問題としてルールはすぐ守るようなものではなく、ポジポジ病になっていると破ってしまう場面も出てくるでしょう。
定めた最初のうちはとにかくルールを強く意識し取引をしていくようにするしかありません。
続けていけばそのうち意識せずともルールを自然と守れるようになるでしょう。
取引スタイルを見直す
ポジポジ病に最もなりやすい取引スタイルはスキャルピングといわれています。
実際スキャルピングは短時間で何度も取引をするスタイルなため、短時間にポジションを何度も持ちやすいのです。
特に初心者はすぐ結果が出るからとスキャルピングを選ぶことが多いため、そこからポジポジ病になってしまう可能性が高いでしょう。
現在スキャルピングで取引をしてポジポジ病になっている場合は、取引スタイル自体を見直した方がいいです。
短期取引をしたい場合はデイトレード、取引回数を抑えたい場合は長期取引となるスイングトレードに変えるのを考えましょう。
取引のやり方を変えることで改めてどう取引していくかを考えるように仕向けるのもスタイルを変える理由の一つです。
どれにしてもスキャルピングから別の取引スタイルに変えた方がいいのは変わりません。
危険と感じたら相場から離れるようにする
幾つか対策を取ったとしてもポジポジ病をすぐに改善するのは難しいでしょう。
そのため取引を続けていく上で熱くなりポジションを持つのを前提に考え始めたら危険と判断し、相場を離れましょう。
特に負けて「取り返したい」と思う方は相場を見続けると熱くなって冷静さが欠けてしまうため、離れて熱が冷めるのを待った方がいいのです。
他にも「このままではいけない」と思う時は他は考えず速やかに離れた方がいいでしょう。
ポイントは自分が判断することであり、一見何の問題がなくても自分がそう思ったら行動に移した方がいいということです。
落ち着いて取引をする
焦ってしまう方は落ち着いて取引できない状態でやっているのが原因とも考えられます。
FXで取引を始める方の心境はその時によって様々であり、中にはあまり穏やかでない時もあるでしょう。
心が落ち着いていないとFXの相場でも焦りとして取引のやり方に表れます。
ポジポジ病関係なしに適切な取引ができなくなる危険性が高いため、取引を始める時は心が落ち着いている時にしましょう。
またトレーダー本人自体も落ち着いて取引できるように周りの環境を変えたり、少しの損失が出ても大丈夫な資金を用意して対策してください。
FXをやめるのも一つの手
中にはトレーダー本人の性質から抜け出すのが難しい問題もあるでしょう。
もしポジポジ病から抜け出すのが難しい場合はFXをやめるのも選択の一つです。
生活していくにおいてFXは必須ではなく、投資の種類もFXだけではありません。
他の投資を選んで取引していくのもいいでしょう。
何より他の投資を経験することで改めてFXに対して見直せる場合もあります。
とにかく「FXに囚われない」のがポジポジ病といった心理的欲求に対する問題の重要なポイントといえるでしょう。
